JAバンク(農協)のローンでお金を借りるには|審査条件や金利・難易度を解説
大竹 麻佐子

この記事の執筆者

ゆめプランニング笑顔相続・FP事務所 代表

大竹 麻佐子さん

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JA(農協=農業協同組合)は農業従事者にとって必要不可欠とも言える存在ですが、農業に関わらない人でも組合員になればさまざまなサービスを利用できます。「貯める」「増やす」「借りる」といった金融機関の機能を利用できるほか、農協ならではの手厚いサービスも揃っています。この記事では、JAバンクのローンについて、利用条件や審査など掘り下げて解説するので、ぜひ参考にしてください。

JAバンク(農協)のローンの利用条件

JAバンク(農協)

JAバンクは全国に展開するJAバンク会員(JA・信連・農林中金)で構成するグループの名称です。JA(農業協同組合=Japan Agricultural Cooperatives)は、組合員の農家に対する農業技術指導、農業に必要な資材の共同購入、ファーマーズマーケット(直売所)展開といった経済事業のほか、リスクに備える共済事業、貯金や融資など金融サービスを提供する信用事業も行っています。

組合員であれば、農業を行っていなくてもサービスを受けることが可能です。ただし、地域密着型金融をめざすJAバンクでは、地域(エリア)ごとに独自のサービス提供を行うため、取引要件や基準はそれぞれ異なります。まずは、JAバンクを利用するにあたって前提となる条件について確認しておきましょう。

JA(農協)の組合員であること

JAバンクのサービスを利用するためには、その地域のJAの組合員である必要があります。

組合員には、「正組合員」である農業従事者のほかに、所定の出資金を払い込むことで「準組合員」となることが可能です。「準組合員」となることで、JAの事業を利用することができます。

「正組合員」「準組合員」のそれぞれについて、条件と違いは以下の通りです。

種類 条件
正組合員 農業を仕事にしている人(団体)
耕作面積や農業従事日数など定款により定められた基準をみたす必要あり。
総会での議決権、役員の選挙権あり、JAの運営に関与する。
準組合員 農業を仕事にしている人(団体)
耕作面積や農業従事日数など定款により定められた基準をみたす必要あり。
総会での議決権、役員の選挙権あり、JAの運営に関与する。

※参考:JAグループ「組合員とは」

管轄地域に居住していること

地域密着型金融という観点から、JAバンク事業を利用するためには、組合員であることに加えて、管轄地域に居住している必要があります。

たとえば、JA東京中央が提供する「JAカードローン(ニコス)」の商品概要によれば、ご利用いただける方として、「世田谷区・杉並区・大田区・目黒区・新宿区・中野区・品川区に在住の個人の方」(一部抜粋)と記載されています。

※引用:JA東京中央 JAカードローン

JAバンクに貯金口座を作っていること

JAバンクのローンを利用するためには、JAバンクに普通貯金口座が必要です。現時点で貯金口座がなくても、ローン本申し込みまでに開設すれば問題ありません。店舗で出向き、必要事項を記入のうえ、署名・押印すれば窓口で通帳を受け取る(キャッシュカードは後日郵送)ことができますが、郵送やインターネットでの手続きも可能です。

JAバンク(農協)のローンの種類

JAバンク種類

JAバンクでは、ライフイベントや目的に応じて、さまざまなローンが用意されています。

詳細は各章で説明しますが、JAバンク(農協)のローンの種類と目的は、以下の通りです。

種類 利用の目的
住宅ローン マイホームの新築・購入、増改築(リフォーム)費用、他金融機関からの借り換えなど
マイカーローン 新車や中古車の購入、修理や車検費用など
カードローン 使途制限なく、突然必要は資金をサポート
教育ローン 入学金や授業料等の学校教育費、アパート家賃等の住居費など
リフォームローン 住宅の増改築・補修のほかシステムキッチン・造園・物置など住宅関連のリフォーム費用
多目的ローン 結婚、旅行、レジャーなど使い道の決まっている費用
フリーローン 暮らしのさまざまな場面で自由に利用

