突然の引っ越しを迫られる状況に、あなたならどう対応しますか?
住み慣れたアパートでのトラブルは、小さな問題のように思えても解決が難しいことがあります。引っ越しを決断したくても、費用の壁が立ちはだかる――そんな時、頼れる手段の一つがカードローンです。今回の体験談は、急な引っ越しを余儀なくされ、カードローンを活用して困難を乗り越えた29歳会社員のです。
上島 洋平さん(仮名・29歳・男性)
群馬県太田市に暮らす29歳の会社員(当時)。独身で、年収は約320万円でした。2013年5月から2015年12月までの間、引っ越し費用を賄うために消費者金融カードローンを利用していました。
引っ越しを余儀なくされた背景は、住んでいたアパートで起きたトラブルです。急な引っ越しには予想以上の費用がかかり、経済的に余裕のなかった状況で借入に踏み切ったときの体験談です。
- 職業:会社員
- 居住地:群馬県太田市
- 家族構成:独身(当時)
- 年収:320万円
- 借金合計額:40万円
- カードローン名:SMBCモビット
- 借入件数:消費者金融カードローン1件
- 利用時期:2013年5月~2015年12月
※この記事は、ナビナビキャッシング編集部が実施したインタビューを基に作成しています。
隣の部屋に入居してきた住人とトラブルに
大学を卒業して、就職してから7年ほど同じアパートに住んでいたのですが、そのアパートの隣室が空き部屋になっていて、4月に新しい住人が入居してきました。
しかし、その住民に問題が。
新しく入ってきた人は、まだ若い男性でした。
髪を金色に染めていたものの、今どきは珍しくありません。
しかし、夜になってもかなり大きな音量で音楽を流し、友人を連れてきて朝まで騒いでいることも少なくありません。
隣の部屋にいる自分としては、かなり騒音の迷惑を受けていました。
あまりにひどいので、一度不動産会社に連絡して注意してもらうことに。
しかしなかなか良くならず、2度3度と注意してもらいようやく静かになりました。
ところが、ここからトラブルは大きくなっていったのです。
ある日、アパートに帰ると家の前に水がこぼれた跡がありました。
最初は、何か運んでいてこぼしたのかな?と思い気にしていなかったのですが、その後も同じように何日も続いていて気持ち悪く思うようになりました。
そして数日が過ぎたころ、いつものように水がこぼれていると思ったのですが、そこから何かの刺激臭が…。
これは灯油の匂いです。
灯油を買ってきてこぼしたのだとしても、今は4月でもう暖かくなっているので、灯油を買ってくる人は少ないでしょう。
どう考えてもわざとこぼしています。
おそらくは、隣の部屋の人が注意されたことを逆恨みしてこのようなことをしているのだと思いますが、このままだといずれ火をつけられるかもしれません。
想像するだけで恐ろしく、すぐにでも引っ越すことを決意しました。
ファイナンシャルプランナーのアドバイス
理不尽な恨みによる大規模な放火事件…灯油を撒かれるなど大変恐ろしい思いをしたこととお察しします。
完全に犯罪行為なのでしょうが、ここまでくると身を守るのが最優先となるのも仕方がないかもしれません。
しかし引っ越しにはそれなりの費用がかかるのが悩ましいところです。
引っ越しには費用がかかる
翌日、会社が休みだったので不動産屋に行き、事情を説明しました。
しかし証拠もなく、実害がない以上は隣の家の人を問い詰めたところで、せいぜいうっかりこぼしたといわれておしまいなので、どうにもできないといわれてしまいます。
そのため、別の不動産屋に行って引っ越し先を探すことにしました。
幸い、引っ越し先はすぐに見つかりました。
今よりも職場に近く、今のアパートからそれなりに離れているところで空き室があり、築年数は今のアパートよりも2年ほど古いものの広さは今よりも少し広く、壁の厚さもそれなりにあるということでした。
実際にそのまま現地に連れて行ってもらい、いい物件だったのですぐに契約し、いつでも入居できるということだったので引っ越し業者に連絡して可能な日を選び、引越しすることにしました。
しかし、引っ越し費用の相場を調べてみると、最終的には見積もり次第ではあるものの、想定される引っ越し費用と新居の敷金・礼金を合わせれば30万円ほどになり、今ある貯金では到底足りそうもありません。
しかし、今のアパートからはすぐにでも引っ越してしまいたい私は、足りない費用をカードローンで工面することにしました。
ファイナンシャルプランナーのアドバイス
【一人暮らしの初期費用の目安はどれくらい?】
家賃3万円以下:初期費用10万円程度
家賃3万円〜5万円:初期費用20万円程度
家賃5万円〜7万円:初期費用30万円程度
家賃6万円〜10万円:初期費用40万円程度
家賃8万円〜12万円:初期費用50万円程度
家賃15万円以上:初期費用100万円以上
※参照元:一人暮らしの初期費用と引っ越し費用の相場や総額を抑えるコツを実例で紹介 | 引越し見積もりの引越し侍
【群馬県の引っ越し見積もり費用・料金相場】
