【カードローン・キャッシング体験談】高収入でも陥る!年収800万円の男性が語る金利比較を怠った借入の失敗談
武藤 英次

この記事の監修者

ファイナンシャルプランナー

武藤 英次さん

「収入が多いのになぜお金を借りる必要が?」

そう思うかもしれませんが、高収入だからこそ見逃しがちな落とし穴があります。今回紹介するのは、専門商社で働き年収800万円を得ている40歳男性のキャッシング・カードローンの体験談です。急な出費に迫られ、金利を深く考えずに借入した結果、後悔と気づきを得た彼の実体験。この記事では、計画的な借入と返済の重要性に焦点を当て、似た状況で悩む人へのヒントをお届けします。

この体験談を教えてくれた人

野木 智司さん(仮名・40歳・男性)

千葉県柏市に住む40歳の男性会社員。専門商社で働き、年収800万円という安定した収入を得ています。

現在は独身で、自由なライフスタイルを謳歌していますが、過去にはキャッシングやカードローンに頼らざるを得ない状況に陥った経験があります。急な出費に迫られ借入を開始後、収入があるからこそ気づきにくいお金の管理の盲点や、金利を軽視することのリスクに直面した体験談です。

  • 職業:会社員(専門商社)
  • 居住地:千葉県柏市
  • 家族構成:独身
  • 年収:800万円
  • 借金合計額:100万円
  • 借入先の会社名:セゾンカード、楽天銀行株式会社
  • 借入件数:クレジットカード会社1件、ネットバンク1件
  • 利用時期:2010年8月~

※この記事は、ナビナビキャッシング編集部が実施したインタビューを基に作成しています。

仕事の付き合いが、借金のきっかけに

営業職で入った会社で営業成績が上位になり、給料が上がったことに気をよくし、私は趣味のバイクにお金を使うようになりました。

海外のメーカーのバイクを購入し、専用の駐車場も借りて、休日には改造したり、ツーリングに出かけたりしていました。

独身ということもあって、趣味に散財しても誰にも迷惑をかけないだろうと、結構な金額を使っていました。

元々それほどカードを使う方ではなかったのですが、趣味に熱中するようになった途端、ガンガン使うようになってしまいました。

それまで、貯金もしていたのですが、趣味にちょこちょこ使っていった結果、気づけばほとんど無くなっていました。

月々のカードの支払いは結構な金額になっていたのですが、給料が良かったため、それほど焦りませんでした。

ボーナスがきちんと出る会社ということもあって、呑気に構えていたところもあったと思います。

「ボーナスの一部を貯金に回せばいいや」くらいに考えていたのです。

その後も営業成績は順調に伸び、それと同時に部下を抱えるようになりました。

取引先との付き合いも増え、飲みにいくのはもちろん、色々な付き合いが増えるように…。

仕事の付き合いで夜のお店に…そして初めてクレジットカードのキャッシングを経験

そんなある日、部下を連れて取引先の人と一緒に食事をすることになったのですが、何件かお店をハシゴした後、夜のお店に行くことに。

「行くぞ!」と自分で言ったは良いものの、ふと財布の中をチェックすると、手持ちのお金は5,000円…。

ちょうどタイミングが悪く、給料日直前の金曜だったため、自分の銀行口座の残高も10,000円ほどしかありませんでした。

クレジットカードを使うことを一瞬考えましたが、ショッピングの枠をだいぶ使ってしまっていたのと、夜のお店の場合、カードが使えなかったり、使えても手数料が高くなってしまうことが多いため、できるだけ現金払いにしたかったのです。

