カードローンの複数の借入をまとめられる、おまとめローン。まとめることで低金利が適用されれば、返済が困難な状況を解消できる可能性があります。しかし、「おまとめローンを利用すると信用情報に傷がつくのでは?」という心配から、一歩踏み出せずにいる人もいるでしょう。
本記事では、おまとめローンの利用で信用情報に傷がつくのかどうかについて解説します。おまとめローンの利用が向いている人の特徴やおすすめのおまとめローンも紹介するため、ぜひ参考にしてください。
この記事を読んでわかること
- おまとめローンの利用で事故情報が登録されるケース
- おまとめローンの利用が向いている人の特徴
- おすすめのおまとめローン
おまとめローンを利用しても信用情報は傷つかない
おまとめローンは、複数の借入を一つにまとめるためのローンです。通常のローンと同様に、返済が滞ると信用情報は傷つきますが、利用するだけでは信用情報に傷がつきません。
一般的に、借入額が高いほど金利は低くなる傾向にあります。おまとめローンで複数のローンをひとつにまとめると、低金利で借入できて、利息を減らせる可能性があります。また、返済日や返済先もひとつになるため、返済漏れが起きにくい点もメリットです。
しかし、おまとめローンは返済専用のローンであるため、追加で借入できないというデメリットがあります。追加で借入をおこなう場合には、別の金融機関で審査を受けなければならず、すぐに追加融資は受けられません。
CFP(日本FP協会会員)
監修者 金子賢司の一言コメント!
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おまとめローンと混同しがちなローンとして「借り換えローン」があります。借り換えローンとは、より金利が低いローンに乗り換えることを指します。つまり1社から1社への乗り換えが借り換えローン。複数社から1社にまとめるのが、おまとめローンです。おまとめローンや借り換えローンは、顧客に一方的に有利になる借り換えとして、総量規制の例外貸付に該当します。そのため年収の3分の1を超える借り入れが可能です。
事故情報として載ってしまうケース
おまとめローンの返済が61日以上または3カ月以上滞った場合には、信用情報機関に事故情報が登録される可能性があります。過去に返済が滞ったことがあり、事故情報が登録されているか気になる場合には、信用情報を確認してみるとよいでしょう。
インターネットや郵送、窓口にて、信用情報を開示請求できます。信用情報機関の公式サイトから申し込むと、最短即日で確認できるため、すぐに確認したい場合にはインターネットで申し込みましょう。
なお、信用情報機関にはKSCとJICC、CICという3つがあり、金融機関によって加盟している信用情報機関は異なります。加盟している信用情報機関は、金融機関の公式サイトにある「個人情報取扱規約」から確認することが可能です。
※参照元:CIC(割賦販売法・貸金業法指定信用情報機関)|情報開示とは
KSC (全国銀行個人信用情報センター) |
銀行や信用組合、信用金庫などが主に加盟している。インターネットまたは郵送で開示請求が可能。 |
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JICC (株式会社日本信用情報機構) |
消費者金融会社や信販会社、リース会社などが主に加盟している。スマホアプリや郵送、窓口で開示請求が可能。※ |
CIC (株式会社シー・アイ・シー) |
消費者金融会社や信販会社、クレジット会社、リース会社などが主に加盟している。インターネットまたは郵送で開示請求が可能。 |
※2024年3月現在、窓口による開示手続きは休止中(※参照元:JICC(株式会社 日本信用情報機構)|本人による開示申し込み(郵送等))
※参照元:KSC(一般社団法人 全国銀行協会)|センター会員一覧、KSC(一般社団法人 全国銀行協会)|本人開示の手続き
CFP(日本FP協会会員)
監修者 金子賢司の一言コメント!
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開示には信用情報機関ごとに開示手数料がかかります。また開示手数料は、郵送、インターネットなど、開示方法ごとに金額が異なります。参考までにCICでは、インターネット開示の場合500円の手数料がかかります※1。なお郵送開示の場合、送付方法が「簡易書留・進展」の場合、1,650円、速達なら1,925円の手数料がかかります※1。開示手数料の水準は、どの信用情報機関も概ね同等です。
※1 2024年4月時点
※参照元:インターネットで開示する|CIC(割賦販売法・貸金業法指定信用情報機関)
※参照元:郵送で開示する|CIC(割賦販売法・貸金業法指定信用情報機関)
信用情報の履歴はいつ消える?