1人暮らし(単身):平均46,082円
2人家族・夫婦:平均63,544円
3人家族:平均71,991円
4人家族:平均82,691円
5人家族以上:平均82,849円
※参照元:群馬県の引っ越し見積もり費用・料金相場と安い業者一覧 | 引越し見積もりの引越し侍
今回のケースでは隣人トラブルでのやむを得ない退去ということで、敷金礼金の返還や原状回復費用の減免などの交渉が可能だったかもしれませんね。
しかし1日でも早く逃れたいという状況では、そこまで冷静さを保つのは難しいでしょう。
また引越し費用はクレジットカード以外での分割払いは難しいのも悩ましいところですね。
初めてのカードローン
カードローンを利用するにあたって、一つ心配だったのが勤務先への確認の電話です。
カードローンを利用すると、勤務先に確認の電話が入ると聞いたことがあるのですが、それで会社にカードローンを利用していることがばれないかと不安になったのです。
カードローンの確認の電話について調べてみると、担当者の個人名で在籍を確認するから社名などはばれないといわれていますが、もしもカードローンの利用がみんなに知られることになった場合は今後働きづらくなるかもしれません。
少しでも可能性があるなら、やめておこうかと思ったのですが、一応色々なカードローンの会社の中で在籍確認が不要というところを探してみました。
それで見つけたのがSMBCモビットです。
SMBCモビットの場合、ネット上で申し込みをするWEB完結というサービスを利用すれば、収入証明書を提出することで職場への電話連絡が不要となるそうです。
身分証明書に加えて健康保険証※も必要となり、登録できる銀行口座が三井住友銀行と三菱UFJ銀行、ゆうちょ銀行の3行だけと通常の申込みよりは多少制限が増えるものの、原則電話による在籍確認がないのはこのカードローンだけのようなので、SMBCモビットに申し込むことに。
実際に申込み
Web完結の申込みは、パソコンから行いました。
申し込みは、利用規約への同意にチェックをつけ、名前や性別、生年月日、メールアドレス、携帯電話番号と名義、自宅電話番号の有無、勤務先、年収、希望額、利用目的、最終学歴、国籍、連絡先、パスワードを入力すると、簡易審査が行われました。
その結果、融資ができそうと判断されてもう少し詳しい内容の入力を求められることとなります。
後は住所や家族構成、住宅ローンの有無、他社ローンの借入状況、免許証の有無と勤務先情報などを入力し、給与明細や身分証明書、健康保険証※、銀行口座の情報の入力を行うと審査が行われました。
※保険者番号、被保険者記号・番号、通院歴、臓器提供意思確認欄に記載がある場合はマスキングしてお送りください。
給与明細を提出して、年収は320万円と記入し、希望額は余裕をもたせて40万円ということにしました。
入力が完了してからおよそ40分後、メールで連絡が来て無事に希望額通り利用可能となりました。
このWeb完結の場合はカードの発行がなく、銀行口座に振り込んでもらうことでお金を借りることができるそうです。
手続きが完了すれば、すぐにでも利用できるということだったので、引越しの日程が決まり次第借入れすることに。
その後、引っ越し業者に連絡して翌週の土曜日に引越しをすることになったので、引っ越し費用と不動産屋に支払う敷金や礼金として30万円を借りました。
ファイナンシャルプランナーのアドバイス
カードローンに限りませんが、ローン審査にあたっては必ずと言ってよいほど「在籍確認」がつきまといます。
在籍確認は基本的には勤務先への電話確認が主流のため、勤務先の人に借入がバレてしまわないか不安に感じる人も多いようです。
しかし、在籍確認の電話でカードローン会社名を名乗ることはなく、借入がバレる心配はさほどありません。
どうしても気になる場合には事前に電話相談をするか、上記のようにSMBCモビットのWeb完結を利用すると良いでしょう。
大手消費者金融からお金を借りる方法
順調に返済を進め、途中からは増額して返すようにした
無事引っ越しが終了し、少し経ってからSMBCモビットからカードが送られてきました。
送られてきた封筒にはSMBCモビットとは記載されていなかったので、最初はなんだろうと思ったのですが、封筒を開封してみたらカードが入っていました。
これを使い、キャッシングや返済が可能ということです。
なお、今ではカードがなくても専用アプリで借入や返済ができるようになっていますが、私が利用した時はまだそのサービスがスタートしていなかったため、カードを利用する必要がありました。
最初、返済は提携コンビニATMで行うことが多かったです。
ただ、途中で提携コンビニATMでの返済はやめました。
というのも、提携コンビニATMで返済すると、多少なりとも手数料がかかってしまうからです。
わずか数百円なので最初のうちは気にしていなかったのですが、最初の返済から半年ちょっとたった時に、「このまま手数料を支払い続けると、それだけで結構な金額になるんじゃないか」と気づき、コンビニでの返済をやめ、市内に一件だけある三井住友銀行のATMを使って返すようにしました。
