【カードローン体験談】フリーカメラマンが語る!収入不安定と借金160万円の実話
武藤 英次

この記事の監修者

ファイナンシャルプランナー

武藤 英次さん

フリーランスとして働く多くの人に共通する課題、それは「収入の不安定さ」です。

好きな仕事を続けたい気持ちと、生活費や事業資金のやりくりに追われる現実との狭間で悩むこともあるでしょう。今回紹介するのは、プロのカメラマンとして活動する男性の実体験。収入の波に翻弄され、やむなく消費者金融に頼ることになった彼が、どのようにして課題に向き合い、返済を乗り越えたのか…。同じ悩みを抱える人にとって、解決のヒントを得られる体験談です。

この体験談を教えてくれた人

若杉 敦朗さん(仮名・40歳・男性)

東京都西東京市に暮らす40歳のプロカメラマン。独身で一人暮らしをしながら、フリーランスの厳しい環境の中で仕事に励んでいます。

プロのカメラマンとしての仕事にやりがいを感じる一方で、収入が不安定なフリーランスの道を選んだがゆえに、生活費や事業資金をやりくりすることが困難な状況に陥ってしまいます。「仕事が軌道に乗るまでが大変」というフリーランス特有の課題に直面し、生活の厳しさからやむを得ず消費者金融に頼らざるを得なかった時の体験談です。

  • 職業:自営業(カメラマン)
  • 居住地:東京都西東京市
  • 家族構成:独身
  • 年収:400万円(当時)
  • 借金合計額:160万円
  • 借入先の会社名:アコムレイク、アットローン
  • 借入件数:消費者金融3件
  • 利用時期:2006年9月~2010年12月

※この記事は、ナビナビキャッシング編集部が実施したインタビューを基に作成しています。

収入が安定しないので、カードローンは長く使っていました

20歳の頃にカメラマンとして働き始め、当初は雑誌の専属カメラマンでした。

仕事をしながら先輩に技術を教わり、25歳の頃には雑誌に私の撮った写真が掲載されるようになり、高評価を受けるようになりました。

その後、雑誌の売り上げが落ち始めたことでカメラマンの人数が減らされ、当時独立に興味を持っていた私はその時を幸いと、会社を退社。27歳の頃にフリーカメラマンとなったのです。

フリーのカメラマンというのは、収入が少ないとは限りませんが、とにかく不安定なことが多い仕事。

特に定期契約を結んでいない場合、今月の収入は100万円で、翌月は5万円ということも珍しくありません。

特に新人のフリーカメラマンの場合、以前の会社で雑誌に載っていた写真を気に入ってくれた人が依頼をくれることもありますが、大抵はどこかの会社の撮影班のヘルプなどで呼ばれる程度。あまり収入は芳しくありません。

そこで役立ったのが、以前の会社に在籍していた時に申し込んでいたカードローンです。

平均的な収入がないままカードローンを利用

一応、平均して生活できる程度の収入は得られていたものの、毎月の収入はバラバラだったので、どうしてもお金が足りなくなる月もあります。

そこで、収入が少ない時にはカードローンを利用して生活費を補填し、十分な収入がある月にはそれを一括して返済する、という方法で毎月の収入を平均化していたのです。

あまり金利は意識していませんでしたが、たぶん当時は20%以上あったのではないでしょうか?

貯金は苦手だったので、自然とバランスが取れる使い方をするためにはカードローンを利用するのが最適だったのです。

フリーランスの不安定な仕事で返済が難しく

収入が不安定なカメラマン返済が難しく悩む

そういった使い方をしていることで、完済と新規借り入れを何度も繰り返すことに。

利用可能額も何度か増額を繰り返していたため、90万円まで利用可能となっていました。

とはいえ、その限度まで利用することもなく、ある意味平和な使い方をしていたのですが、そうも言っていられない事態が生じることになりました。

仕事が長期的に減少してしまったことで、返済することが難しい時期が続いたのです。

それまでは、長くても3カ月ですべて返済できていたのが、毎月10万円借り入れる時期が続いていました。

毎月の返済分も借りた分から返済するという自転車操業に陥り、その結果、半年ほどで限度額いっぱいになってしまいました。

そこで、とうとうほかのカードローンも契約することにしたのです。

幸い、これまでの返済実績もあってか、2社目も20万円までなら融資してもらえることに。念のために申し込んだ3社目でも審査は問題なく通過して合計40万円まで利用できるようになりました。