自分で言いだした手前、今さら「やっぱりなしで!」とは言えません。

どうしようかと悩みましたが、とりあえずキャッシングをするしかないと思い、当時使っていたクレジットカードのキャッシングの枠をこの時初めて使い、10万円借りました。

このことがきっかけで初めてキャッシングをしましたが、その後も何度か借りる機会がありました。

ショッピングの返済とキャッシングの返済で、毎月の返済は5万円近くいきましたが、無事に返せていたので、この時は特に気にしていなかったです。

もちろん、金利も特に気にしていなかったですね。「返せているからいいだろう」と、あまり深く考えていませんでした。

ファイナンシャルプランナーのアドバイス

武藤 英次
監修者:
武藤 英次

社会人として毎月それなりの給料をもらえるようになると、急に気が大きくなってしまう人は多いようです。

正社員であれば、アルバイト数カ月分の給料が毎月のように口座に振込まれます。

【学歴別にみた初任給(男女計)】
大学院修士課程修了:238,900円 
大学卒:210,200円 
高専・短大卒:183,900円
高校卒:167,400円

※引用元:学歴別にみた初任給|厚生労働省

【1カ月あたりのアルバイト収入(男女計)】
大学生:60,000円

※引用元:大学生のアルバイト調査(2024年)|2024年4月 株式会社マイナビ 社長室 キャリアリサーチ統括部

武藤 英次
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武藤 英次

さらにボーナスまで振込されるならば「なんでも買える」という気分になってしまうのも理解できます。

しかし、今回のような例ですと「財布に穴が開いている」状態で、油断していると簡単にお金のピンチを招いてしまいます。

「金利でこんなに損していた!」と気付いたきっかけ

そんなある日、某ネットバンク系カードローンのキャンペーンの告知メールが届きました。

実は、ここの銀行口座を持っていたのですが、ほとんど使っていないために忘れていたのです。

キャンペーンに特別興味があったわけではないのですが、ふと、自分の使っているカードに比べて使いやすいのだろうかと思い、メールを見てみました。

すると、利息が全然違う!

それまで私が使っていたクレジットカードのキャッシング枠は、数十万程度しか使うことができませんでした。

もちろん、キャッシングで一度に何百万単位で借りる機会はなかったですし、必要な時に数万~10万程度を借りるような形でしたので、そこまで金利を気にすることはなかったのです。

クレジットカードの明細で金利を確認

届いたメールを読んで、気になってクレジットカードの明細を調べてみると、金利は年18.0%もかかっていました。

この時、このクレジットカードで20万円ほどキャッシングを利用していたのですが、某ネットバンク系のクレジットカードの場合は、同じ金額で年14.5%。

たかだか3.5%の違いとは言っても、金額が大きくなれば、その差も大きくなります。

キャッシングを利用して借りては返す…ということを繰り返していたため、トータルで借りた金額は恐らく50万~60万円くらいになっていたのではないかと思います。

仮に借りた額が50万円だったとすると、金利が年18.0%の場合は9万円の利息がかかり、年14.5%の場合は7.2万円強の利息がかかることになります。

2万円も利息に差が出てくるのか、と驚きました。恥ずかしながら、この時まで、利息のことについて深く考えていなかったのです。

カードローンだと支払い総額が増えるものの毎月の返済額が抑えられる

明細を見て金利に驚く男性

また、キャッシング分の月々の支払い額を見た時にも、その差は歴然としていました。

毎月1万円で25回払いだったのですが、某ネットバンク系のカードローンの場合は、月々の返済額が5,000円に抑えられることが判ったのです。

ただ、その分、支払回数が多くなり、支払う金利も総額では現在のクレジットカードのキャッシングよりも3万ほど多くなってしまうことも判りました。

実は、支払い額を同じ1万円にすることもできるようなのですが、初めてそのカードローンを利用する場合は、最初はリボ払いにしなければならない、とのことでした。

トータルでは3万利息を多く支払わないといけないものの、毎月の支払額を抑えられるのは魅力的です。

それに、最初はリボ払いと言っても、その後の借入は、今使っているクレジットカードと同じ支払い額にすることもできるのです。

それに、お金に余裕がある時に多めに返してしまえば、支払い回数はもっと少なくなります。

そもそも、これまでそうやって返してきたので、あまり利息を気にしなかったのかもしれません。

この時、申し込む方向にかなり心が傾いていましたが、「とりあえず、今、クレジットカード会社にキャッシングで借りているお金をすべて返済したら、こちらのカードローンの申込をしよう」と思い、この時すぐに申し込むことはやめました。