「JAバンク」はJA・JA信連・農林中央金庫の会員で構成され、地域ごとのニーズに応えながら全国に⺠間最大級の店舗網を展開し、さまざまな金融サービスを提供しています。そのため、提供されるサービスは、その地域独自の基準や制限があるのが現状です。店舗によって取り扱いのあるローンの種類は異なることに注意が必要です。

利用を検討する際は、居住している管轄JAにご確認ください。

住宅ローン

JAバンクでは、マイホームの新築・購入、増改築(リフォーム)にあたって、また、他金融機関からの借り換えのための「住宅ローン」商品を取り扱っています。金利や融資条件、商品概要は、各JAによって異なりますので、お住まいの管轄地域のJAバンクにてご確認ください。

ここでは、JA東京中央のJA住宅ローンと他金融機関の住宅ローンを比較した場合を紹介しましょう。

JAバンク(JA東京中央) 三井住友銀行 三菱UFJ銀行
借入金額 10万円~1億円 100万円~1億円
(10万円単位)
500万円~1億円
(10万円単位)
借入期間 3年~35年 1年~35年 2年~35年
変動金利 年0.675%(変動)
(取引状況による優遇あり)
年0.475%(変動)
(ZEH等性能優遇あり)
年0.475%(変動)
(ZEH等性能優遇あり)
申込者の年齢 満20歳~満65歳
(完済時80歳未満)
満20歳~満65歳
(完済時80歳未満)
満18歳~満65歳
(完済時80歳未満)
勤続年数 1年以上 記載なし 記載なし
年収などの条件 前年度税込年収
150万円以上
記載なし 記載なし
保証料 別途必要 金利に含まれる 金利に含まれる
事務手数料 要(定額) 要(融資金額×2.2%) 要(融資金額×2.2%)

※2023年10月時点

最近では、多くの金融機関で「保証料」は金利に含まれ、申込者は別途負担しない代わりに、事務手数料が高額となるケースが増えています。保証料は審査により若干変動しますが、初期費用としては、事務手数料とさほど変わりません。ただし、繰り上げ返済(前倒しでの返済)時には、保証料が戻ることをふまえるとメリットは大きいと言えます。

また、一般的な住宅ローンでは、返済期間は最大35年であるのに対し、一部JAバンクでは最大40年と長期設定ができるケースも見られます。完済時の年齢が80歳であるため、利用できる人は限定されますが、月々の支払額負担を抑えられれば、無理なくゆとりをもって返済できます。ただし、長期にわたる借入れは、利息負担がかさみ、総支払額が膨らむことも想定されるため、何を優先させるのか十分検討したいものです。いずれにしても、お住まいの地域を管轄するJAバンクの情報を確認してみることをおすすめします。

マイカーローン

新車や中古車の購入、修理や車検費用などには、JAバンクのマイカーローンが利用できます。

ここでは、JA東京中央のJAバンクマイカーローンと他金融機関のマイカーローンを比較してみましょう。

JAバンク(JA東京中央) 三井住友銀行 三菱UFJ銀行
使いみち 自動車、バイク購入
修理、車検費用、
運転免許取得費用、車庫建設費用(100万円以内)
他社自動車ローンの借換え
自動車、バイク購入
修理、車検費用、
運転免許取得費用
注) 他社金融機関からの借換え資金は除く
自動車、バイク購入資金
および諸費用・付帯経費
他社自動車ローンの借換え
注)諸費用・付帯費用は購入時のみ
借入金額

10万円~1,000万円以内

10万円~300万円
(1万円単位
※前年度年収の50%以内
50万円~1,000万円
(1万円単位)
借入期間 6カ月~10年 1年~10年 6カ月~10年
変動金利 年3.05% (変動)
※取引状況による優遇あり
年4.475% (変動)
※住宅ローンとセット割等あり
年1.5%~2.45%(変動)
※借入額により異なる
※住宅ローンとセット割等あり
申込者の年齢 18歳以上
(完済時80歳未満)
20歳~65歳 18歳~65歳
(完済時70歳まで)
年収などの条件 前年度税込年収
200万円以上
前年度税込年収
200万円以上
前年度税込年収
200万円以上

