塚越 一央

この記事の監修者

ファイナンシャルプランナー

塚越 一央さん

ホームページ・運用サイト

フリーローンやカードローン、住宅ローンなどの金融商品を利用して借入をした際には必ず利息がかかります。利息は短期間の返済だと負担を感じにくいですが、借入総額や借入期間の増加によって少しずつ負担を感じやすくなります。そのため、借入をする際には利息を含めてシミュレーションして、負担のない借入をしないといけません。

本記事では、借入金の利息の計算方法や金利・利息における注意点を解説します。利息の計算法方法を知っておけば、無理のない返済プランを組むことが可能になるでしょう。

塚越 一央

ファイナンシャルプランナー

監修者 塚越一央の一言コメント!

コメント

借入金の利息の計算方法は、借入金額に金利、つまり年利率を掛けて1年間の利息金額を算出して、365日で割って1日の利息を出し、借入をした期間の日数を掛けて、実際に支払う利息金額を算出します。返済方法を元利均等返済にすると、計算式はさらに複雑になるので、仕組みをしっかり理解するようにしてください。

この記事を読んでわかること

  • 利息の計算方法
  • 借入金の返済方法
  • 金利や利息の注意点

借入金の金利と利息の違い

借入金の利息を計算する際、「金利」と「利息」というワードが出てきます。これらの違いは明確で、元金にかかる利息の割合を示したものが金利で、元金に金利をかけて算出したものが利息です。金利は「%」で表記され、利息は「円」で表記されます。たとえば、以下の計算式を参考にするとわかりやすいでしょう。

  • 金利:年14.0%
  • 借入元金100万円
  • 借入期間:1年

利息=100万円×14.0%=140,000円

なお、金利は「利率」とも呼ぶことがあるため、それぞれ混合してしまわないように注意しましょう。

借入金の返済方法

借入金の返済方法は「一括返済」と「分割返済」の2通りの方法があります。

一括返済は借入金を一回でまとめて返済する方法で、分割返済は毎月決まった日に決められた額を返済する方法です。たとえば、カードローンや住宅ローンの返済は分割返済を採用しており、基本的に一括返済を採用しているようなローンは少ないです。

一括返済

一括返済とは、借入した金額を一回でまとめて返済することを指します。基本的にローンなどの金融商品は分割払いが採用されているケースが多く、一括返済が採用されているケースは少ないです。なぜなら、金融機関は金融商品から得られる利息が利益になり、利息は分割払いで長期間払ってもらったほうが総額で得られる金額が多いためです。

逆に一括払いは支払う利息が少ないため、借入する側にとっては利息負担を最小限に抑えられる返済方法になります。たとえば、50万円を借入して1カ月後に返済するのと、1年後に返済するのとでは以下で示すように返済する利息の総額が変わります。

50万円の借入、金利15.0%の金融商品を返済する場合のシミュレーション

  • 1年後に返済:50万円(借入金額)×15.00%(年率)÷365日×365日=7万5,000円(利息額)
  • 1カ月返済:50万円(借入金額)×15.00%(年率)÷365日×30日=約6,164円(利息額)

※単純計算であり、分割払いによる毎月の元金と利息の変化は考慮しておりません

なお、一括返済をする方法は分割払いで返済しているものを「前倒し」で返済するケースが多いです。たとえば、カードローンであれば銀行や提携コンビニATMに入金してまとめて返済できます。

分割返済

分割払いとは、毎月決められた日に決められた返済額を返済していく方法です。たとえば、「毎月10日に5万円の返済」と決められている場合、50万円を借入していたら10回にわたって返済を行ないます。単純に返済期間が長くなればなるほど毎月返済する元金の額は低くなるため、返済にかかる負担は減少されます。

そのため、毎月の返済負担を抑えて借入をしたい人には、分割払いで毎月少しずつ返していく方法が最適です。また、資金調達や事業の運転資金などの目的で最初にまとめてお金を借りるようなケースにおいても、分割払いは適しています。

なお、分割払いにおける返済方法は以下の2種類があり、それぞれ毎月の返済に対する計算方法が異なります。

  • 元金均等返済
  • 元利均等返済

返済計画を自身で立てる場合は、それぞれの違いを明確に理解しておくことが重要です。

※参照元:住宅金融支援機構|元利均等返済と元金均等返済とは?

