【お金がない個人事業主の方へ】金融機関からお金を借りる方法を紹介
金子 賢司

この記事の監修者

ファイナンシャルプランナー

金子 賢司さん

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武藤 英次

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武藤 英次さん

「個人事業で資金調達する方法を知りたい」
「個人事業主は融資審査に不利ではないかと不安」

事業を営む上で、安定的な資金の確保は欠かせません。

ところが売上の急増や予期せぬ取引停止など資金を不安定にさせる事由は多く、経営は難しいものです。

個人事業主だと金融機関がお金を貸してくれないのではと、心配されるのも無理はありません。

しかし個人事業主でも適切な方法を選択すれば、意外なほどスムーズに資金調達が可能です。

こちらでは以下のような項目について解説します。

  • 個人事業主が事業資金を低金利で調達できる日本政策金融公庫とは
  • 緊急時に素早く資金調達できるビジネスローンとは
  • 一時的な生活費を借りたい時に利用できる消費者金融

こちらの記事を最後まで読んでいただくことで、個人事業主が資金調達する際の不安や疑問を解消できるでしょう。

また現状に合わせた最適な方法を判断し、適切な資金調達を選んで申し込みができるようになります。

金子賢司

CFP(日本FP協会会員)

監修者 金子賢司の一言コメント!

コメント

お金を貸す側は、相手の返済原資を重視するため、安定した収入がある借り手を好む傾向があります。個人事業主は収入が時期によって大きくことなるケースが多いことから、借り入れの審査では不利と言われています。しかし個人事業主が複数年にわたって安定した収入を得ていることを証明する書類や、事業実態を示す書類さえ用意すれば、個人事業主でも100万円を借りることは十分可能です。

事業資金を低金利で計画的に借入れしたい方は日本政策金融公庫を利用する

日本政策金融公庫の利用を示すFP

個人事業主が有利な条件で融資を受けたいなら、真っ先に日本政策金融公庫の利用を検討するべきです。

日本政策金融公庫は、民間金融機関では対応しきれないところを国がカバーする「国策金融機関」と言えます。

そのため無担保無保証や創業前などの厳しい条件であっても、日本政策金融公庫なら融資を検討してもらえるのです。

当然ながらフリーランス等の個人事業主であっても、問題なく相談できます。

さらに日本政策金融公庫は元々低金利設定であり、また5年~10年の長期借入に対応可能です。

ただし日本政策金融公庫で融資を受けるのにネックとなりがちなのが「融資実行までの期間の長さ」です。

公式サイトには以下のように明記されています。

お申込み完了から20日程度でお申し込み人名義の口座へご入金いたします

※審査結果通知は申込完了&必要書類提出から10日前後で発送

このため半月以内に資金調達したいときには、別の資金調達手段を検討する必要があります。

金子賢司

CFP(日本FP協会会員)

監修者 金子賢司の一言コメント!

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日本政策金融公庫はフリーランスや個人事業主の他、新規事業やシニアの起業など、あまり融資してもらえる可能性がないいケースでも融資を受けられ場合があります。ただし審査が厳しいというよりも、提出書類などが多く、始めて利用する人は想像以上に時間を要する可能性があります。また融資期間が短く、月の返済額が大きくなる傾向があるため、他に利用しやすいビジネスローンはないか検討したうえで利用すると良いでしょう。

一般貸付

一般貸付は事業を営むほとんどの業種の方が利用できる、日本政策金融公庫を代表する貸付制度です。

個人事業主であれば、最初に利用検討することになる「基本融資」ということになります。

一般貸付の基本スペックをまとめると以下のとおりです。

資金使途 融資限度額 融資期間(うち据置期間)
運転資金 4,800万円以内
※運転・設備資金合計
7年以内(1年以内)
設備資金 10年以内(2年以内)
特定設備資金 7,200万円以内 20年以内(2年以内)

※特定設備資金利用には一定の条件を満たしている必要があります。

セーフティネット貸付制度

基本的には上記の一般貸付で対応することが多いですが、売上減少や取引先の倒産等で経営が厳しい場合には3つのセーフティネット貸付制度が利用できる場合があります。

ピンチに役立つ日本政策金融公庫の3つのセーフティネット貸付制度
経営環境変化対応
資金
業況が悪化
(売り上げ減少など)
金融環境変化対応
資金
資金繰りが困難
(金融機関との取引状況の変化など)
取引企業倒産対応
資金
経営が困難
(取引企業などの倒産)