※2023年10月時点

車庫建設費用も借りることができる点は、JAバンクならではかもしれません。表示されている金利としては、他社商品と比較して大差はないものの、JAカード契約者(年0.2%の引き下げ)、JAネットバンク利用者(年0.2%の引き下げ)、エコカー購入者(年0.2%の引き下げ)などの割引を活用して、少しでも負担を抑えたいものです。

まずは、住んでいる地域を管轄するJAバンクの情報を確認してみることをおすすめします。

カードローン

突発的に資金が必要となったとき、手元資金が不足している場合などには、カードローンの利用も選択肢です。

ここでは、JA東京中央のJAカードローンと他金融機関のカードローンを比較してみましょう。

JAバンク(JA東京中央) 三井住友銀行 三菱UFJ銀行
借入金額 10万円~500万円
(10万円単位)
10万円~800万円
(1万円単位)
10万円~500万円
(10万円単位)
借入期間 1年間
(更新あり、満70歳まで)
1年ごと自動更新 1年ごと自動更新
変動金利 年4.5%~12.0% 年1.5%~14.5% 年1.8%~14.6%
申込者の年齢 20歳~70歳未満 20歳~69歳以下 20歳~65歳未満
年収などの条件 安定収入ある人
(専業主婦は30万円まで)
原則、安定収入ある人 原則、安定収入ある人

※2023年10月時点

思いがけず、手元資金が足りなくなることもあり得るでしょう。使い道に制限のないカードローンは、困ったときの最終手段として心強いものです。ただし、いずれにしても、金利は高めであり、利息は日割りで計算されるため、借りた金額と支払うべき金額に大きな差が生じることもあります。もし必要な金額が12万円だったとすると、JAバンクでは実際には20万円を借入れることになるのです。

管轄地域のJAバンクの情報を確認するとともに、他社との比較をしたうえで、返済計画とともに利用を検討しましょう。

教育ローン

子どもの夢や希望の実現に向けて、教育ローンの借入れを検討することもあるかもしれません。

ここでは、JA東京中央のJAバンク教育ローンと他金融機関の教育ローンを比較してみましょう。

JAバンク(JA東京中央) 三井住友銀行 三菱UFJ銀行
借入金額 10万円~1,000万円
(1万円単位)
資金使途証明額の120%まで
10万円~300万円
(1万円単位)
納付書やパンフレット記載の金額もしくは少ない金額
30万円~500万円
(1万円単位)
医歯薬系・研究科・航空パイロット養成の場合は、1,000万円まで

借入期間 据置期間含め15年以内
(在学期間+9年)
1年以上10年以内 基本的に、
6カ月以上10年以内
変動金利 (固定) 年3.375%
(変動) 年2.80%
(変動) 年3.475%
(変動) 年2.975%※
(変動) 年3.975%
申込者の年齢 親または本人
20歳~65歳
(完済時72歳未満)
親または本人
20歳~65歳
保護者または本人
18歳~
(完済時70歳)
年収などの条件 安定収入ある人 前年度税込年収
200万円以上
前年度税込年収
200万円以上

※秋のキャンペーン(2023.12.14まで)適用の場合

※2023年10月時点

JAバンク「教育ローン」では、授業料など教育機関に支払う資金だけでなく、アパートの家賃など幅広く借りることができるのが特徴であり、強みと言えます。また卒業後に返済をスタートする「据置期間」の利用も安心です。

