ざっくり言うと…
- 消費者金融のキャッシングに初めて申し込んだ場合、最初に付与されるキャッシング枠は10~50万円が一般的です。
- キャッシング枠は、総量規制の範囲内(年収の3分の1以内)で、属性、信用情報などを総合的に判断して設定されます。
- キャッシング枠とは、安全に借りて返せると金融機関が判断した金額なので、その枠内で計画的に利用することが大切です。
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消費者金融でキャッシングに申し込むと、申し込みの手続きの際に必ず「キャッシング枠」が設定されます。
この場合のキャッシング枠とは、金融機関で審査を受けた結果、「○万円までなら借りられます」という上限額のことなので、もちろん申し込んだ人によって異なります。
そこで気になるのが、「自分ならいくらまで借りられるのか?」ということです。
今回は、キャッシング枠がどのようにして決まるのか、詳しく解説していきたいと思います。
CFP(日本FP協会会員)
監修者 金子賢司の一言コメント!
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キャッシングを提供している銀行や消費者金融は利用限度額を表示していますが、初回利用から表示されている利用限度額の上限まで利用できるケースはほとんど無いでしょう。
ただし初回で提示された利用限度額が少なかったとしても、定期的にキャッシングを利用して返済日までに返済をしていれば、属性にもよりますが利用限度額が上昇していくのが一般的です。 キャッシングも銀行や消費者金融などの業者と信頼関係を積み重ねていけば、有利な利用条件になっていく可能性が高くなるでしょう。
初めて消費者金融に申し込んだ時のキャッシング枠は?
初めて消費者金融のキャッシングを申し込んだ人のキャッシング枠は、通常10~50万円と言われており、消費者金融でお金を借りたいという人の希望額も、だいたいそのあたりが多いようです。
しかし、審査の結果、「30万円を希望しても10万円までしか借りられなかった」という人も中にはいるようです。
それは、金融機関が以下のような点に注目しながら、キャッシング枠を設定しているからです。
属性
年齢、性別、職業、年収、居住年数など申込者の個人情報を「属性」と言いますが、大手の金融機関は独自の与信システムでこれらをスコアリング(点数化)し、それを元にキャッシング枠を算出します。
信用情報
「信用情報」とは、信用情報機関から取り寄せるローンやクレジットカードの利用記録のことで、その人の借入れや返済の状況が一目でわかるようになっています。
もし過去に滞納などの事故歴があれば、申し込みが否決されたり、限度額が低くなったりすることがあります。
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過去に任意整理や個人再生、自己破産といった債務整理や、長期間の滞納があると、少なくとも完済後5年~7年程度経過していないと審査に通ることは極めて難しいでしょう。 有料になりますが自分が利用できるか不安な時は、CICやJICC,CSCといった信用情報機関で自分の信用情報を確認するこも可能です。 不安な方は事前に、借り入れの審査を受ける前に自分自身の信用情報を確認しておきましょう。
他社からの借入れ
消費者金融でのキャッシングは、総量規制(次項目でさらに詳しく解説します)によって、年収の3分の1までに制限されます。
したがって、他社からの借入額によって限度額が低くなったり、すでに3分の1を超えている場合は申し込み自体を断られてしまったりします。
これらの情報を総合的に判断し、キャッシング枠は決められます。
つまり、安定した収入があって他社からの借り入れがなく信用情報もクリーンなら、少なくとも10万円の融資は可能と考えて良いでしょう。
逆に、いきなり50万円借りようと思っても、よほど属性に優れていない限りは難しいでしょう。
ちなみに、消費者金融の審査で落とされてしまう理由の一つに、「携帯料金の未払い」があります。
これは、月々の料金の中に携帯本体の分割料金が含まれる場合に起こりうることで、もし支払いを怠れば信用情報に記録が残ってしまい、「事故歴あり」と判断されてしまう為です。
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総量規制は消費者金融などの貸金業者を対象とした法律で、銀行系のカードローンは対象外です。
しかし銀行は総量規制と同等のルールを自主的に設けているケースが多く、銀行系のカードローンだから年収の3分の1を超える借り入れができるわけではありません。 銀行は自主規制の内容を公開しているわけではないため、利用する人の属性やそのほかの条件次第では年収の3分の1を超える借り入れが可能な場合もありますし、年収の3分の1以内であっても借り入れできない場合もあります。
キャッシング枠は総量規制により年収の3分の1までに制限される
2010年に施行された「総量規制」という制度は、消費者金融などの金融機関が「個人に年収の3分の1を超えて貸付を行ってはならない」と定めたものです。
これは1社からの借り入れが年収の3分の1を超えなければOKというわけではなく、「クレジットカードのキャッシング枠を含む他社からの借入れを合算した金額が年収の3分の1以内に収まらなくてはいけない」ということなので、年収300万円の人がすでにA社から50万円、B社から20万円を借りているなら、新たに申し込んだC社では30万円のキャッシング枠しか付与されないということです。
思ったよりも低いキャッシング枠を不満に思う人もいらっしゃるかもしれませんが、「総量規制は多重貸し付けで起こり得る生活破たんから、私たち消費者を守るため作られた制度」であることを、ぜひ心に留めておいてください。
キャッシング枠=安全に借りて返せると金融機関が判断した額
冠婚葬祭などの急な出費や、次のお給料日までの繋ぎ資金など、気軽に現金を借りられるキャッシングは便利なものです。
ただし気を付けていただきたいのは、「30万円のキャッシング枠があるからといって、自由に使えるお金が30万円増えたわけではない」ということです。
消費者金融のキャッシングは、カードと暗証番号さえあれば、コンビニのATMなどでも簡単に利用できてしまうために、ついつい貯金からお金を下ろす感覚で利用してしまう人がいます。
しかし、キャッシングはあくまでも借金。
そこには利息も発生しますし、もちろん返済の義務もあります。
そして、その返済の義務を怠ってしまえば、自分だけでなく周囲の人にも迷惑がかかってしまいます。
審査によって設定されるキャッシング枠は、イコール「安全に借りて返せる金額と金融機関が判断したもの」とも言えます。
したがって、キャッシングはその枠内で計画的に利用することがなにより大切なのです。
CFP(日本FP協会会員)
監修者 金子賢司の一言コメント!
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お金を貸す側にとって最も致命的なのは、貸したお金が回収不能になることです。 そのためキャッシングを提供している銀行や消費者金融は、年齢、性別、職業、年収、居住年数などの属性情報から、キャッシング申込人の返済能力を確認して、貸し倒れが起きないように努めています。 仮に返済不能になると、本人の信用情報に大きく傷がつき、新たな借り入れや、クレジットカードを作ることが難しくなるなど、生活に不便が生じるため、計画的な利用が大切です。