信用情報機関や事故情報の分類によって、事故情報が登録される期間は異なります。事故情報が信用情報に登録されている期間中は、カードローンの借入やクレジットカードの作成はできません。
事故情報の分類 | KSC | JICC | CIC |
---|---|---|---|
61日以上の延滞 | 5年 | 5年 | 5年 |
3か月以上の延滞 |
5年 | 5年 | 5年 |
強制解約 |
5年 | 5年 | 5年 |
任意整理 |
-※ | 5年 | -※ |
自己破産 |
7年 | 5年 | 5年 |
代位弁済 |
5年 | 5年 | 5年 |
※KSCとCICは、任意整理した事実は登録されない。しかし、任意整理後に保証会社による代位弁済がおこなわれた場合には、代位弁済の事実は登録される
※参照元:CIC(割賦販売法・貸金業法指定信用情報機関)|よくあるご質問
おまとめローンと任意整理はどちらが良い?
カードローンの返済が困難となっている人のなかには、おまとめローンでひとつにまとめるか、任意整理するか悩んでいる人もいるでしょう。その人の置かれている状況によってどちらが適切なのか変わってくるため、一概にどちらを選ぶべきかはいえません。
任意整理をすると、任意整理の事実や、任意整理後の保証会社による代位弁済の事実が信用情報機関に事故情報として登録されます。そのため、おまとめローンで返済ができそうな場合には先におまとめローンを検討することがおすすめです。
おまとめローンがおすすめの人
おまとめローンがおすすめの人の特徴は、以下のとおりです。
- おまとめローンで低金利が適用されると、返済できる
- 完済後に新規で借入する可能性がある
先述したとおり、おまとめローンに借入をまとめることで低金利が適用される可能性は高いです。カードローンの返済が困難となっている原因が高額な利息の場合には、おまとめローンの利用で返済できる可能性があります。
また、任意整理をおこなうと5年間は新規借入できないため、借金を返済した後にまた借入する予定がある場合には、任意整理よりもおまとめローンがおすすめです。
任意整理がおすすめの人
任意整理がおすすめの人の特徴は、以下のとおりです。
- おまとめローンで低金利が適用されても、返済が困難
- 任意整理後にカードローンの新規借入やクレジットカードの作成をする予定がない
おまとめローンで低金利が適用されても、返済の困難な状況が変わらない場合には、おまとめローンではなく、任意整理を検討するとよいでしょう。任意整理では、和解が成立した日以降の利息をカットし、元金と減額された利息を3年~5年にわたって返済するものです。
3年~5年で元金の返済が難しい場合には、任意整理ではなく、個人再生や自己破産といった他の手段を検討する必要があります。
おすすめのおまとめローン
おすすめのおまとめローンは、以下のとおりです。
それぞれの違いや特徴を、次章から解説していきます。
横浜銀行カードローン
- おすすめポイント
- 最短即日で融資を受けられる
- 追加で融資可能
- 月々の返済は2,000円から
横浜銀行ではおまとめローンを用意していません。しかし、横浜銀行カードローンの金利が低いため、カードローンに借入をまとめることで、利息を抑えられる可能性があります。
申込対象者 | ・契約時の年齢が満20歳以上69歳以下 |
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金利 | 年1.5%~14.6%(変動金利) |
限度額 | 10万円~1,000万円(10万円単位) |
最低返済額 | 2,000円 |
返済期限 | 1年(1年ごとの自動更新) |
融資時間 | 最短即日 |
追加融資の可否 | 〇 |
ローンの対象範囲 | 事業用資金以外 |
一般的に、銀行カードローンは低金利で借入できますが、即日で融資を受けられないというデメリットがあります。しかし、横浜銀行カードローンは最短即日融資に対応しており、1日でも早く借入を整理したい場合におすすめです。
また、カードローンであることから追加融資も可能で、お金が必要になった際に追加で借入できます。
おすすめポイント
- Web完結対応で審査結果は最短即日に通知
- 横浜銀行の口座がなくても申込可能!
- 月々の返済は2,000円から!
