• 「取引先が倒産したらどうしよう…」
  • 「売掛金の回収までに時間がかかって財務状況が悪化している…」

こんなお悩みをお持ちの方におすすめの方法として「保証ファクタリング」があります。

保証ファクタリングは、「取引先が万が一倒産した場合でも、売掛金を回収することができる」という、保険のようなメリットをうけつつ資金繰りを改善できる効果があるため、冒頭のような疑問をお持ちの方に利用者が多いサービスです。

今回は、保証ファクタリングを利用するべきかどうかの判断基準になるように、下記のような内容を詳しく解説していきます。

  1. 保険のようにリスクヘッジができる
  2. 資金繰りを改善できる

※ファクタリング契約の流れを詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

保証ファクタリングとは何かを解説!(仕組みや流れ)

保証ファクタリングとは、取引先の「与信管理(支払い能力)」を管理できる、いわば「保険」のようなサービスです。
冒頭にも記載した通り

  • 1カ所の取引先に、売上が依存しすぎている
  • 相手の支払い能力に不安がある

以上のような場合に利用されます。

「自社の代わりにファクタリングを引き受ける業者が相手の与信枠を審査してくれる」といった特徴があるため、1件あたりの単価が高く、かつ「売掛」が発生しやすい建設業などで利用率が高くなっています。

よくある事例としては、以下のような契約があります。

  1. 契約時に契約総額の3分の1を支払い
  2. 建設が完了したら3分の1を支払い
  3. 引き渡しが完了したら残りの3分の1を支払い

建設というのは建造物によっても変わりますが、大規模なものですと契約から完了まで年単位の期間が発生することも珍しくなく、こういった「倒産リスク」や、「売掛金の現金化」を行うという意味で、保証ファクタリングや資金調達目的のファクタリングは相性がいい業界です。

保証ファクタリングの流れ

保証ファクタリングを利用した場合、以下のような流れとなります。

1:「(仕事の)発注元企業」と「ファクタリング利用者(売掛金が発生する法人)」が契約を結ぶ

保証ファクタリングは「売掛債権」の支払いを「保証」するものですので、まずは取引を行っており、売掛金があることが前提です。

2:「ファクタリング利用者」が「保証ファクタリング業者」に依頼を行う

発注元企業の支払い能力や与信状況に不安を覚えた場合、保証ファクタリングサービスを提供している業者に「依頼」を行うことになります。

保証してほしい売掛債権の内容や相手先の企業情報などの情報を添えて、「売掛債権のうち、どれぐらいの金額」を「どれくらいの保証料」で保証してもらうことが可能か、ここでヒアリングします。

3:与信調査

保証ファクタリングの依頼を持ち込まれたファクタリング業者が、提出された情報をもとに、発注元企業の支払い能力を調査します。

この調査で引受可能であれば、ファクタリング依頼者に保証可能金額と保証料を通知します。

ちなみに、この与信調査および、保証ファクタリングをファクタリング業者に依頼した情報は、発注元企業に通知されることなく秘密裏に保険がかけられるのでご安心ください。

保証ファクタリング契約を締結後、連鎖倒産の防止などを目的とした助成金が用意されている場合、契約書および各種助成金申請書類を用意し、助成金を受け取る準備をします。

引受後、問題なく発注元から売掛金の残債が支払われた場合、保証料は「掛け捨ての保険料」と同じような形でそのまま徴収され、返ってくることはありません(取引の終了)。

発注元企業が倒産した場合の流れ

懸念が現実化し、発注元の企業が売掛金を支払うことなく倒産した場合について解説します。

契約内容にもよりますが、保証ファクタリング業者が売掛債権を建て替えてくれるケースは、次のいずれかです。

  • 依頼元企業の事業が法令上、継続不可能であり、倒産もしくは精算手続きに入った場合
  • 約束手形や小切手などで不渡りが発生し、支払いできないことがほぼ確実となった場合

具体的には、以下のようなケースがあります。

  1. 破産手続開始
  2. 会社更生手続開始
  3. 特別清算開始
  4. 民事再生手続開始の申立
  5. 上記以外の、法的倒産手続の申立
  6. 手形交換所の取引停止処分
  7. 手形または小切手の不渡り
  8. 任意整理着手の公表

この場合、保険金と同じような形で、保証された金額の範囲内、売掛債権の未払い分をファクタリング業者が発注元に変って支払います。

この時点で売掛債権の権利はファクタリング依頼主からファクタリング業者に移り、破産・倒産した企業の精算手続きに従って、保証ファクタリング業者が売掛金を回収できるだけ行います。