他のローンと同様に、お住まいの地域を管轄するJAバンクの情報を確認してみることをおすすめします。

リフォームローン

マイホームのリフォームにはお金がかかりますが、そういった場合にもJAバンクのローンを活用することができます。

ここでは、JA東京中央のJAリフォームローンと他金融機関のリフォームローンを比較してみましょう。

JAバンク(JA東京中央) みずほ銀行 三菱UFJ銀行
使いみち 住宅のリフォーム資金
システムキッチン・冷暖房設備など住宅関連設備資金、耐震改修工事費など
住宅のリフォーム資金、
他金融機関のリフォームローンの借換え
住宅の増改築、リフォーム資金およびバリアフリー改築等費用、耐震・免震工事、
他金融機関のリフォームローンの借換
借入金額 10万円~1,500万円 10万円から500万円 50万円から1,000万円
借入期間 1年以上15年以内
(借換ふくむ場合は20年)
6カ月~15年以内 6カ月~15年以内
変動金利 年2.475%
※取引状況による優遇あり
年3.975%
バリアフリーのためのリフォームなど資金使途および取引状況による優遇あり
年1.99%~2.875%
住宅ローン優遇、バリアフリー優遇あり
申込者の年齢 満20歳~75歳
(完済時80歳未満)
満18歳~満66歳未満
(完済時71歳未満)
満18歳~
(完済時70歳未満)
年収などの条件 安定収入ある人 勤続年数2年以上
前年度税込年収
200万円以上
勤続年数1年以上
前年度税込年収
200万円以上

※2023年10月時点

JAバンクのリフォームローンの「住宅関連設備」とは、門・塀・車庫・物置のほか、宅地内の植樹・造園・シロアリ駆除、システムキッチンや冷暖房設備、給排水施設、家具・照明器具など範囲が幅広いです。家電製品の消費電力や環境性能を見直せば固定支出負担を継続して抑えることができ、さらに要件が合えば補助金の対象となるケースもあります。補助金は事前申請が要件となるため、地域密着型のJAバンクはお得な地域情報収集の手段として有効に活用できるでしょう。

多目的ローン

多目的ローンは使途制限のないカードローンと異なり、生活に必要とする資金のうち、結婚や旅行、レジャーなど目的に合わせて必要な金額を借り入れるローンです。各JAにより取扱いの有無は異なりますので、あらかじめ確認しておくことをおすすめします。

ここでは、JA東京みなみのJA多目的ローンと他金融機関の多目的ローンを比較してみましょう。

JAバンク(JA東京みなみ) みずほ銀行 りそな銀行
借入金額 10万円~500万円 最大300万円 10万円~500万円
借入期間 6カ月~10年 最長7年 1年~10年
金利 店舗問い合わせ 年5.875%(変動)
年6.85%(固定)
年6.975%
※住宅ローン利用者優遇
申込者の年齢 満20歳以上
(完済時70歳以下)
満18歳以上満66歳未満
(完済時71歳未満)
満20歳以上満66歳未満
年収などの条件 安定収入ある人 勤続年数2年以上
前年度税込年収
200万円以上
安定収入ある人

※2023年10月時点

多目的ローンは、生活に必要とする資金のうち、資金使途の確認ができるものが対象となります。ただし、事業性資金・投機性資金・不動産購入資金・農機具購入資金・借入金返済資金等の資金は除きます。JAバンクでは、「がん」「急性心筋梗塞」「脳卒中」など、もしもの場合の補償付き商品で備えることも可能です。掛金は借入利率に加算されるため、返済額は増えます。

いずれにしても、取り扱いの有無、金利について確認のうえ、他行の多目的ローンと比較してみることをおすすめします。

フリーローン

フリーローンとは、目的は自由で好きなように使えるローンのことです。

ここでは、JA横浜のフリーローンと他行について比較してみましょう。

JAバンク(JA横浜) みずほ銀行 りそな銀行
借入金額 10万円~500万円 最大300万円 10万円~500万円
借入期間 6カ月~10年 最長7年 1年~10年
金利

年5.775 %~ 8.175 %(変動)

年6.90 %~ 9.30 % (固定)

年5.875%(変動)
年6.95%(固定)

年6.0%・9.0%・12.0%・14.0%(固定)

いずれか審査により確定

申込者の年齢 満20歳以上75歳未満
(完済時80歳未満)
満18歳以上満66歳未満
(完済時71歳未満)
満20歳以上満66歳未満
年収などの条件 安定収入ある人 勤続年数2年以上
前年度税込年収
200万円以上
安定収入ある人

※2023年10月時点

JAバンクのフリーローンは、生活に必要な資金だけでなく、借り換えや個人の事業性資金(負債整理資金は除く)にも使えることが特徴です。留意すべき点としては、繰上げ返済時(全額・一部とも)に、5,500円(税込)の事務手数料が必要となることです。

JAバンク(農協)のローン審査は厳しい?