しかし、そのことでさらに返済は大変なことになっていったのです。

綱渡りな返済で

3カ月ほどで、3社とも借入がもうできない状態でしたが、幸いその時点で仕事の方は増え、どうにか返済はしていけるようになりました。

とはいえ、3社合わせて毎月5万円は返済していかなくてはならず、仕事が少ない時期もあると考えるとうかつに繰り上げ返済もできません。

毎月綱渡りのような返済を繰り返し、時にはせっかく返済した分もまた借りるようなこともありました。

しかし、そんな状態をこれ以上続けることができなくなる事態が生じることとなりました。

ファイナンシャルプランナーのアドバイス

武藤 英次
監修者:
武藤 英次

カードローンの利用条件には「安定継続した収入があること」と明記されていることが大半です。
収入が安定していないと毎月一定額の返済が厳しくなってしまいます。

そのため収入の不安定なフリーランスはローン審査では厳し目に見られることが多いのです。

【アコムの申し込み条件】

・お申し込み時に20歳以上の方。
・安定した収入と返済能力を有する方。
・当社基準を満たす方。

(引用元:【3秒診断】お借入可能かカードローンの審査前に簡単診断|アコム

【プロミスの申し込み条件】

年齢18~74歳のご本人に安定した収入のある方。
※主婦・学生でもアルバイト・パートなど安定した収入のある場合はお申込いただけます。ただし、高校生(定時制高校生および高等専門学校生も含む)はお申込いただけません。また、収入が年金のみの方はお申込いただけません。


(引用元:お申込条件と必要書類|お申込|プロミス公式サイト

武藤 英次
監修者:
武藤 英次

収入が不安定なフリーランスは「借入には本来は向いていない」ということを自覚しておく必要があるかもしれません。

なお「借入」ではなく「貯蓄」で備えるのがベターなのは言うまでもないでしょう。

結婚することに?でも借金はどうする?

カードローンの返済がまだ110万円ほど残っている状態で、付き合い始めた彼女がいました。半年ほど付き合っていると彼女が結婚を望むようになりました。

しかし、まだ借金があるうちにそのようなことは考えづらく、彼女には少し待ってもらえるよう話をそらして、どうにか返済のペースを速める方法を考えました。

そこで、とにかく仕事を増やそう、ということにしました。

これまでは、営業などは最小限しかしていなかったのですが、とにかく昔の伝手、紹介による新規クライアントの開拓、売り込みなどを積極的に行いました。

また、週刊誌に相談して、欲しい写真があるならそれの撮影も狙うようになりました。

週刊誌で求められる写真はスキャンダルなども多く、もらえる謝礼はそれなりに多いのですが撮影できるまでの時間が未知数だったため、あまり積極的に仕事をしようとは思えません。

これまでは敬遠していたのですがとにかく仕事を選り好みしている場合ではないと思い、引き受けることにしたのです。

返済の足しにアルバイトをはじめて

同時に始めたのが、アルバイトです。

これまでは収入が少ない場合もあまり気にしてはいなかったのですが、今後は追加での借入をしなくてもいいように、定期的な収入をと、毎月の返済分くらいは稼げるよう知人の店で働かせてもらうことにしたのです。

知人の店を選んだのは、カメラマンとしての仕事が入った時に時間の調整がしやすいからです。

時間帯は昼と夜の都合がいい方を選ぶことができ、毎月7~8万円ほどの収入が得られるようになりました。

こうして、借金を減らそうと頑張っていったのですが、そう簡単に還すことができたら苦労はありません。

そして、結婚の話から半年が経った頃に、彼女からなぜ結婚できないのかを問い詰められたことで、借金があることをとうとう白状してしまったのです。

黙っていてもこのままだといつ返済が終わるかわからない中、もし彼女と別れることになっても待たせたまま、というのも申し訳ないと。ダメならそれで諦めようと覚悟をしての白状です。

彼女に打ち明けて2人で返済を

結婚のために二人で返済を考える男女

結論として、彼女と別れることは避けられました。借金を一緒に返済して、それから結婚しようと言ってくれたのです。

彼女も働いていて、貯金も60万円ほどもっていたのでとりあえずそれを返済に回してくれることに。

残った借金をすべて返し終えたら、今度は2人で100万円貯金することを目指して、それがかなえば結婚しようという約束を交わしました。

こうして、2人で返済する日々が始まりました。

まずは残る借金が40万円となり、2社分の借金は返し終わることができたので、最初に利用していた一社だけとなりました。

カードローンは金利が高かったので金利の低い銀行ローンなどの借り換えも検討したのですが、収入の不安定さがネックとなったのか審査に落ちてしまい、このまま返済を続けるしかなくなりました。