尚、権利が完全に移るため、ここでいくらか売掛金残債を回収できたとしても、依頼主に入ることはありません。

保証ファクタリングのデメリット

上記のような形で経営リスクを低減できる保証ファクタリングですが、利用にあたって次のデメリットがあります。

保証ファクタリングのデメリット
  • 保証料が発生する
  • 利用できない場合がある
  • ある程度高額な取引でしか利用できない

保証料が発生する

当然ですが、保険ファクタリングは「保険」ですので、保証料という名目で手数料が発生します。

保証料の金額は取引先によって変わるので正確に公表はされていませんが、おおよそ「1%から4%」程度が相場です。

そのため、取引の利益率などと相談し、上記の保証料を支払っても問題ない場合場合に利用しましょう。

薄利多売のビジネスモデルだと、利益がほぼなくなってしまうか、逆ざやで保証を行うことで損をしてしまうリスクなども存在します。

利用できない場合がある

保証ファクタリングでは、倒産のリスクを回避するのが目的です。しかしファクタリング業者からすると利益になる(=保証料を受け取り、倒産しない)取引であると見込める内容でしか、取り組んでくれません。

ですので取引先の与信が極端に毀損しており、「倒産することがほぼ明らかな場合」などに関してファクタリングを行いつつ無理な取引を重ね、駆け込み的に利用すると言った荒業は不可能ですのでご注意ください。

ある程度高額な取引でしか利用できない

保険ファクタリングは、業者によって基準は変わりますが、概ね「100万円以上の売掛金」が発生するような事例でないと引き受けてくれません。

これは与信審査を行うファクタリング会社の経費の問題で、数万円・数十万円程度の小口案件で逐一「与信」を審査していれると、経費倒れになってしまう可能性があるためです。

そのため「売掛債権」であれば何でも利用できる、というわけではないのでご注意ください。

保証ファクタリングのメリット

保証ファクタリングの活用は、下記を基本として、さまざまなメリットが受けられます。

保証ファクタリングのメリット
  • リスク回避ができる
  • 与信調査ができる

これらのメリットをさらに解説します。

リスク回避になる

万が一売掛先が倒産した場合でも、保証ファクタリングを引き受けてくれた業者が引受契約に基づき、全額支払ってくれます。

売掛先に知られない

保証ファクタリングは、審査・実行、ともに売掛元の企業には一切情報は通知されず、また調査などによってその事実が(実際に倒産等が発生した場合を除いて)記録に残りません。

そのため安心して経営安定化のためのリスクヘッジを行い、取引の拡大などを検討することが可能です。

与信審査をアウトソーシングできる

ファクタリング会社より「ここでしたら、手数料(保証料)1%でいいですよ!」と回答がくれば、 取引する上での安心材料のひとつにできます。

ファクタリング会社からすれば「おそらく回収は可能だろう」と評価している取引先と考えられるためです。

一方で、もし「ここは引き受けできません」と断られた場合、そこは想像以上に危ない状況の取引先であるといえます。

そういった場合、今後の取引を縮小するなどして、経営リスクを低減させる意思決定を行うことが可能です。

このように、危ないかも?と考えていた企業の保証ファクタリングをお願いすれば、ファクタリング会社に与信審査を代行してらうことができます。

国の助成が受けられる

建設業界のように、取引単価が高く、また関連企業が多いような業種の場合、ファクタリング保証料が「助成金」として交付されます。

これをうまく活用すれば、ほとんどコストをかけることなく、経営状況を盤石にすることが可能です。

保証ファクタリングを行っている会社は信頼がおける

金融機関の融資を受ける際、売上や利益の殆どを少数の企業に依存していると、「何かあったときの安定性」という意味で不安視され、審査をする目が厳しくなることがあります。

しかし、そういったリスクを「保証ファクタリングできっちりと管理している」という情報を提示することができれば、金融機関等とも安心して付き合いを行うことができます。

個別ではなく、複数の企業をまとめて依頼できる

売掛債権を買い取ってもらうのではなく、始まりはあくまで「保証」なで、ファクタリングを依頼する際は、1件1件申請するのではなく、リストでまとめて提出できます。

また、保証してもらう範囲についても、業者によっては「500万円ある売掛債権のうち、半分だけ保証してください!」といった依頼も可能なケースがあるかもしれません。

その場合はいくつかの売掛先を、一括して依頼し、経営状態を保全するという戦略を取ることが可能です。

保証ファクタリングを利用するべき会社の特徴

保証ファクタリングを利用したほうがいい「依頼元」の企業としては、以下の特徴があります。

  1. 自社で与信管理ができない
  2. 特定1社の、売掛金額が膨大だ
  3. 取引先のどこか1つでも倒産して未回収になると、自社の経営が傾く
  4. 取引先から着金の遅れなどが発生し、不安を感じた

