ファクタリングと融資の違い7つがひと目でわかる!メリット・デメリットは何?

税理士探しにお困りなら

申し込みを考えている人

ファクタリングと融資の違いって何?

申し込みを考えている人

融資と比較したファクタリングのメリット・デメリットは?

ファクタリングと融資のどちらを選べば良いか迷っている方に結論をお伝えすると、以下のとおりです。

要チェック!

  • 融資が向いているのは、長期的に資金繰りを改善したい企業
  • ファクタリングが向いているのは、急ぎで現金が必要な企業・融資が受けられない企業

この記事では、ファクタリングと融資の違いを簡単にわかりやすく紹介します。

この記事を読むことで、最適な資金調達方法を選択できるようになります。

ファクタリングと融資の違い①:対応可能金額

融資 ファクタリング
ビジネスローン: ~1000万円
個人事業主: ~1000万円
小規模事業者: ~5000万円
中小企業: ~10億円
数十万円~数億円

※上記はあくまでも目安のため、実際には異なる場合があります

融資とファクタリングでは上記のように対応可能な金額の幅に違いがあります。

ここではそれぞれの対応可能金額を簡単に解説します。

融資の場合

融資は大手都市銀行から個人経営規模の貸金業者まで、多種多様な業態や商品が揃っています。

ビジネスローンなら数万円といったミニマムな需要にも対応できますし、都市銀行であれば数千億円単位の巨大シンジケートローンまで対応可能です。

基本的には申込者の事業規模と経営内容に応じ、審査によって融資金額が個別に決められることになります。

なお融資では保証人や不動産担保などで信用補完することも可能です。

ファクタリングの場合

ファクタリングでは、基本的には持っている売掛債権の金額が上限となります。

対応金額はファクタリング会社によって大きく異なるため、事前の確認が必要です。

なお、売掛債権からは手数料等の金額が控除されるため、債権金額が全額受け取れるわけではありません。

高額の手数料が設定されている場合、思いのほか引かれる金額が大きくなりがちです。

希望の金額が調達できるかしっかりと事前に確認しましょう。

ファクタリングと融資の違い②:資金調達までの期間

融資 ファクタリング
1日~数カ月 1日~3日程度

※本項目で記載している期間はあくまでも目安であり、実際には異なる場合があります。

せっかく資金調達をするにしても、支払期日に間に合わなければ意味がありません。

ここでは融資とファクタリングで資金調達にかかる期間について簡単に解説します。

融資の場合

融資の種類 融資実行までの期間目安
貸金業者のビジネスローン 最短即日~3日程度
銀行ビジネスローン 最短翌日~1週間程度
銀行プロパー融資 数日~半月程度(初回取引時は1カ月~)
保証付融資、制度融資 半月~1カ月程度
不動産担保融資 1カ月~数カ月程度

融資実行までの期間は利用するサービスにより大きく異なります。

ファクタリングの場合

ファクタリングの種類 資金調達までの期間目安
2社間ファクタリング 最短即日~数日程度
3社間ファクタリング 1週間~3週間程度

ファクタリングの大きなメリットの1つが、資金調達までのスピードです。

特に売掛先が関わらない2社間ファクタリングでは、最短即日を明記するファクタリング会社も少なくありません。

これに対して3社間ファクタリングでは、売掛先の承諾手続きが必須のため、それなりに時間を要します。

ファクタリングと融資の違い③:資金調達にかかる費用

融資とファクタリングでかかる主な費用一覧
融資 ファクタリング
・金利
・事務取扱手数料
・印紙代
・担保関連費用
・割引手形取立手数料
・買取手数料
・司法書士報酬
・登録免許税
・出張費

※担保関連費用には担保調査手数料、抵当権設定、抹消等の費用など(各1万円~8万円程度)が含まれます

ファクタリングは「融資」ではなく「売掛債権の買取」のため、金利のかわりに手数料が発生します。

それぞれ費用感が大きく異なるため、実質的にどちらが有利なのかはじっくりと比較しなければなりません。

ここでは融資とファクタリングの費用感について、それぞれ解説します。

融資の場合

融資
費用の種類 費用感
金利 年1.0%~20.0%
事務取扱手数料 無償~数万円
印紙代 非課税~10万円
担保関連費用 なし~十数万円程度
割引手形取立手数料 500円前後

※費用感はいずれも目安です

融資はサービスごとに費用感に大きな差が出がちです。

ビジネスローンのようなスピード重視の商品は金利が高い反面、登記費用等が抑えられます。

反対に不動産担保融資では金利は低めですが、担保関連費用等の費用が多くかかりがちです。

ファクタリングの場合

ファクタリング
費用の種類 費用感
手数料(3社間) 1.0%~10.0%
手数料(2社間) 10.0%~30.0%
司法書士報酬 5万円~10万円程度
登録免許税 7,500円
出張費 実費