とはいえ、一時期に比べて返済にも少し余裕が出てきたため、本来の仕事であるカメラマンとしての仕事を優先できるようになりました。

ファイナンシャルプランナーのアドバイス

武藤 英次
監修者:
武藤 英次

アルバイトで収入の安定を図るのは、確かに有効な手段の1つではあるかもしれません。

しかし時給にして1,000円程度の仕事に追われて、本業に支障が出ることのないように気をつける必要があります。

ただし、彼女に借金のことを正直に話したのは評価できます。大切な人に対して隠し事があると、仕事にも悪影響があるものです。

借金問題をひとりで抱え込まずに、周囲や公的機関などに相談することは、問題解決のためにとても大切と言えます。

新たな問題が発生…再び借金をすることになった

新たに購入したカメラ

このまま問題なく返済が終わるかと思ったのですが、新たな問題が発生しました。

仕事で使っていたカメラが壊れてしまい、新たなカメラを買わなくてはいけなくなったのです。

一応、プロとして仕事をしている以上、カメラは安物で済ませるという訳にはいきません。

しかし、余裕がない現状ではカメラを買うために借金を増やす必要があり、2人で借金を返している現状では彼女の了承を得なくてはいけません。

彼女は、やはり借金を増やすということには難色を示したものの、カメラがなければ仕事にならないことも分かってくれて、最終的には同意してもらうことができました。

それでも、あまり高いものは買わないでくれといわれたので、元々使っていたものよりは安物となる30万円ほどのカメラを購入しました。

しかしせっかく減った借金が多少戻ってしまったことで、彼女との仲はぎくしゃくし始めることとなったのです。

仕事は今までと同様にできましたが、問題は彼女との仲です。

文句を言われることも増えましたが、やはり借金をしていることと貯金から建て替えて貰っているということで、こちらは言い返すこともできません。

仕事の不安定さが身に染みたせいもあり、結局彼女とは別れることになってしまいました。

彼女と別れてからの新たな返済への道へ

そうなると、問題なのは彼女が出してくれた60万円です。

還すのは借金を返し終わってからでいいとはいわれたものの、やはり別れた恋人にお金を借りているという状態は落ち着きません。

これ以上の借金はしないものの、返済を最小限にして生活費を除いた分は貯金し、それが60万円になったら返済する、という約束をしました。

それでも1年半ほどかかりましたが、無事に彼女への借金は返済することができました。

それからは、自分一人で借金を返済する日々が戻ってきました。

返済に協力してくれる彼女はいなくなったものの、返済までの道筋をつけてくれたこともあり、順調に返済は出来ています。

それまでの状況が二転三転してしまったとはいえ、どうにか借金を返済するめどが立ちました。

実はまだ借金が残ってはいるのですが、残り20万円ということで遠からず完済できるのではないでしょうか。

仕事がないことで背負ってしまった借金ですが、そのおかげで生活費を工面することができました。

幸運だったのは、返済に協力して貯金を貸してくれるような彼女がいたことと、仕事を探していた時に依頼してくれた会社があるなど、縁にも恵まれた結果として返済にかかる期間が短縮できたと思います。

彼女とのことは残念ですが、幸せを祈っていようと思います。

ファイナンシャルプランナーのアドバイス

武藤 英次
監修者:
武藤 英次

彼女との破局は無念かもしれませんが、借金完済への道筋をつけてもらえたことは、大変に恵まれていたと言えるでしょう。

借金を口にしただけで、逃げ出してしまう人は案外と多いものです。

なお、お金を生み出してくれる「仕事道具」のための借金は、必ずしも悪い選択ではありません。

ただし「修理の検討」「中古を探す」「低金利の分割払いの利用」など、最大限に知恵を働かせる必要はあったかもしれませんね。

これからカードローンを利用しようと考えている人へ

生活費をカードローンで補填しようと思った場合、まずはその借りたお金を返すことは可能なのかをよく考えた方がいいでしょう。

ただ急場しのぎで借りてしまうと、後ほど返済に困ることになります。

それを避けるために、借りる前には返済計画を練るようにしましょう。

返済計画については、各社のホームページの多くに置かれている返済シミュレーションを利用すると良いでしょう。

ただ漠然と返し続けるよりも、はっきりとした期間や目標が分かるので、その返済に無理がないかをよく考えることができるはずです。

その方が、返済までの期間も短くなります。

これからも、返済は続けていきますが、またカメラが壊れた時などは再び利用することになるかもしれません。

ただし、その時にはぜいたくを言わずに安いカメラにして、自分の貯金で賄えるようになったらいいものを買うようにしたいと思います。

カードローンの返済は苦労しましたが、それでも収入が少ない時などの助けになってくれたもので、頼りになります。

借金さえなければ、すんなりと彼女と結婚していたのかもしれないと考えると残念なことをした気もしますが、そもそも生活が破たんしていれば彼女と出会うこともなく、ましてや結婚の話まで進むことはなかったでしょう。

カードローンを恨む気持ちはありませんが、彼女は幸せになってくれるといいな、とは思います。

フリーのカメラマンという職業は確かに収入面で不安定な所もありますが、自分が選んだ天職だと思っています。

これからも、カードローンに頼り切りにはならないようにしつつ、うまく付き合っていくことにします。

ファイナンシャルプランナーのアドバイス

武藤 英次
監修者:
武藤 英次

カードローンは基本的にお金の使いみちは自由です。

生活費の赤字の穴埋めに利用しても、咎められるようなことはありません。

しかし自由であることに甘えて、返済のことを考えずに借入してしまうと後で大変な苦労をすることになります。

生活費が赤字状態続きの場合、そこから毎月の返済資金を確保するのは非常に難しいのです。

安易に借入に頼ることにないように、しっかりと返済についても検討するようにしましょう。

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著者情報

ナビナビキャッシング編集部
日々の生活のなかで生まれる「まよい」に対して、ひとりひとりが良い選択をするために、キャッシングやカードローン、消費者金融など、お金を借りることに関する様々な情報を提供します。数あるサービスの中から、あなたに合った大手銀行や消費者金融のカードローンを選ぶお手伝いをします。

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