元金均等返済

元金均等返済とは、分割払いにおける毎月の返済額の内訳において、元金の額が一定になるように返済する方法です。具体的には、「元金(固定)+利息(変動)」の返済内訳となり、初回の返済額は高いですが返済を重ねていくほど額が減少していきます。返済額の計算方法は以下のとおりです。

  • 毎月返済額=元金返済額+利息返済額
  • 元金返済額=借入金額÷返済回数
  • 利息返済額=直前の借入残高×月利

【計算例:120万円を1年で返済する場合(金利は年3.0%とする)】

  • 元金返済額
    120万円÷12カ月(回)=10万円
  • 利息返済額
    返済1回目:120万円×(3.0%÷12)=3,000円
    返済2回目:110万円×(3.0%÷12)=2,750円
  • 毎月返済額
    返済1回目:10万円+3,000円=10万3,000円
    返済2回目:10万円+2,750円=10万2,750円

決まった額の元金を毎月返済するため「利息の返済ばかりで元金が減らない…」といった事態にはなりにくいです。また、後述する元利均等返済と比べると、同じ期間返済を続ける場合では元金均等返済のほうが返済総額は少なくなるため、初めのうちに多めの金額の返済ができる人はこちらの返済方法がおすすめです。(元金均等返済と元利均等返済の返済シミュレーション次項で行ないます)

元利均等返済

元利均等返済とは、毎月返済する額を固定にする返済方法で、固定の返済額の中で毎月利息と元金の内訳が変化します。たとえば、毎月の返済額が10万円で確定した場合、その内訳は「元金(変動)+利息(変動)」になります。元金が多く残っている段階では利息の割合のほうが多いため、元金が中々減らない感覚になる人も少なくありません。

元利均等返済の計算方法は以下のとおりです。

  • 毎月返済額=(借入金額×月利×(1+月利)返済回数)÷(1+月利)返済回数-1
  • 利息返済額=現時点の借入残高×月利
  • 元金返済額=毎月の返済額-利息返済額

【計算例:120万円を1年で返済する場合(金利は年3.0%とする)】

  • 毎月返済額
    (120万円×(3.0%÷12)×(1+(3.0%÷12))12)÷(1+(3.0%÷12))12-1=101,632円
  • 利息返済額
    返済1回目:120万円×(3.0%÷12)=3,000円
    返済2回目:10万1,368円×(3.0%÷12)=2,753円
  • 元金返済額
    101,632円-3,000円=98,632円101,632円-2,753円=98,879円

なお、元利均等返済と元金均等返済では元利均等返済のほうが返済総額は多くなります。たとえば、「金利年3.0%、借入額2,000万円、返済期間30年」の条件でそれぞれの返済をシミュレーションした結果は以下のとおりです。

  • 元金均等返済
    元金返済額:2,000万円
  • 元利均等返済
    元金返済額:2,000万円
    利息返済額:1,035万5,200円
  • 元金均等返済
    元金返済額:2,000万円

毎月の返済額がそれぞれ異なるため、自身の支払い能力に応じて選択することが大切です。

塚越 一央

ファイナンシャルプランナー

監修者 塚越一央の一言コメント!

コメント

借入金の返済方法としては、一括返済と分割返済があります。一度に返済することが難しい場合は、分割返済を選択することになります。分割返済には、元金均等返済と元利均等返済があります。元利均等返済は、毎月の返済額を固定できるので返済計画を立てやすいですが、返済総額は多くなることを理解してください。

利息の計算方法

基本的に借入した元金の返済額は金利や返済期間がいくら変わろうと変化することはありません。しかし、利息は金利や返済期間が変わることによって返済額が大きく異なります。一般的な利息の計算方法は以下のとおりです。

  • 利息=元金×年利÷365日×借入日数

借入金額に対して金利を乗じて、それを借入日数に合わせて計算したものが利息になります。具体的な計算例は次項にて解説します。

借入金の利息シミュレーション

借入金の利息は金利と返済期間によって変化するため、金利と返済期間の条件が異なる9パターンのシミュレーションをご紹介します。

年利10.0%で10万円を30日間利用した場合 10万円×10.0%÷365日×30日=821円
年利10.0%で10万円を180日間利用した場合 10万円×10.0%÷365日×180日=4,931円
年利10.0%で10万円を300日間利用した場合 10万円×10.0%÷365日×300日=8,219円
年利15.0%で10万円を30日間利用した場合 10万円×15.0%÷365日×30日=1,232円
年利15.0%で10万円を180日間利用した場合 10万円×15.0%÷365日×180日=7,397円
年利15.0%で10万円を300日間利用した場合 10万円×15.0%÷365日×300日=12,328円
年利18.0%で10万円を30日間利用した場合 10万円×18.0%÷365日×30日=1,479円
年利18.0%で10万円を180日間利用した場合 10万円×18.0%÷365日×180日=8,876円
年利18.0%で10万円を300日間利用した場合 10万円×18.0%÷365日×300日=14,794円

以上のように金利が高くなって返済期間が延びれば、その分だけ利息の額は大きくなります。そのため、お金を借りる際は利息を含めた返済プランをシミュレーションして、無理のない返済プランはどのくらいなのかを見定めることが重要です。無理のない返済プランかどうかを見定めるためには「返済比率」を意識してみましょう。