いずれも、売掛債権が回収できなくなるリスクを感じた場合に、利用する形になります。

万が一、低い保証料でファクタリング会社が引受を行ってくれれば懸念は杞憂、そうでないなら要注意であるという確信を深めることになります。

また、金銭的にファクタリングが必要ない場合でも、継続して取引を行っている先に定期的に保証ファクタリングを行い、保証料の上昇が発生していないか確認するのも良いでしょう。

ファクタリング会社の調査により、経営状況が悪化していることが数字として現れていないかを判断するという意味で活用ができます。

取引先の債権回収できるか怪しい場合

売掛先企業の財務的な体力が怪しい場合や、支払いが定期的に遅延する場合などの兆候が見て取れた場合、保証ファクタリングを行うことをおすすめします。

与信審査や管理をアウトソーシングしたい場合

与信の調査や情報網を自社で築こうと思うと膨大なコストや手間が発生するため、外注したい場合にこの仕組を利用しましょう。

先にも書いたように、保証ファクタリング業者はボランティアではなく事業としてやっているため、ある程度の「調査能力」を確保しています。

リスクヘッジよりも、予防的に取引先を調査したい場合や、新規開拓先と売掛で取引を行う場合などになります。

保証ファクタリングを利用できる会社

いくつか、保証ファクタリングを行える会社を紹介します。

基本的に「いざというときの支払い能力」「調査能力」が必要となるため、保証ファクタリングを業務として行っている企業は大手もしくはその参加である場合が多いです。

みずほファクター

みずほグループが提供する保証ファクタリングで、銀行ならではの情報網を活用した与信調査が可能です。

取扱条件や件数などの詳細は公開されていませんが、入出金先がみずほ銀行である取引先の保証ファクタリング依頼でしたら、重宝する先となります。

公式サイト:みずほファクター

SMBCファイナンスサービス

SMBCファイナンスサービスでは、一般企業の場合は保証対象とする販売先数が原則20社以上の場合にファクタリングを引き受けるサービスを提供しています。

ある程度規模感がある取引でないと利用できませんが、子会社ではなく銀行本体が保証を行ってくれるため、規模が大きい取引でも安心して持ち込むことができるというメリットがあります。

公式サイト:SMBCファイナンスサービス

また、「下請債権保全支援事業」の助成金を使える建設業界には上記と別途、「建設債権保証」というものがあります。

こちらはすでに竣工が始まっている工事の売掛債権等についても相談に乗ってもらうことが可能な商品となっております。

こちらは母体の銀行ではなく、SMBCファイナンスサービスが直接引き受けを行っています。

りそな決済サービス

りそなが提供している売掛債権の保証サービスで、比較的少額からの相談が可能です。

申込みも1社ごとから可能です。銀行が直接引き受けてもらいたい保証ファクタリングを探している場合、選択肢としてご活用ください。
(詳細に関しては、直接お問い合わせください)

公式サイト:りそな決済サービス

三菱UFJファクター

三菱UFJファクターは、三菱UFJ系のファクタリング業者で、100万円から一部引受が可能です。

売掛元の状態にもよりますが、最大全額のリスクヘッジが可能です。

公式サイト:三菱UFJファクター

出光クレジット株式会社

出光クレジット株式会社は、銀行ではありませんが、石油を扱う法人が母体となっており、潤滑なキャッシュをもとにサービスを提供しています。

申込みは1販売先あたりの保証限度額が原則100万円以上と、活用しやすいです。

さらに審査も無料のため、迷っている方は一度問い合わせてみることをおすすめします。

公式サイト:出光クレジット株式会社

定期調査の場合、違うところに依頼しよう!

リスクヘッジではなく取引先の与信チェックなどが目的の場合、毎度違う保証ファクタリング業者を利用することをおすすめいたします。

理由としては、たとえば上記の「りそなグループ」と「MUSJグループ」、それぞれ調査の抱えている情報網は異ります。

A社では問題なかったが、B社では保証を断られた場合、Aでは引っかからなかった何らかの「懸念」がB者で見え隠れしている、ということになります。

ぜひともご参考に、活用ください。

ファクタリングのおすすめ会社について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

まとめ

経営リスクを低減するため、売上金額の規模が大きくなったり、相手先に不安を覚えたとき、少ないコストで「リスクの回避」と「与信審査」を行えます。

相手先企業にも利用事実は公開されないので、もし活用の余地がある場合、ぜひともご利用してみることをおすすめいたします。