ファイナンシャルプランナーのアドバイス

武藤 英次
監修者:
武藤 英次

消費税が8%から10%に上がるのには敏感な人でも、なぜか自分の借入金利は意識しない人が多いものです。

お金を借りるシーンというのは緊急事態であることが多く、金利よりも「借りられるか」に意識が行ってしまいます。

一瞬でも金利を意識して借入先を選べば、数万円程度の利息を節約できることは珍しくないのです。

いよいよ銀行系のカードローンを申し込むことに

その後、半年かからずに、クレジットカード会社へのキャッシングの支払いを終えました。

相変わらず、自分の趣味にお金をつぎこんでいたので、必要な時に手持ちのお金が無い!ということがまたあるかもしれないと考え、某ネットバンク系カードローンをそろそろ作ろうと決めました。

申込はインターネットの専用フォームから行いました。氏名や住所、電話番号、持ち家の有無などの個人情報を入力するもので、特に悩むような項目はありません。

その時に、振込融資希望金額という項目があったのですが、急いでお金が必要な場合は、ここに希望額を入力するようです。

この時は急いでお金が必要ということもなかったので、そこには入力せずにそのまま申込を進め、難なく申込を完了させました。

3日後に審査に通ったとの回答が届く

私の場合はそれから3日後に審査回答の結果が届き、審査に通ったということでした。

ちなみにこの時、「在籍確認をしていないんじゃないか?」とちょっと疑問に思ったのですが、よくよく考えたら、その数日前に、心当たりのない人からの電話があったことを思い出しました。

ちょうど、営業で客先に行っている間に電話があったようで、会社に戻った時に、電話があったというメモが机の上に置いてあったことを思い出したんです。あれが在籍確認の電話だったんだな、とこの時にピンときました。

その後、本人確認の電話がかかってきて、本人確認書類と、給与明細や源泉徴収票など収入証明を郵送かアプリから送って欲しいとのことだったので、アプリをダウンロードして、送ることにしました。

アプリの操作は思ったよりも簡単で、画面の案内のとおりに進めていけばできるのですが、私の場合、撮影した時に自分の指が入ってしまったり、見切れたりしてしまったので、何度か撮り直したことを覚えています。

そのまま画面の案内どおりに操作していったら、アプリで撮影した写真の送付が完了していました。

こうして本人確認書類など必要な書類を提出し、1週間ほどたった時にローンカードが届きました。

「もしもまたキャッシングをする時は、このカードを使ってキャッシングするぞ!」と心に決めた私でしたが、それから半月も経たないうちに、またキャッシングをしなければならないタイミングがやってきたのです。

ファイナンシャルプランナーのアドバイス

武藤 英次
監修者:
武藤 英次

銀行系のカードローンは、消費者金融のカードローンよりも低金利設定となっていることが大半です。
ただし銀行カードローンは審査にある程度時間がかかり、即日融資には対応していません。

ピンチになってから申込しては間に合わないこともあるため、今回の例のように借入枠だけを作ってピンチに備えるというのは、場合によってはアリでしょう。
ただし金遣いが粗っぽいという自覚がある場合、借入枠を作っておくのは危険かもしれません。

カードローンをお得に利用できた

この時も、給料日前でした。連日のように取引先の人と夜のお店に行っていたせいで、気づけば、だいぶ懐具合が寂しいことになっていました。

でも、給料日は2日後。さらに、翌日も取引先との食事の予定がありました。

食事だけで済めば良いのですが、多分そうはいかないでしょう。

さすがにこれはマズいと思い、お金を借りることにしたのです。

借入は、提携コンビニATMで行いました。

後でわかったのですが、提携コンビニATMと一部の銀行のATMについては、手数料が無料であるようです。

そんなことは、これまで気にしたことがなかったのですが、金利を気にするようになってから、手数料のことも考えるようになっていました。

思わぬ「金利半額キャンペーン」!

