「急な出費にどう対応するか?」
多くの人が直面するこの悩み。消費者金融の利用を考えるものの、「審査に通るのか」「本当に借りても大丈夫なのか」と不安を抱える人もいるでしょう。実際、審査基準は徐々に厳しくなっており、断られることも珍しくありません。しかし、正しい選択と計画的な利用で、解決への道が開けるのも事実です。今回は、審査に苦戦しながらも借入に成功し、返済を通じて生活を立て直した人の体験談を紹介します。
橋本 慶祐さん(仮名・41歳・男性)
岩手県盛岡市に暮らす41歳の自営業。既婚で小学生の子ども1人と暮らす3人家族。
急な出費が必要となったある日、手元に十分な貯金がなく、不安に押しつぶされそうに。年収400万円という限られた収入の中で家計をやりくりする日々の中、消費者金融からお金を借りる選択をしたのは、人生で初めての挑戦でした。今回は、審査基準が厳しいと言われる消費者金融に申し込みを繰り返し、ようやく借り入れができた時の体験談です。
- 職業:自営業
- 居住地:岩手県盛岡市
- 家族構成:既婚、子ども1人
- 年収:400万円
- 借金合計額:30万円
- 借入先の会社名:セントラル
- 借入件数:消費者金融1件
- 利用時期:2010年5月~2011年12月
※この記事は、ナビナビキャッシング編集部が実施したインタビューを基に作成しています。
取引先の閉業と倒産が重なったことが消費者金融を利用するきっかけに
37歳の時に住宅ローンを払い終えたので、それを機に会社を辞めて、事務所を開いて持っていた資格を活かした電気保安管理の仕事をするようになりました。
最初は、顧客となる相手を何社か紹介してもらうことができたのですが、それほど収入も増えずに苦労しました。
しかし、徐々に顧客も増えて、3年目には生活していくのに十分な収入を得られるように。
しかし、顧客である中小企業が今年になって、会社をたたむことになってしまいました。
それに加えてさらに1社が倒産してしまったのです。
その会社は、ここ3カ月の料金が未払いとなっていたので「もしや」と最悪の事態を想定してはいました。
せめて料金の一部でも回収できたらと思ったものの、回収することはできず。
とはいえ、それほど大きな金額ではなかったため、賠償請求は諦めました。
倒産した会社に賠償請求したところで元の料金の何分の一、何十分の一しか支払われないので、手間がかかるだけで割に合わないからです。
さて、そうなると困ったのが収入不足です。
折悪しく、子どもの進学で貯金がほとんど残っていないうえに、昨年車を買い替えたのでそのローンの支払いもあります。
一応、今回減った分は翌々月にまた新しい顧客が数件増える予定となっているので、補填はすぐにできるでしょう。
そうなると、とりあえずこの2カ月をどうにかしのぐことができれば、問題はありません。
そこで、収入の不足分は消費者金融で賄うことにしました。
しかし、それが意外に大変ですんなりいかなかったのです。
ファイナンシャルプランナーのアドバイス
個人事業を長年にわたって営んでいると、意外と高い確率で取引先の廃業や倒産などのトラブルに遭遇するものです。
また、たとえ悪い予感がしても簡単に取引先を切り捨てられないというのも理解できます。
しかし、実際に約27%の人が、資金調達の必要性を感じた経験があるようです。
【フリーランスとしての働き方を始めてから資金調達が必要だと感じた経験(n=850)】
ある:27.1%(n=230)
ない:67.4%(n=573)
わからない/答えたくない:5.5%(n=47)
個人事業は会社員のように収入が保証されていないため、最悪の事態を想定して可能な限り備えておく必要はあったと言えるでしょう。
なかなか通らない審査の理由は、過去の利用状況と現在の仕事にあった!?
