16歳でお金を借りることはできる?未成年が借りる方法や現金を手にいれる方法を解説
小栗 健吾

この記事の執筆者

ファイナンシャル・プランナー

小栗 健吾さん

16歳の未成年でもお金を借りられる方法があるのか、気になる人もいるでしょう。高校生が収入を得る方法としてはアルバイトが一般的ですが、さまざまな事情ですぐにお金が必要だという人もいるかもしれません。

この記事では、16歳でもお金を借りることはできるのか、未成年でもお金を手に入れる方法について紹介します。お金に困っているけどどうすれば良いのかわからないと悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。

16歳でお金を借りることはできる?

年齢が16歳の人は、以下のような金融機関などからお金を借りることはできません。

  • 消費者金融
  • 銀行
  • クレジットカード会社

なぜなら、金融機関は借り入れの条件として、安定した収入と返済能力があることに加えて成人していることを明記しているからです。

民法上は16歳であっても、親権者(父母)の同意があれば借金不可能です 。

第五条 未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない。ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、この限りでない。

※出典:e-Gov

しかし、未成年は判断能力が不足しており、返済能力もないと判断されやすいため、16歳が金融機関からお金を借りるのは不可能です。

学生ローンも16歳は対象外

お金を借りる方法として学生ローンがあります。学生ローンとは、学生を対象に貸し付けを行うサービスのことです。

ほとんどの学生ローンは大学生を想定しているため、高校生を含む18歳未満の人がお金を借りることは不可能です。

学生ローンの申し込み条件を以下の表にまとめてみました。

学生ローン 申し込み条件
学生ローンのアミーゴ 新規申し込みの際は、20歳以上29歳以下の安定した収入のある学生
株式会社カレッヂ 日本国籍かつ高卒以上の大学生・短大生・予備校生・専門学校生で安定した収入のある人
学生ローン フレンド田 高卒以上の大学生・短大生・専門学生・予備校生で、必要書類の提示が可能、および安定した収入のある人

上表を見ると、高卒以上の条件を求められる学生ローンが多いことがわかります。

16歳でもお金を借りられると謳う金融機関は要注意!

インターネットやSNSを見ていると、「16歳でもお金を借りられる」と謳っている金融機関を見かけることがあるかもしれません。しかし、そのような金融機関でお金を借りることはやめましょう。

金融機関は、お金を貸すことで得られる利息で売上を立てています。そのため、高校生をはじめ返済能力が低いと思われる人には一般的に貸し付けを行わないものです。つまり、返済能力のない16歳にお金を貸そうとする金融機関は、闇金の可能性が高いといえます。

未成年が現金を手にいれる方法

未成年が現金を手にいれる方法

先述したように、16歳を含む未成年が消費者金融や銀行でお金を借りることはできません。どうしてもお金が必要な場合は、以下の方法を試してみましょう。

  • 家族に相談する
  • フリマやオークションでいらなくなったものを売る
  • 単発バイトでお金を稼ぐ
  • クラウドソーシングを利用する

それぞれの方法について詳しく解説します。

家族に相談する

まずは、家族に相談してみましょう。お小遣いとは別にお金がほしい場合でも、必要な理由に納得してもらえればお金を貸してもらえるかもしれません。

なかには家族に知られたくないと考える人もいるかもしれませんが、闇金からお金を借りてしまいトラブルに巻き込まれては結果的に家族も巻き込むことになりかねないので、正直に話してみるとよいでしょう。

フリマやオークションでいらなくなったものを売る

フリマやオークションであれば、16歳であっても利用できる場合があります。不要になった本やゲームなど、売れるものはないか探してみましょう。フリマアプリで出品すれば、少ない労力で数千円から数万円の収入を得られる可能性があります。

ただし、スマホ・パソコンからフリマやオークションを利用する際には、利用規約にも定められているように両親など親権者からの同意が必要です。また、リサイクルショップへ持参するのもひとつの手です。

単発バイトでお金を稼ぐ

16歳の未成年でも、単発バイトでお金を稼げます。たとえばショットワークスやマイナビバイトなどの求人サイトでは、「高校生歓迎」を謳った単発バイトの案件が複数掲載されています。

給料を日払いで支払ってくれるバイト先もあるので、すぐにお金がほしい人にもおすすめです。

なお、18歳未満の未成年が単発バイトでお金を稼ぐ際には、年齢証明書や親・学校からの同意書が必要になります。年齢証明書とは、自治体で発行可能な本籍・氏名・生年月日が記載された書類のことです。

どちらの書類も労働基準法第57条により提出が義務付けられているため、親や学校に内緒で働くことはできない点を理解しておきましょう。

クラウドソーシングを利用する

クラウドソーシングを利用してお金を稼ぐ方法もあります。

  • アンケート回答
  • データ入力
  • アニメやゲームなどのレビュー
  • 動画編集
  • イラストやロゴのデザイン

クラウドソーシングの仕事は、成果物を提出しなければ収入を得られません。とはいえ、自分の得意分野を活かすこともできるので、人によっては楽しく稼げるでしょう。

クラウドソーシングを利用する場合、18歳以上でないと登録できないサイトや保護者の同意が得られなければ、利用できないサイトもあります。また、ネットワークビジネスへの勧誘や詐欺に遭うおそれもあるので注意が必要です。

16歳でも生活保護申請はできる

16歳でも生活保護申請はできる

家庭環境が原因で生活に困窮している場合や支援してくれる家族がいないと認められた場合は、16歳でも生活保護の申請ができます。生活保護とは、生活に困窮する人が健康で文化的な最低限度の生活ができるように、支援を受けられる制度のことです。

生活保護を受ければ、日常生活に必要な費用やアパートなどの家賃、医療サービスにかかる費用の支給を受けられます。

生活保護の申請を受けるためには、自身の住んでいる地域にある福祉事務所の生活保護担当に相談してみましょう。

お金を借りられなくてもやってはいけないこと

お金を借りられなくてもやってはいけないこと

家族に相談できなかったりアルバイトを始めるのが難しかったりする場合でも、絶対に闇金でお金を借りてはいけません。闇金は「無審査」「即日融資」といった内容で勧誘してきますが、年利20.0%を超える高い金利でお金を貸し出すため、一度借金をすると返済するのは困難です。

ひどいケースでは10日で1割の利息を支払わなければなりません。返済が遅れてしまった場合、強引な取り立てや脅迫をされるなどトラブルに遭うリスクもあります。

周囲にも迷惑がかかる可能性もあるので、闇金からお金を借りないよう注意してください。

まとめ

16歳の未成年が金融機関からお金を借りる方法はありません。すぐにお金が必要でも家族から借りることが難しい場合は、フリマやオークションで不用品を売ったり、単発のアルバイトをしたりすれば、お金を稼げる可能性はあります。

また、家族に経済的な問題がある場合は、自分でなんとかしようとするのではなく生活保護を申請してください。生活保護には年齢制限がないので、16歳でも申請が可能です。

もし「未成年にもお金を貸せる」と謳っている業者があったら闇金の可能性が高いので、絶対に借りないようにしましょう。