返済比率とは、年収に占める返済額の割合のことで、この数値が大きくなるほど負担は大きくなります。理想の返済比率は30%~35%とされており、それより低ければ低いほど無理のない返済プランであることを意味します。

たとえば、年収300万円で利息を含めた年間の返済総額が100万円になる場合、返済比率は約33%です。

なお、利息を踏まえた返済シミュレーションは、銀行や消費者金融がサイト上で提供しているシミュレーションを利用すれば簡単に算出できます。

借入するならプロミスがおすすめ

プロミスは、借入利率が年4.5%~17.8%の消費者金融カードローンです。プロミスのサイトには返済シミュレーションがあるため、利用すれば自身の返済プランを明確にできます。なお、プロミスの利息計算は利用日数分だけ返済する日数計算方式になるため、早く返済するほど利息の負担額は抑えられます。

またプロミスは無利息期間を特典としても設けており、初回の借入をした日の翌日から30日間は利息0円です。そのため、利息計算をする際は最初の1カ月間は抜きで返済計画が立てられ、シミュレーション自体は2カ月目の時点で残っている元金に対して計算します。

さらには、最短3分※融資もできるため、急ぎでお金が必要かつ利息による負担をできる限り抑えたい人にとってプロミスは最適なカードローンです。

おすすめポイント
  • 初回利用日の翌日から30日間利息0円※1
  • 申し込み、借入、返済24時間OK
  • 最短3分※2で借入可能

※1.30日間無利息サービスを利用するには、メールアドレス登録とweb明細利用の登録が必要となります。
※2.申込みの時間帯や利用する銀行によって、当日中の融資ができない場合があります。

実質年率 年4.5%~17.8%
融資限度額 最大500万円※

※新規契約時の融資上限:本審査により決定となります。

融資スピード 最短3分※

※申込みの時間帯や利用する銀行によって、当日中の融資ができない場合があります。

審査時間 最短3分
Web完結
土日の対応 インターネット・アプリを利用する場合は土日対応あり。
コールセンターを利用する場合は平日9:00~18:00
在籍確認 一部必要な場合もある※

※審査の結果によっては電話による在籍確認が必要となる場合がありますが、申込者の同意を得ずに実施することはありません。

郵便物の有無 アプリを利用する場合はなし
カードレス
申込条件 年齢18歳~74歳で安定した収入のある人
返済方法 残高スライド元利定額返済方式

プロミス

総合評価

  • 4.0点
実質年率 利用限度額 無利息期間
年4.5%~17.8% 最大500万円※ 30日間
審査時間 融資時間 お試し審査
最短3分 最短3分※

おすすめポイント

  • 金利が年17.8%でほかの消費者金融より低め!
  • 初回借入れの翌日から30日間は利息0円!
  • カードレスで借入も返済もできる!

※融資時間:申込時間や審査により希望に沿えない場合があります。
※無利息期間:30日間無利息サービスを利用するには、メールアドレス登録とWeb明細利用の登録が必要です。
※新規契約時の融資上限:本審査により決定となります。
※18歳、19歳の申込みについて:申込時の年齢が19歳以下の場合は、収入証明書類の提出が必須となります。高校生(定時制高校生および高等専門学校生も含む)は申込できません。

塚越 一央

ファイナンシャルプランナー

監修者 塚越一央の一言コメント!

コメント

借入金の利息額は、金利が高いほど、かつ返済期間が長いほど多くなります。年収に占める返済額の割合が返済比率ですが、返済比率が30~35%を超えると、返済が苦しくなるので注意してください。お金を借りる際には、金融機関が提供する返済シミュレーションを利用して、返済に無理がないか、よく検討してください。

金利や利息の注意点

実際にローンなどを利用して借入を行なう場合、金利や利息に関する以下の注意点を知っておくことで、返済に対する過剰な負担を負うリスクを軽減できるでしょう。

金利や利息の注意点

  • 借入金の金利は金融機関によって変わってくる
  • 上限金利を超えていないか
  • 実際に適用される金利を把握しておく
  • 借入期間の起算日はいつになるのか
  • 返済計画は適切か

利息の計算方法を知っているだけでは借入をした際の負担を抑えられません。金融機関によって金利が異なる点や、シミュレーションと実際に適用される金利が異なる可能性がある点も知っておかないと、想定とは違い返済プランになってしまうことも考えられます。

借入金の金利は金融機関によって変わってくる

借入金の金利は金融機関によって異なります。たとえば、プロミスの金利は年17.8%と設定されていますが、アイフルやアコムだと年18.0%に設定されているためやや高いです。長期間の借入になればなるほどこの年0.2%の差は大きく感じるようになるため、どの金融機関から借入するかは負担を抑えるうえで重要なポイントになります。