消費者金融でお金を借りることにした私は、とりあえずアコムに行き申し込みをしました。
どこで申し込んでも大体同じできっと通るだろうと思っていたのですが、審査の結果はまさかの不可であり、借りることはできませんでした。
たまたまかな、と思い、そこからプロミス、アイフル、レイクなど、見覚えがある消費者金融に次々と申し込んでみたのですが、大手消費者金融はどこに行っても審査を通らず、ほとほと困り果ててしまいました。
それにしても、なぜどの会社も審査に通らないのだろうかと思い、その原因をインターネットで調べてみたところ、「信用情報がブラックだと審査を通りにくい」という内容を目にしました。
実は、仕事を辞めて開業したばかりの頃「もしかしたら資金繰りに困るかもしれない」と思い、会社を辞める前に一度消費者金融に申し込んだことがありました。
その時は、すんなりと審査も通って50万円ほど借りることができましたが、返済時に返済が遅れたことがあったのです。
さらに、会社を辞めていることも知られてしまったために追加の借入もできなくなり、仕事が軌道に乗り始めてからようやく全額返済することができた、という経緯があります。
返済が遅れた際、消費者金融から督促の電話がかかってきて、返済を数日待ってほしいという私とすぐに返済してほしいという担当者とで口論になったことも。
もしかしたらそのせいで、ブラックリストに載っているのかもしれません。
また、自営業だと借りるのが難しいという意見もありました。
自営業の場合、生活費と事業費用の区別があいまいなことも多く、消費者金融では事業費用を貸すことはできないので、消費者金融を利用できなくなるらしいのです。
さらに、慌てて数社に短い期間で申し込んだのも、マイナスポイントのよう。1カ所に申し込んで断られたのに、また何社も間を置かずに申し込んでいる人は返済などが切羽詰まっていることが多く、返済できなくなる可能性が高いために信用度が下がってしまうようなのです。
色々と悪い条件がそろってしまったせいで、消費者金融の審査では落ちてしまうのでしょう。
特に、大手の消費者金融の場合は審査基準も似通っているらしいので、1社がだめなら他もだめになることが多いのでしょう。
かといって、信用情報は今更変えられず、複数社に申し込んだという事実も変えようがありません。
何より、今から自営業を辞める、というのも無理です。
そこで今度は、私の現状でも借りられるようなところを探してみることに。
ファイナンシャルプランナーのアドバイス
個人事業主というのは、どうしても収入が安定している会社員と比べてローン審査が厳しくなる傾向にあります。
ましてや過去に延滞などのトラブルがあって個人信用情報に傷がある場合、審査通過は厳しくなるでしょう。
また短期間に申込を繰り返す行為は、俗に「申し込みブラック」と呼ばれる状況を引き起こしてしまうので注意が必要です。
気を取り直して、中小の消費者金融へ申し込んでみることに
再びインターネットで調べてみると、中小の消費者金融であれば大手よりも審査が甘いところが多いので、他では断られた場合でも貸してくれることがあるそうです。
しかし、名前を見たことがあったり聞いたことがあったりするのはいずれも大手の消費者金融ばかりなので、どこに行けば中小の消費者金融に申し込めるのかについて調べてみることに。
すると、盛岡やその近くに店舗があるような中小の消費者金融は見つけられなかったものの、インターネットで申し込める会社は何社か発見。
その中で、どこにしようかと条件を色々比較して、とりあえずセントラルというところに申し込んでみることにしました。
セントラルという消費者金融は、主に東京近郊に店舗があり、それ以外では主に西日本に展開している会社です。
銀行振込やセブン銀行ATMで借り入れや返済が可能ということなので、近くに店舗やATMがなくても、利用は可能です。
また、心配していた金利なども年率で最大18%と、大手の消費者金融と違いはありませんでした。
申し込みの方法は、パソコン・スマホからの申し込みと自動契約機、来店、郵送のほかに、コンビニからFAXを利用するものがあります。
コンビニから申し込む場合は、まずセントラルの窓口に電話をして申し込みをすることを伝え、利用方法と暗証番号を聞いたらコンビニに行き、マルチコピー機で暗証番号を入力して申込用紙をプリントアウトし、その用紙に必要事項を記入してFAXで送信することになります。
そうしたら審査が行われ、電話で審査結果が伝えられます。
問題がなければ、本人確認書類をアップロード、もしくはメール添付かFAX、郵送で提出し、その後で送られてくるカードを利用してATMから借り入れるか、もしくは銀行口座を指定してそこに振り込んでもらうことになります。
しかし、この方法では利用できるまでに数日かかることとなり、支払日に間に合わなくなるかもしれません。
そこで、即日融資も可能となっているネット申し込みを利用することに。
ファイナンシャルプランナーのアドバイス
中小消費者金融は、利便性では大手にかないませんが「審査の柔軟さ」に強みがあると言えます。
大手が過去の信用情報にシビアなのに対し、中小消費者金融は現在の返済能力をより重視して審査する傾向があります。
審査が甘いということは決してありませんが、過去の信用情報がネックとなって審査NGとなっている場合には多少の希望を持つこともできるでしょう。
中小消費者金融からお金を借りるならこちらもチェック
ネット申し込みを利用
ネット申し込みの場合は、事前に電話連絡などをする必要がありません。
セントラルのホームページから、「申し込みをする」というボタンをクリックして必要事項である名前や住所、勤務先、年収などの情報を入力していき、その情報をもとに審査が行われます。