上記の3つのセーフティネット貸付制度についても簡単に解説しておきましょう。

経営環境変化対応資金

直近決算で前期決算よりも5%以上売上が減少しているなど、「一時的に業況が悪化」している場合に支援を受けられる制度です。

経営状況の悪化に幅広く対応できるので、該当する場合はぜひ利用を検討してください。

金融環境変化対応資金

融資取引をしている金融機関が、経営破綻や業務停止命令を受けるなどの理由で資金繰りがピンチになった場合に支援を受けられる制度です。

金融情勢が比較的安定している状況ではあまり利用機会はないでしょう。

取引企業倒産対応資金

その名のとおり、取引企業などの関連企業の倒産により経営が困難となった場合に支援を受けられる制度です。

利用条件としては以下のようなものが挙げられます。

・倒産した企業に50万円以上の売掛債権を有している
・倒産した企業への取引依存度が20%以上
・倒産企業から受注した商品などがキャンセルされた

※上記の他にも3つの項目が設定されています。

取引先が倒産した場合には、上記のいずれかの項目にあてはまることが多いので、条件に合致するかを必ずチェックしておきましょう。

日本政策金融公庫の利率について

日本政策金融公庫で借り入れする際には、原則として「基準利率」が適用されます。

基準利率は以下の要素によって異なる利率が設定されますが、おおむね年2.0%をやや上回る程度と見ておきましょう。

金利に影響する3つの要素

  • 資金使途
  • 返済期間
  • 担保の有無

急ぎの事業資金が必要な方はビジネスローンを利用

急ぎの事業資金にはビジネスローンを紹介する女性行員

ビジネスローンのメリット&デメリット

メリット
  • 最短即日~1週間程度で融資を受けられる圧倒的スピード感
  • 事務手数料や保証料はかからないことが多いので、費用感がつかみやすい
  • 提出書類は少なめで来店不要で利用できることも多い
  • ごく短期の借入なら、低コストで利用可能なことも
  • 比較的柔軟な審査
デメリット
  • 金利が高め
  • 1000万円超の大口資金には対応できないことが多い
  • ノンバンク系からの借り入れは、銀行審査に悪影響を及ぼす場合もある

事業を営んでいると予期せぬ事態により、数日~1週間程度のごく短期間に資金調達を迫られることは決して珍しくはありません。

もし支払いに間に合わなければたちまち信用を失って、事業継続に暗雲が立ち込めてしまうこともあるでしょう。

そのような緊急事態には、スピード融資に対応しているビジネスローン等の商品を選ぶ必要があります。

こちらでは緊急事態にも素早く事業資金を調達できるビジネスローンについて、簡単に解説します。

銀行のビジネスローン

銀行で取扱うビジネスローンは、低金利設定のことが多くなっています。

メインバンクでの申し込みがベターですが、最近ではビジネスローンから撤退する銀行が増えているのが難点です。

またノンバンク系のビジネスローンよりも審査に時間がかかりがちなので急ぎの場合は注意してください。

ノンバンク系のビジネスローン

銀行ビジネスローンが縮小傾向なのに対して、ノンバンク系(非銀行の貸金業者)のビジネスローンが拡大中です。

ノンバンク系のビジネスローンは銀行ビジネスローンよりもやや高金利設定ですが、最短即日~数日のスピード融資に対応しているのがポイントです。

なお高金利であっても「短期間のつなぎ」として利用するなら、低コストで資金調達が可能です。

金子賢司

CFP(日本FP協会会員)

監修者 金子賢司の一言コメント!