JAバンク審査厳しい

先述したとおり、JAバンクのローンには、住宅ローン、マイカーローン、カードローン、教育ローンなど多様な商品があります。いずれも、お金を借りるためには「審査」に通過することが必要です。

実は、「JAバンクのローン審査は厳しい」という声は多いです。なぜなら、JAバンクでは組合員から預かった預金を原資として、さまざまな融資を行っているからです。そのため商品にもよりますが、勤続年数や居住地域の指定したうえで、返済能力を判断する必要があります。

なお、JAバンクを利用するメリットとしては、居住するエリアで提供されているローン商品の情報をよく確認する、店舗で直接相談する、といった他社にない対応が可能なことです。なお、JAバンクの審査は、最短でも3週間程度かかります。

JAバンク(農協)のローン審査に通るためのポイント

審査に通るためのポイント

JAバンクのローンを利用する最低条件は、営業エリアに住んでいるJAバンクの組合員で20歳以上(マイカーローンは18歳以上)75歳未満、前年度の年収200万円以上であることです。JAバンクの各店舗は、店舗ごとに独立運営を行っているため、提供されるサービスやローン商品の内容が異なります。

各店舗のどこに窓口があるかは、JAバンクの公式サイトで確認できます。ローン審査の申込み前に、自身が住んでいるエリアの窓口を検索してみましょう。勤務先に近いほうが利便性よい場合でも、あくまでも居住地域である点に注意が必要です。

JAバンクのローン審査に通るためには、商品ごとに明記されている条件をクリアすることを前提として、他の金融機関のローンと同様に以下の2つのポイントを押さえておきましょう。

  • 安定した収入があること
  • 金融事故を起こさない

収入の安定性を証明する

JAバンクでは、それぞれの商品における「ご利用いただける方」として、「継続して安定した収入のある方」と明記されています。つまり、「継続して安定した収入がある人」であれば、返済能力があると判断されます。カードローンやフリーローンでは明記されていないケースもありますが、年収200万円以上あることが目安となります。なお、安定性という観点から、新卒や転職したばかりでは難しく、要件に明記されている場合以外でも最低1年以上同じ勤務先で働いていることが必要と考えられます。

消費者金融や銀行系ローンでは、毎月の収入が安定していれば、金額は問われない場合も多いです。しかしJAバンクの場合、年収200万円とすると単純に12で割ると16万6,666円が必要なため、審査は厳しいと言えるかもしれません。とはいえ、年収200万円あれば、問題ないという訳でもありません。無理のない範囲でシフトを増やすなど工夫して、少しでも収入基準に余裕を持っておくとよいでしょう。

金融事故を起こさない

JAバンクに限らず、融資の審査にあたっては、必ず「信用情報」の確認は行われます。信用情報とは、クレジットやローンの契約や申込みに関する情報のことで、客観的な取引事実を登録した個人の情報です。その人の「信用」を判断するための参考として利用されます。客観的な取引事実とは、「他社借入れの有無」「支払い状況」です。他社借入れがある場合には、多重債務で貸倒れになるリスクがあるため、また、支払遅延も「約束を守れない人」という印象を与えてしまうため、審査通過は難しいでしょう。

「信用」は、一朝一夕に得られるものではなく、日々積み重ねていくものです。給与振込口座をJAバンクに指定しておくと収入証明にもなり、金利が優遇されるためおすすめです。

まとめ

JAバンク(農協)は、農業従事者が利用する金融機関というイメージが強いため、お金を借りる選択肢としてあまり知られていないのは事実です。年齢や勤続年数、年収について、決してハードルは低くはありませんが、条件が合えば目的にあわせたローンの申込み先として有効な選択肢となります。

注意点としては、お住まいの地域により管轄となる店舗が決まっており、店舗ごとに取り扱う商品や利用条件が異なることです。もともと助け合いの精神で設立された協同組合であることから、それぞれのニーズにあわせたサービスを行っていることも魅力と言えます。まずは、管轄の店舗を確認することから始めてみてはいかがでしょうか。

なお、JAバンクに限らず、「お金を借りる」ということは、約束通りに返済することでもあります。当然に「利息」も負担することになります。本当に必要な借入れなのか、計画的に返済できるのか、十分に検討したうえで、申込みを行いましょう。