なお、金融機関によって特典が設けられているケースもあるため、特典の内容を踏まえたうえで金利の高いほうを利用する価値があるのなら、金利が高いほうを選ぶのも一つの選択です。

たとえば、プロミスには初回利用日から30日間は無利息期間が設定されているため、30日以内に返済できるのなら、プロミスの利息負担額は0円になります。そのため、プロミスより低い金利で設定している金融機関があっても、初日から利息が加算されるような商品であればプロミスのほうが利用価値はあるでしょう。

上限金利を超えていないか

金利は金融機関が設定する値ではありますが、自由な数値を設定してもよいわけではありません。

金利は法律で上限が決められている、その上限値は借入する金額によって異なります。詳細は以下のとおりです。

10万円未満 年20.0%
10万円以上100万円未満 年18.0%
100万円以上 年15.0%

仮に上記の金利を超える設定がされている場合には、闇金の可能性が出てくるため利用しないことを強く推奨します。

なお、上限金利を踏まえたうえで各社の金利を確認してみると以下のようになります。

金融機関・ローン名称 金利
プロミス 年4.5%~17.8%
アイフル 年3.0%~18.0%
アコム 年3.0%~18.0%

プロミス以外は法律の範囲内上限に設定されていますが、プロミスは年0.2%低く設定されています。利息を少しでも抑えたい人は、上記のように法律の範囲内で低く金利が抑えられているところを探して比較検討することが大切です。

実際に適用される金利を把握しておく

実際に適用される金利とは、借入した金額に対して乗じる実際の金利のことを指します。たとえばプロミスの場合だと、表記している金利は年4.5%~17.8%と幅を持たせており、実際に適用される金利は借入額によって異なります。

前項でも触れたように上限金利の兼ね合いもあるため、100万円以上借りることになれば適用される金利は必然的に年15.0%以下になるでしょう。つまり、表記上の最大金利・最低金利だけを確認しただけで、実際に加算される利息を計算してはいけません。

A社の最大金利が年15.0%、B社の最大金利が年16.0%だとして、200万円借りた時の金利が必ずしもA社のほうが低くなるわけではありません。以上のことを踏まえて、実際に適用される金利がどれくらいなのかを確認して返済プランを立てなければならないでしょう。

借入期間の起算日はいつになるのか

起算日とは、利息が計算され始める初日のことを指し、起算日の設定は金融機関によって異なります。たとえば、借入したその日を起算日とするケースもあれば、借入した翌日を起算日とするケースもあります。

仮にプロミスのように30日間の無利息期間の場合は、実質の起算日は31日目になるでしょう。

一般的にカードローンの利息は日割り計算になるため、1日借入期間が延びるだけでそのぶん利息が加算されます。契約した当日が起算日のケースと翌日が起算日のケースでの差は1日であったとしても、翌日にすることで余計な利息を払わなくて済むなら起算日が遅いほうを選択すべきです。

返済計画は適切か

返済計画が適切かどうかは借入した人の支払い能力によって変わります。たとえば、100万円借りて毎月の返済を1万円に設定することが適切な人もいれば、10万円を返すことが適切な人もいます。

そのため、返済計画を立てる際は保有する現金や収入から返済に充てられる額を考慮して決めなければいけません。

仮に毎月10万円の返済計画を立てたとして、その結果キャッシュフローが悪化してしまっては適切な返済計画とはいえないでしょう。逆にキャッシュフローが安定していて、毎月10万円返済する能力があるにもかかわらず毎月1万円の返済しかしなければ、返済期間が延びて利息負担額がその分増加するため、それもまた適切とはいえません。

無理のない返済計画を立てることを前提に、元金と利息を踏まえた適切な返済計画の作成に努めましょう。

塚越 一央

ファイナンシャルプランナー

監修者 塚越一央の一言コメント!

コメント

金利や利息で注意する点は、金利が金融機関によって変わることと、法律で決められている上限金利の範囲内であることです。また、予定している金利に幅がある場合は、借入額によって適用される金利が決まるので気をつけてください。借入期間の起算日は、金融機関によって異なるので、よく調べてから申し込むようにしてください。

まとめ

金融機関から借入をする場合、利息の計算は必ずしておかないと後から過剰な負担額に気づくなどの事態になりかねません。一括で返済できるのなら利息の負担額は最小限で抑えられますが、分割の場合はとくに利息の負担額を意識して借入をする必要があります。

なお、負担額を意識するのなら利息を計算したうえで、適切な返済計画を立てることが重要になります。適切な返済計画は人によって異なるため、自身の支払い能力に合わせて決めましょう。毎月の返済額を抑えすぎると利息の返済が多くなりすぎるため、無理のない程度でできる限り多くの返済をすることが大切です。