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ノンバンクのビジネスローンは金利が高めですが、審査に比較的通りやすい傾向があります。そのため、銀行のビジネスローンを利用する前にノンバンクのビジネスローンを利用していると、資金繰りに困っているのではないか?と疑われて、審査にマイナスの影響を及ぼす傾向があります。あくまでも傾向ですが、ビジネスローンの利用はこうした背景もあることを知っておきましょう。

おすすめのビジネスローン

こちらではおすすめできるビジネスローンを厳選して紹介します。

種別 商品名 おすすめPOINT
銀行ビジネスローン りそな銀行
りそなビジネスローン「活動力」
・都市銀行で個人事業主が利用できる貴重な商品
・原則来店不要(りそな銀行の口座は必要)
・全国の提携ATMで借入&返済が原則自由
PayPay銀行ビジネスローン
(個人事業主向け)
・申込から契約まで完全来店不要
・金利は年1.8%~13.8% と比較的低金利
・ヤフー出店者用などの独自商品あり
ノンバンク系ビジネスローン アイフルビジネスファイナンス
ビジネスローン
・累計10万口座以上という全国トップクラスの実績を誇る信頼感
・最短即日融資に対応できることも
・50万円からの小口資金から対応可能
ビジネスパートナー
スモールビジネスローン
・原則来店不要
・10万円からの小口追加融資も対応OK
・最短即日審査、最短5日で融資実行

一時的な生活費がすぐに必要な方は即日融資可能な消費者金融カードローンを利用

一時的な生活費には消費者金融の紹介をする女性行員とFP

個人事業主ですと事業資金と生活資金の境界があやふやになりがちですが、できる限り生活費と事業資金はしっかり区別するのが理想です。

ビジネスローンは事業資金専用のため、あからさまに生活費に流用するのはNGです。

個人の生活費として急ぎで借りたいのであれば、個人向けの消費者金融カードローンが適しています。

※大手消費者金融では基本的に即日融資に対応していますが、申込時間帯や審査の状況によっては翌日以降の融資となる場合があります。
特に個人事業主の場合は慎重審査が行われる傾向にあるので、審査に時間がかかりがちであることにご留意ください。

こちらではおすすめの個人向け消費者金融カードローンを2つ厳選して紹介します。

プロミス

プロミスの基本スペック&おすすめPOINT
金利(実質年率) 年4.5%~17.8%
借入限度額 最大500万円※
審査時間 最短25分
融資スピード 最短25分
おすすめPOINT ・初回利用日の翌日から30日間無利息(はじめての利用者に限る)
・原則24時間振込キャッシングに対応(対応金融機関は要確認)
・上限金利が年17.8%と、大手消費者金融では唯一の18.0%未満

プロミス

総合評価

  • 3.9点
実質年率 利用限度額 無利息期間
年4.5%~17.8% 最大500万円※ 30日間
審査時間 融資時間 お試し審査
最短25分 最短25分

おすすめポイント

  • 金利が年17.8%でほかの消費者金融より低め!
  • 初回借入れの翌日から30日間は利息0円!
  • カードレスで借入も返済もできる!

※融資時間:申込みの時間帯や利用する銀行によって、振込までの時間が異なる場合あり。
※無利息期間:30日間無利息サービスを利用するには、メールアドレス登録とWeb明細利用の登録が必要です。
※新規契約時の融資上限:本審査により決定となります。
※18歳、19歳の方の申込みについて:申込時の年齢が19歳以下の場合は、収入証明書類の提出が必須となります。高校生(定時制高校生および高等専門学校生も含む)は申込できません。

アコム

アコムの基本スペック&おすすめPOINT
金利(実質年率) 年3.0%~18.0%
借入限度額 最大800万円
審査時間 最短30分
融資スピード 最短30分
おすすめPOINT ・初回契約日の翌日から30日間無利息(はじめての利用者に限る)
・MasterCard(マスターカード)のクレジットカードを発行可能

アコム

総合評価

  • 4.0点
実質年率 利用限度額 無利息期間
年3.0%~18.0% 最大800万円 30日間
審査時間 融資時間 お試し審査
最短30分 最短30分 ×

おすすめポイント

  • 最短30分で審査回答!来店不要!
  • 24時間365日いつでも借入&返済できる!
  • はじめての方なら最大30日間、金利0円!

※18歳、19歳の方は契約に至りづらい可能性があります。また、収入証明書の提出が必要になります。

金子賢司

CFP(日本FP協会会員)

監修者 金子賢司の一言コメント!