※費用感はいずれも目安です

一見すると融資とファクタリングは似たような費用感に感じるかもしれません。

しかし融資の金利は年率表示なのに対して、ファクタリングは「買取額に対する比率」となります。

詳しくはこちらの記事で解説しているので、ご参照ください。

ファクタリングと融資の違い④: 審査

融資 ファクタリング
・財務内容重視
・赤字債務超過企業の審査は厳し目
・売掛先の信用重視
・決算が悪くても柔軟審査も可能

融資とファクタリングの審査の違いについて簡単に解説しておきましょう。

融資の場合

融資では申込企業の返済能力が重視されるため、連続赤字決算や債務超過などの場合、審査通過は難しいです。

ファクタリングの場合

ファクタリングでは売掛先の信用がより重視される傾向にあります。

多少悪い決算であっても、売掛先の信用に問題がなければ柔軟に審査してもらえる傾向です。

ファクタリングと融資の違い⑤:取引先への通知

融資 ファクタリング
なし 2社間:原則なし
3社間:あり

 
取引先への通知は、取引先との信頼関係に影響を与えるため、通知の有無は重要になります。

特にファクタリングの通知はこちらでしっかりとチェックしてください。

融資の場合

融資の利用が取引先に通知されるようなことは絶対にありません。

仮に融資情報を第三者に漏洩したとなると、所轄官庁から金融機関に重い処分が下る可能性があります。

ファクタリングの場合

3社間ファクタリングでは、売掛先の同意が必須となるため、利用の事実は100%わかってしまいます。

これに対して2社間ファクタリングでは、基本的には売掛先への通知はないことが多いです。

※債権回収トラブル時などの例外は除きます

ファクタリングと融資の違い⑥:返済・支払

融資 ファクタリング
期間 1カ月~10年程度 1カ月~2カ月程度
方法 ・分割
・期日一括
・残高スライドなど
・期日一括

 
資金調達後の返済&支払いは事前にしっかりと把握しておくことが大切です。

融資とファクタリングの違いをこちらで確実にチェックしてください。

融資の場合

融資は多種多様なサービスがあり、返済計画にあわせて柔軟に期間や返済方法を選択可能です。

事業者カードローンのように、極度額を設定して残高スライド返済を行う場合もあります。

ファクタリングの場合

ファクタリングでは、売掛金の期日に一括支払いが原則です。

基本的にはファクタリング業者に回収の責任がありますが、実際には利用者側が回収を代行してファクタリング業者に支払う形式のことが多くなっています。

回収が利用者側に委ねられる場合は「ファクタリングを装った悪質業者」の可能性があるので、十分に注意してください。

ファクタリングと融資の違い⑦:追加融資、調達

融資 ファクタリング
場合による 売掛金があれば検討可能

 
資金調達後にさらに追加で資金が必要となることは珍しくありません。

融資とファクタリングでの追加調達の可否を、こちらでしっかりと理解しておきましょう。

融資の場合

追加融資が受けられるかは、あくまでも返済余力に依存することになります。

ギリギリまで借りてしまっている状態だと、追加融資は厳しくなるわけです。

ファクタリングの場合

ファクタリングは、信用力のある売掛金さえあれば基本的に申込み可能です。

当然ですが持っている売掛金の額が、調達額の上限となります。

ファクタリングと融資はどちらを選べばいいの?

融資が向いている ファクタリングが向いている
・自社の経営状態に大きな問題がない
・長期運転資金や設備資金を借りたい
・柔軟に返済計画を立てたい
・赤字や債務超過など融資審査通過が厳しい
・売掛金が膨れ上がっている
・創業期の急拡大で資金ショートしてしまった

 
融資とファクタリングは似ている面もありますが、意外と違う面が多いものです。

向き不向きをしっかりと理解して最適な資金調達方法を選択しましょう。

融資が向いているのは長期的に資金繰りを改善したい企業など

融資は基本的にありとあらゆる資金需要に対応可能です。

ただし自社の経営状況によっては審査NGとなってしまうため、いつでも利用できるわけではありません。

ファクタリングが向いているのは売掛金が過剰な企業・融資が受けられない企業など

ファクタリングは売掛先の信用が重視されるため、多少の赤字や債務超過は許容される面があります。

融資で対応できるならコスト面から基本的にファクタリングは選択肢になりません。

しかし融資で対応できない場合の一時的な資金調達では力を発揮できる可能性があります。

ファクタリングのおすすめ会社について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

ファクタリングと似ている売掛金担保融資とは?

売掛債権担保融資は、その名の通り売掛債権を担保にして融資を受けられる仕組みです。

また売掛金にとどまらず、在庫や原材料などを担保にできるケースもあります。

ファクタリングよりも審査や査定に時間がかかりますが、コスト面では魅力が大きいと言えます。

まとめ

こちらではファクタリングと融資の違いを中心に解説しました。

それぞれの特長をしっかり理解した上で、最適な方法資金調達するように心がけてください。