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こうして、取り急ぎ10万円をこの時に借りたのですが、思わぬサプライズがありました。

実は、私がカードを作り、キャッシングでお金を借りたタイミングは、金利が半額になるキャンペーンを行っていた時だったのです。

本来かかる金利の半分で済むということに、ちょっと嬉しくなりました。

ただ、後でキャンペーンの注意書きを読んだところ、キャンペーンの適用期間が過ぎたら、もとの金利に戻ってしまうということでした。

「なんだ、ぬか喜びか…」と思ったものの、一応説明を読むと、私の場合、幸いにもキャンペーン適用期間の最初の方に入会し、そこから2週間ほどでキャッシングを利用することになりましたので、この適用期間内の借入と返済については、半分の金利が適用される、ということでした。

注意しなければならなかったのは、適用期間を過ぎても返済残高がある場合は、通常の金利に戻ってしまうということです。

この時は、ちょっと微妙な気持ちになりましたね。とはいえ、適用期間中にある程度返してしまった方が良いだろうと思い、ボーナスが出たのを良いことに、全部返してしまいました。

本当は趣味に使いたかったんですが、後々のことを考えたら、今のうちに返してしまった方が良いだろうと。そう思って、この時は返済に回しました。

この後も、ことあるごとに、ネットバンク系のカードは借入で利用させてもらっていて、実は今も返済しています。

これまでに支払いが遅れたことがないので、限度額もかなり上がりました。そのため、利息も最初の頃より少なくなっています。

ファイナンシャルプランナーのアドバイス

武藤 英次
監修者:
武藤 英次

金利優遇や、無利息期間などのキャンペーンは、申込前にチェックしておくのが鉄則です。

今回の例ではたまたま一部キャンペーン適用となりましたが、タイミングによっては適用外となり、ずいぶんと損をしてしまうことになりかねません。
表向きの金利のチェックだけでなく、キャンペーン適用条件などももれなくチェックするようにしましょう。

カードローンやキャッシングの利用を考えている人へ

私の場合、独身で給料が良かったこともあって、キャッシングやショッピングの支払いが結構な額になっても、それほど気にしたことはなく、ましてや、利息について真剣に考えたこともありませんでした。

でも、たまたまネットバンク系のカードローンの利率を知ったことで、知らず知らずのうちに利息を多く支払っていることが分かってからは、その辺の意識は変わったと思います。

「もう少し早く気づけば良かった。初めから利息を気にしていれば、クレジットカードのキャッシングは利用しなかった」と、今でも少し後悔しています。

1回の借入額が、数万円から多くても10万円程度だったので、あまり意識してこなかったのですが、塵も積もれば山となるで、結構な利息を払っていたことが後になって分かりましたから。

これから借入を考えているのであれば、利息は絶対に気にした方が良いです。

私のように、やむを得ず、今すぐにでも借りなければならない、という場合は仕方ないのかもしれません。

でも、その場合はとにかく早く返し、利率の低いカードローンに申し込んだ方が良いと思います。

それと、借りる金額についてもしっかり考えた方が良いです。

私の場合は、毎回の借入額がそこまで多くないので、毎月の返済額も少額で済み、それほど負担にならずに完済できていますが、自分の給料のかなりの部分が返済に持って行かれてしまうような金額を借りるのは、どんなに利息が低くても、やめた方が良いんじゃないかと思います。

借入回数が多く、散財しがちな私ではありますが、だからこそ気を付けているのは、一回の借入額を多くても10万円以内に抑え、返済額が半分に減るまではできるだけ借りないようにする、ということです。

今後もきっとお世話になってしまうと思いますが、その点だけは、意識していこうと思っています。

ファイナンシャルプランナーのアドバイス

武藤 英次
監修者:
武藤 英次

カードローンやキャッシングを利用される人で、今回の例のように金利や支払利息を意識しないで損をしている人が多くいます。

借りる側としては、無駄な利息を払うのは避けたいところですよね。

「金利」「キャンペーン」などをしっかりと確認の上、返済シミュレーションで支払利息などを事前に確認するようにしてくださいね。

著者情報

ナビナビキャッシング編集部
日々の生活のなかで生まれる「まよい」に対して、ひとりひとりが良い選択をするために、キャッシングやカードローン、消費者金融など、お金を借りることに関する様々な情報を提供します。数あるサービスの中から、あなたに合った大手銀行や消費者金融のカードローンを選ぶお手伝いをします。

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