※横浜銀行の口座を持っていない場合は、契約までに作成が必要です。
りそな銀行フリーローン
- おすすめポイント
- 金利が年1.7%~14.0%※と低い
- 住宅ローンを利用していれば、金利が年0.5%低くなる
- 原則手続きはWebで完結
※金利:通常金利の場合。住宅ローン利用ユーザーは通常金利から年0.5%引き下げられます。金利引き下げ条件:本ローンを申込んだ時点で、りそな銀行所定の住宅ローンを利用中、かつ、住宅ローンの取引口座での申込みの場合に限ります。(独立行政法人住宅金融支援機構またはりそな住宅ローン【フラット35】のみをご利用されている方は、金利特典のお取扱いはできません。)
横浜銀行と同様に、りそな銀行ではおまとめローンを用意していません。しかし、りそな銀行カードローンの金利は低く、カードローンに借入をまとめることにより、利息を抑えられる可能性があります。
申込対象者 | ・日本国内に住んでいる人 ・申込時の年齢が満20歳以上、満70歳未満で、最終返済時の年齢が満80歳未満 ・継続安定した収入がある人(パートやアルバイト含む。学生や専業主婦・主夫は不可) ・保証会社の保証を受けられる人 |
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金利 | 年1.7%~14.0%※1 |
限度額 | 10万円~1,000万円 |
最低返済額 | - |
返済期限 | 1年以上10年以内(1年単位) |
融資時間 | - |
追加融資の可否 | ✕ |
ローンの対象範囲 | 健全な消費性資金(事業用資金を除く) |
※参照元:りそな銀行|商品概要説明書
※1.金利:通常金利の場合。住宅ローン利用ユーザーは通常金利から年0.5%引き下げられます。金利引き下げ条件:本ローンを申込んだ時点で、りそな銀行所定の住宅ローンを利用中、かつ、住宅ローンの取引口座での申込みの場合に限ります。(独立行政法人住宅金融支援機構またはりそな住宅ローン【フラット35】のみをご利用されている方は、金利特典のお取扱いはできません。)
りそな銀行フリーローンの金利は年1.7%~14.0%※と低く、消費者金融カードローンをまとめる場合には大幅に利息を抑えられます。申込時点でりそな銀行の住宅ローンを利用していると、さらに金利が年0.5%引き下げられるため、りそな銀行の住宅ローンを利用している人にとくにおすすめです。
※金利:通常金利の場合。住宅ローン利用ユーザーは通常金利から年0.5%引き下げられます。金利引き下げ条件:本ローンを申込んだ時点で、りそな銀行所定の住宅ローンを利用中、かつ、住宅ローンの取引口座での申込みの場合に限ります。(独立行政法人住宅金融支援機構またはりそな住宅ローン【フラット35】のみをご利用されている方は、金利特典のお取扱いはできません。)
東京スター銀行 おまとめローン
- おすすめポイント
- 金利が年9.8%、年12.5%、年14.6%※の3段階でわかりやすい
- 手続きはWebで完結
- 仮審査の期間は最短2日
※東京スター銀行所定の審査により決定します。
申込対象者 | ・申込時の年齢が満20歳以上、満65歳未満 ・給与所得者の人(正社員・契約社員・派遣社員) ・年収200万円以上の人 ・保証会社である株式会社東京スター・ビジネス・ファイナンスまたはアイフル株式会社の保証が受けられる人 |
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金利 | 年9.8%、年12.5%、年14.6%※1 |
限度額 | 1,000万円 |
最低返済額 | - |
返済期限 | 10年 |
融資時間 | - |
追加融資の可否 | ✕ |
ローンの対象範囲 | 金融機関のローン(事業用資金を除く) |
※参照元:東京スター銀行|おまとめローン
※1.東京スター銀行所定の審査により決定します。
東京スター銀行のおまとめローンの金利は、年8%・年12.5%・年14.6%の3段階です。利用しているカードローンの平均金利がこれらの金利より高い場合には、利息を抑えられます。手続きはWebで完結するため、手続きのために来店する必要はありません。
おすすめポイント
- 複数のローンをまとめて毎月1回の返済に
- 融資限度額は最大1,000万円
- 来店不要でお手続き可能
※東京スター銀行所定の審査により決定します。
おまとめローンを利用するなら毎月の返済額を少しでも増やせるようにする