審査を通過したら本人確認書類をアップロードして、問題がなければそのまま銀行振込で借りることもでき、また後日カードが送付されてくるのでセブン銀行のATMから借りることもできます。
早速申し込んでみると、今までの苦労と焦りは何だったのかと思うほど何の問題もなく審査を通過。
限度額は念のために50万円として申し込んでみましたが、やはりそこまでは難しく30万円なら貸すことができる、ということだったので、30万円で契約することとなりました。
30万円借りた場合、毎月の返済額は最低1万2千円となります。
返済期間は最大で32回となっているので、およそ完済まで3年かかることになるでしょう。
ただ、毎月3万円ずつ返済することができれば、11回で返済を終わらせることもできます。
可能なら早く返した方が利息も取られないので、できればこちらを目指した方がいいのでしょう。
ただ、毎月の返済額は最低金額以上であれば自分で決めることができるので、とにかく滞りのないよう、無理のない範囲での返済をしていこうと考えていました。
ファイナンシャルプランナーのアドバイス
上記のケースでは30万円もの借入ができましたが、中小消費者金融では10万円以内程度の融資にとどまることも少なくありません。
また審査が甘いということはなく、審査通過率は1割~3割程度となっているようです。
基本的に中小消費者金融に申込する人は、大手消費者金融の審査落ちをしてきている人が大半なので、いわば「敗者復活戦」といったイメージと言っても良いでしょう。
意外と狭き門なので中小消費者金融への過剰な期待は禁物と言えます。
大変な時期もあったが、無事返済を終える
最初に借りてから返済するまでは35日の期間があったので、最初の月は何の問題もありませんでした。
2カ月目は返済に多少苦労することになったものの、それでも新しい顧客と契約して来月からは収入が元に戻るので、その月だけだと思って我慢することができました。
仕事も順調に進み、顧客もやや増えていったことで収入も増えてきたので、1年2カ月で最初に借りた30万円は完済。
ただ、その後、機材を購入するためにまとまったお金が必要になり、また15万円ほど借りることにはなってしまいましたが、これも4カ月ほどで返済することができました。
正直なところ、近くに店舗がない消費者金融から借りるというのは非常に不安ではあったのですが、借りてみると特に何か気になることはなく、大手消費者金融と同じように利用することができました。
今はインターネットから申し込みができ、コンビニにあるATMと提携して利用できるようになっているため、店舗の場所などはあまり気にしなくてもよくなっているのが良いと思います。
また、セントラルについては、利用するまで社名を聞いたことはありませんでしたが、実は昭和48年創業の老舗消費者金融で、愛媛県に本社があり、現在は東京を中心とした首都圏にまで進出してきたそうです。
やはり近くに店舗があり、CMなどで見ることが多い大手の消費者金融に目がいってしまいがちですが、中小規模とはいえ応対も丁寧で素早く、審査にかかる時間も大手と変わらないようでした。
それまでは、大手のほうが借りやすいと思っていましたが、大手の場合は審査が厳しいため、何かしらの問題があると途端に借りるのが難しくなってしまいます。
それよりも、中小の消費者金融というのは意外に借りやすいのかもしれません。
もちろん無条件に貸してもらえるわけではないでしょうが、諦めなくてよかったと思える結果になりました。
ファイナンシャルプランナーのアドバイス
中小消費者金融は、債務整理一歩手前の「崖っぷちをカバーする貸金業者」といって良いかもしれません。
中小消費者金融の審査NGだった場合には、借入に関しては「レッドカード」を提示されたと考える必要があります。
大手消費者金融の審査NGの時点ですでに「イエローカード」状態と言えますが、ギリギリ踏みとどまる可能性があるのが中小消費者金融ということになるのでしょう。
これから消費者金融の申し込みを考えている人へ
消費者金融の審査で落とされてしまうという人は、大手にばかり申し込んではいないでしょうか。
大手の消費者金融はその審査基準も似通っている部分が多いので、1社目で審査に通らなければほかのところでも同様に審査で落とされる可能性が高いようです。
審査に落とされてしまう場合は、審査基準が異なる中小の消費者金融に申し込むことも考えてみましょう。
中小の消費者金融は全国展開していないことも多く、近くに店舗がない場合には不安があるかもしれませんが、今はネットや郵送で申し込みができ、ATMもコンビニなどにあるものを利用すれば借りることができるため、あまり店舗の場所は関係ありません。
実際に、消費者金融からお金を借りても、店舗には一度も行ったことがないという人は多いでしょう。
特に、審査で落とされた原因に心当たりがある場合は、申込先の変更を考えてみると良いと思います。
ファイナンシャルプランナーのアドバイス
大手と呼ばれる消費者金融は5社しかありません。
それ以外の多数は中小消費者金融のカテゴリーに分類されることになります。
大手消費者金融を優先するのがセオリーで、申し込みしていない大手があるのなら優先して申し込むのが鉄則と言えるでしょう。
中小消費者金融はどうしても利便性に劣り、またすべてが信頼できる業者というわけではありません。
上記の例では大変スムーズに利用できていますが、ここまで順調なのはレアケースであることに留意する必要があります。
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著者情報
ナビナビキャッシング編集部
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