ざっくり言うと…

  • お金の貸し借りを個人間で行う場合は、正しい書き方で借用書を作成しておきましょう。
  • 借用書の作成だけでは心もとない場合は、借用書を公正役場で公正証書にしてもらうと信頼度が上がります。
  • 公正証書にするとその文書は公正役場にも保存されるので、お互いの行き違いや文書の改ざんを防ぐことができます。

借用書個人間でお金の貸し借りをする時、作成しておきたいのが借用書です。
いくら親しい友人や家族といえども、お金のことはきちんとケジメをつけておかなければ、後々お互いの関係にヒビが入ってしまうことになります。

借用書がないばかりに借金を踏み倒されてしまったり、はたまた借りた金額がお互いに一致せずトラブルになったりという話はよく聞きますよね。
ここでは正しい借用書の書き方や注意点をご紹介していきますので、トラブル防止のために是非参考にしてみてください。

オーソドックスな借用書の書き方と注意点

基本的な借用書の書き方をご紹介します。
借用書は「借主(お金を借りた人)」が作成、署名し「貸主(お金を貸した人)」が保管します。

作成は貸主が行っても問題ありません。
借主の署名が重要です。

借用書に絶対書いておかなければならない項目は以下の通りです。

  • 貸主の名前
  • 借りた金額:金額は10万円なら拾萬円という風に後から加筆ができないように書きましょう。
  • 完済期日
  • 金利:年利15%という風に明記しておきましょう。
  • 返済方法:一括返済するのか、分割返済するのかを明確にしておきましょう。分割返済の場合は毎月の返済日も書いておきましょう。
  • 遅延損害金の率:期日に遅れた場合の損害金の率です。
  • 返済が滞った時の対処法:「1度でも返済期日に遅れた場合は全額一括返済する」というふうに具体的に書いておきましょう。
  • 借入日
  • 借主の住所氏名電話番号

これだけでは分かりづらいので具体例をご紹介します。

借用書
田中太郎殿
1、 私は貴殿より金拾萬円を借り受けました。
2、 上記借金は平成28年3月1日に完済致します。
3、 利息は年10%とし、毎月20日に口座振り込みまたは持参にてお支払い致します。
4、 遅延損害金は15%とします。
5、 利息の返済が遅れた場合は借入残高を即座に一括にて返済致します。
平成27年7月1日
山本一郎 印
東京都渋谷区◯◯◯

確実に返済してもらうための一工夫?公正証書?

借用書を書いてもらっただけでは確実に返済してもらえるとは限りません。
「お金がないから返済できない」と言われてしまえば法的手段に訴えない限り個人が取り立てるのは難しいものです。
そこで誰でもできる確実に完済してもらうための方法をご紹介します。
それが公正証書です。

公正証書とは、作成した文書を公正役場で公正役人が作成した文書です。
内容はこちらが提出し、公正役人に正式な形で公的な文書にしてもらいます。
公正証書にするとその文書は公正役場にも保存されるので、お互いの行き違いや文書の改ざんを防ぐことができます。

さらに、公正証書の素晴らしいところは契約を反故にした場合、直ちに法的手段が取れることです。
借用書を作成しただけでは、返済が滞ってもすぐに差し押さえ等の法的措置を行うことができず、訴訟を起こさなければなりません。

しかし、公正証書にしておけば、裁判という面倒な手順を飛び越えてすぐに法的措置に移行できます。
金額が大きい場合や貸した相手が少し信用できない場合は借用書を公正証書にしておくとよいでしょう。

また、貸主に自分の誠意を見せたい場合にも公正証書は有効です。
自ら公正証書に、と言ってもらえれば返済する誠意が感じられるので快く貸してくれる場合が多くなります。

公正証書にする場合は正式な書き方の借用書でなくても大まかな内容を伝えるだけで、公正役人が立派な書類に仕上げてくれます。
内容について打ち合わせができますので、相談しながら決めていくとよいでしょう。

借用書を取り交わしたけど返済できなくなった場合の対処法

最初はしっかりと返済していた、もしくはするつもりだったけど事情が変わって返済が出来なくなった場合、法的措置を取られ財産や土地、家屋、給与が差し押さえられてしまう危険性があります。
何よりも折角信用してお金を貸してくれた貸主との人間関係が終了してしまいます。

そうなる前にまずは貸主に事情を話した上で、一括返済するようにしましょう。
親切な貸主の場合返済期日の遅延に快く同意してくれるかもしれませんが、後々の信頼関係を考えると一括返済しておくのが無難です。

一括返済しようにもお金がない、という場合は銀行や消費者金融のカードローンやキャッシングを利用してでも、お金を用意するようにしましょう。
正しい書き方で借用書を作成している場合は、遅延した場合の対処法も明記されていますので自分で動かなくとも貸主さんが法的手段に訴えます。
そうなる前に自分で対処したほうがお互い気持ちよくこの取引を完了させることができます。

まとめ

金銭貸借契約を結ぶお金の貸し借りを個人間で行う場合は、正しい書き方で借用書を作成しておきましょう。
借用書の作成は貸主だけではなく借主の身を守ることにもなります。

借用書の作成だけでは心もとない場合は借用書を公正役場で公正証書にしてもらうと信頼度が上がります。
万が一、借用書の内容を守ることができない場合は貸主との人間関係を考慮しカードローンなどでお金を工面し自ら一括返済をするようにしましょう。