おまとめローンを利用する場合でも、契約期間が長ければ、かかる利息は高くなります。少しでも利息を抑えるためにも、毎月の返済額を少しでも増やすことがおすすめです。毎月の返済額を少しでも増やす方法には、以下のようなものがあります。
- 不用品を売却する
- アルバイトや副業で稼ぐ
- 持ち家があるなら火災保険申請サポートで無料調査
不用品を売却する
メルカリなどのフリマアプリで不用品を売却すれば、売上をおまとめローンの返済に充てられます。洋服やバッグなど、押し入れの奥で眠っている不用品がある場合には、売却を検討しましょう。売りたいものの写真をさまざまな角度から撮影し、さらにプロフィールをしっかりかくことで売れやすくなります。
フリマアプリは自由に金額を設定できますが、売り手が見つからなければすぐに現金を得られない点に注意が必要です。すぐに現金を得たい場合にはリサイクルショップで買い取ってもらうとよいでしょう。
アルバイトや副業で稼ぐ
アルバイトや副業で収入源を別で確保すると、おまとめローンの返済額に充てる金額を増やせます。アルバイトの面接に通過するか不安な人や長期アルバイトをするための時間が取れない人は、日雇いバイトがおすすめです。
日雇いバイトにはスキルや資格の不要なものが多く、長期アルバイトよりも面接を通過する可能性が高いと考えられます。また、自分の好きなときにだけ働けるため、継続的にアルバイトのための時間を確保できない人も始めやすいです。
持ち家があるなら火災保険申請サポートで無料調査
火災保険の使い道は自由であるため、おまとめローンの返済に充てられます。持ち家がある場合には火災保険申請サポート業者に無料調査を依頼し、火災保険が適用されるか調査してもらうことがおすすめです。
実際に火災保険が適用されて、保険金を受け取れる事例には以下のようなものがあります。
自動車の車庫入れに失敗、車庫を壊した事例 | 22万円が保険金として支払われた |
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テレビに物がぶつかり、テレビが壊れた事例 | 11万円が保険金として支払われた |
※参照元:損保ジャパン株式会社|事故の補償例
CFP(日本FP協会会員)
監修者 金子賢司の一言コメント!
コメント
ここで紹介している事例はあくまでも一例にすぎません。車庫入れに失敗した車庫を壊した場合、契約している火災保険の補償範囲によっては補償されない場合があります。また火災保険は、建物と家財の火災保険に分かれており、テレビにものがぶつかった事例は、「家財」の火災保険に加入していなければ補償されません。火災保険は細かい要件があるため、火災保険申請サポート業者のアドバイスを仰ぐようにしてください。また火災保険申請サポート業者は、保険会社から紹介してもらうと安心です。
火災保険申請のサポートを謳って自宅へと突然訪れ、強引な勧誘をしてくる業者には注意が必要です。実際には保険の適用外であるにもかかわらず、保険金が出ると嘘の情報を提供し、請求を促すケースがあります。保険会社が請求を却下した後に火災保険申請サポート業者との契約の解除をしようとすると、法外な違約金を請求されることがあります。
火災保険申請サポート業者と契約する場合には、公式サイトはあるか、どの弁護士事務所と契約しているのかなどを確認し、慎重に見極めることが重要です。
CFP(日本FP協会会員)
監修者 金子賢司の一言コメント!
コメント
火災保険の保険金の使い道は自由なので、必ずしも建物の修理代や、家財の買い替え費用にあてる必要はありません。しかし風で物体が飛来して、屋根を損傷。受け取った火災保険で修理をせず、後に、豪雨などで修理しなかった損傷個所から損害が拡大した場合、火災保険金が支払われない可能性が高いでしょう。そうなるとおまとめローンの返済に充てられたとしても、その後、高額な修理代が自己負担になるかもしれません。おまとめローンの支払いが終わったら、すみやかにお金を準備して、損害箇所の修理をするうよう心がけてください。
まとめ
おまとめローンの利用で低金利が適用されれば、返済が困難な状況を解消できる可能性があります。利用するだけでは信用情報機関に事故情報として登録されないため、利用を検討してみることがおすすめです。
おまとめローンで低金利が適用されても、返済期間を長めに設定すると、完済までに支払う利息は高くなります。少しでも利息を抑えるために、不用品を売却したり、アルバイトや副業で稼ぐなどして、毎月の返済額を少しでも増やすとよいでしょう。