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個人向けの消費者金融は初回借り入れであれば、契約日の翌日から、あるいは初回利用日から30日間などの無利息期間を設けていることがあります。つまり無利息期間内に返済すれば、利息は一切かからずに返済ができることになります。個人向けの消費者金融の金利はビジネスローンと同様高めですが、無利息期間中に返済ができれば、あまり金利は気にする必要は無いでしょう。

即日融資までは必要ない一時的な生活費の補填には低金利の銀行カードローンを利用

即日融資までは必要ない男性消費者に銀行カードローンをすすめる女性行員

消費者金融が即日融資にも対応可能なのに対し、銀行カードローンは最短でも翌営業日以降の融資となります。

反社会勢力へ銀行から融資しないように警察庁のデータベース照会が義務付けられたため、全ての銀行カードローンが即日融資できなくなってしまったためです。

即日融資には対応できませんが融資まで数日程度待てるなら、より低金利の銀行カードローンは魅力です

※数カ月以内程度で完済予定なら、無利息期間サービスが利用できる消費者金融の方がお得になります。

個人事業主のカードローン審査対策

カードローンの審査対策を教えるFPと中高年消費者

カードローンの審査は、コンピューターによる自動審査がメインとなっています。

自動審査は正社員などの給与所得者はスムーズに判定できますが、個人事業主だと審査担当者による手審査も必要です。

担当者の手審査が行われることは必ずしも審査に不利ではありませんし、安定した収入が認められれば個人事業主でも問題なく審査通過は可能です。

ただし手審査は人の手を介するため、どうしても時間がかかってしまうのは仕方がありません。

またちょっとしたことが審査に影響を与えやすいので、それなりの準備をしておくのがベターです。

こちらでは個人事業主が審査に通過するためにしておくべき事前準備について解説します。

公的な収入証明書類の準備

個人事業主は、収入面をきちんと証明する資料が重要になってきます。

給与所得者の場合には、50万円までの借入なら収入証明の提出は求められないことが多いですが、個人事業主は任意で提出を依頼されがちです。

その場合に提出は義務ではありませんが、審査通過のためには提出に協力するのがベターでしょう。

個人事業主の収入証明書類は、「確定申告書」がマストと思ってください。

確定申告書提出にあたっての注意ポイントは次の通りとなります。

  • 証明年度が前年分のもの
    (提出日が1月1日~3月31日の場合は、前々年分でも可)
  • 本人の氏名が記載されていること
  • 収入額と所得額の記載があること
  • 個人番号(マイナンバー)は見えないように加工しておくこと

事業実態を疎明する資料を用意しておくと安心

個人事業主の場合、収入証明書類の他に事業実態を疎明する資料の提出を依頼される場合があります。

以下のような書類を可能な限り事前に準備しておくと良いでしょう。

  • 営業許可証
  • 受注書
  • 納品書
  • 請求書
  • 領収書 など

在籍確認は固定電話で受ける

個人事業主の場合、「在籍確認」というよりも「事業実態の確認」の意味合いで電話がかかってきます。

自宅兼用の電話のことも多いかもしれませんが、基本的に固定電話番号を申告しておくのがベターです。

いつでも手軽に解約して番号を変更できる携帯電話に信用力がほぼゼロなのに対して、局番でおおむねの場所を特定でき、かつ容易に番号を変更できない固定回線は信用力が高いためです。

なお金融機関によっては携帯電話だけでの申し込みはNGとなる場合もあるので、ご注意ください。

まとめ

こちらでは個人事業主がお金を借りる方法について解説しました。
最後にもう一度大切なポイントを振り返ります。

  • 個人事業主が低金利で計画的な借入を望むなら日本政策金融公庫を選択
  • 日本政策金融公庫は事業を営んでいればほとんどが融資対象となるが、融資実行まで時間がかかるのが難点
  • 急ぎの事業資金調達には「ビジネスローン」が適している
  • 個人事業主の一時的な生活費の調達はカードローンがおすすめ

これらのことを理解していただくことで、個人事業主としての資金調達への不安や疑問を解消できたのではないでしょうか。

ぜひ最適な方法でスムーズに資金調達ができるように、参考にしてみてください。