三井住友銀行のATMは手数料無料
SMBCモビットでは、三井住友銀行のATMでの返済は手数料が無料になります。
もしもSMBCモビットを利用する場合は、知っておいて損はないんじゃないでしょうか。
毎月の返済額ですが、できるだけ出費を抑えたいからと1万1千円にしました。
順調に返済していたのですが、次第に「できれば早めに返済を終えたい」と思うようになり、たびたび増額して返済するようになりました。
最初のうちは千円、2千円程度の増額だったのですが、そのうち「もっと多く返せるようにしたい」と思うようになり、自分の生活費を見直すことに。
そして、スマホの料金プランやプロバイダー料など、それまで自分の利用状況をきちんと確認してこなかった固定費についてもきちんと見直したところ、トータルで1万円以上出費を抑えることができました。
さらに、外食が多い自分の食生活についても見直し、毎週のようにあった飲み会の参加も、参加を1回だけ減らすなどした結果、総額で2万5千円ほどの節約ができました。
節約できたお金のうち2万円を貯金に回し、残りの5千円を返済に回すというように、貯金と返済額の増額が同時にできるように工夫したのです。
それに加え、年末調整の還付金が入った時にも増額して返すなどした結果、当初3年かかる予定だった返済を2年半に短縮することができました。
ファイナンシャルプランナーのアドバイス
カードローンでは、返済の利便性がとても重要になってきます。
特に無料で返済できるATMが身近にあるかというのは、利便性を大きく左右するポイントです。
返済するたびに手数料が必要だと、返済するのが億劫になってしまうことでしょう。
無料で利用できるATMはカードローン会社ごとに意外と異なる部分です。
可能な限り申込前にチェックしておくと良いですね。
これからカードローンを利用しようと考えている人へ
私の場合、隣人トラブルにより引っ越しすることになってしまい、非常に不本意な理由でカードローンを利用することになりました。
ですが、あの時引っ越ししておいて正解だったと思いますし、その後の返済についても滞りなく、予定より早めに終わらせることができて本当に良かったと思っています。
お金がない時に引っ越しすることができたのは、カードローンのおかげです。
それまでカードローンに対して何となく怖いイメージがありましたが、実際に使ってみると、クレジットカードなんかとあまり変わらないように感じました。
増額して返済すれば早めに完済することができますし、意外に便利なんじゃないでしょうか。
ただ、クレジットカードもそうですが、利用にあたってはそれなりの精神力が必要だと思います。
まとまった金額が入ってくると、どういうわけか気が大きくなってしまうものです。
それは自分で稼いだお金でも、借りたお金でも同じです。
すんなり返せたように思うかもしれませんが、実際は精神的な葛藤が結構ありました。
なぜなら、カードローンを利用したことによって、すぐにでもお金を借りられる状態になってしまったからです。
欲しいものがあると、「カードローンを利用すれば、借りられる」「もしここでカードローンを利用すれば、月々の返済額は増えるけれど、生活にはそれほど支障がない」などと考えてしまうことがたびたびありました。
それでもなんとか借りずに返済に集中できたのは、返す楽しみを自分なりに模索したからだと思います。
プロバイダー料金などの固定費や自分の生活費を洗い出したことで無駄遣いが可視化され、出費を抑えることができました。
できるだけ早く返すという目標を設定し、そこに向かって工夫したおかげで、追加の借入もなく早めの完済を実現できたのではないかと思います。
カードローンは決して悪いものではなく、メリットもあります。
ですが、利用する場合は、滞りなく返済することはもちろんですが、追加借り入れの誘惑を断ち切るだけの強い精神力を持つことを忘れないようにしましょう。
ファイナンシャルプランナーのアドバイス
今回のケースでは非常に悩ましい理由での借入となりましたが、しっかりと強い意志を持って計画的に完済できたようで良かったですね。
しかも日常に支出を見直して、当初の計画を上回るペースで完済できたのは素晴らしいことです。
カードローンの借入は、必要最小限の金額を最短期間で返済するのが鉄則となっています。
これを守ることで支払利息も最小限に抑えることができるようになるのです。
カードローン利用を検討する場合には上記の例をモデルケースとして参考にされると良いのではないでしょうか。
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著者情報
ナビナビキャッシング編集部
日々の生活のなかで生まれる「まよい」に対して、ひとりひとりが良い選択をするために、キャッシングやカードローン、消費者金融など、お金を借りることに関する様々な情報を提供します。数あるサービスの中から、あなたに合った大手銀行や消費者金融のカードローンを選ぶお手伝いをします。