始める前に知っておこう「マイナポイント」
加藤 葉子

この記事の監修者

株式会社マイライフエフピー(女性とシングルマザーのお金の専門家®) 代表

加藤 葉子さん

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大岡 美紀

この記事の執筆者

ファイナンシャルプランナー

大岡 美紀さん

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2020年9月から開始予定の「マイナポイント事業」をご存じですか?

マイナポイント事業とは

2021年3月までの期間にキャッシュレス決済サービスでチャージや買い物をすると、25%(上限5,000円分)の「マイナポイント」がもらえる事業で、マイナンバーカードやキャッシュレス決済の普及促進を目的としています。

マイナポイント事業を利用するには申し込みが必要で、事業開始前の2020年7月から申し込みが行われます。

ただ、申し込むためにはマイナンバーカードの取得など準備も必要!

そこで、開始後スムーズに始められるために、マイナンバーカードの取得方法とマイナポイントの申込や利用方法をお伝えします。

マイナポイントとは?

冒頭でもお伝えしましたが、2021年3月末までの期間にキャッシュレス決済サービスでチャージや買い物をすると、25%(上限5,000円分)の「マイナポイント」がもらえる事業です。

2019年10月1日の消費税率引き上げによる消費の落ち込みを抑制し、キャッシュレス決済の普及のために始まった「キャッシュレス消費者還元事業」(~2020年6月)とは異なりますので注意してください。

キャッシュレス消費者還元事業は、キャッシュレス決済を行えば自動的に還元されましたが、マイナポイント事業は始まる1カ月前の2020年8月までに予約が必要です。

2020年8月末までに、まずマイナンバーカードを作成し、マイナポイントの予約をします。

そのため2020年の7月になったら、申込(=利用したいキャッシュレス決済サービスを1つ選択)をしておきましょう。

なお、2020年8月までにマイナポイントの予約を済ませておけば、申込自体はマイナポイント事業開始後でも可能です。

2020年の9月になったら、チャージや買い物でポイントを取得してください。対象サービスはスマホ決済アプリや電子マネー(スマホアプリとカード)、クレジットカードなどになります。

還元率は高いものの、1人5,000円までと金額が決まっているのが特徴です。

マイナポイント取得から利用までの流れ

筆者資料をもとに編集部作成。※引用:総務省マイナポイント事業より

気になるポイント還元率と、主なキャッシュレス決済サービスは下記の通りです。

マイナポイントの還元率と主なキャッシュレス決済サービス
還元率 25%
(期間内合計上限5,000円)
主なキャッシュレス決済サービス
(左記より1社のみ選択)

※2020年4月末現在

【電子決済サービス】
FamiPay、メルペイ、Suica、auPay、d払い、J-Coin Pay、りそなウォレットサービス、Kyash、PayPay、nanaco、LINEPay、WAON、楽天Pay(アプリ決済)、楽天Edy
【クレジットカード】
オリコカード、エポスカード、三井住友カード、楽天カード、りそなカード、イオンカード

※各項目は登録事業者番号順

※引用:総務省マイナポイント事業「登録キャッシュレス決済サービス」より

実は便利なマイナンバーカード

マイナポイントの申請に必要なマイナンバーカードですが、実はあまり普及されておらず、交付率は2020年3月1日時点でわずか15.5%です。

個人情報漏洩や申請の手間などが問題とされていますが、実際はどうなのでしょうか?

この章ではマイナンバーカードについて、少し詳しく説明します。マイナンバーカードをすでに持っているという人は、この章を飛ばしても構いません。

マイナンバーカードのメリット

公的な身分証明書として利用できること、コンビニで住民票などを発行できることは既にご存じの方が多いでしょう。

他には確定申告をする時にマイナンバーカードとスマホがあれば税務署へ行かなくても申告できます。

さらに、2021年3月からは健康保険証として利用できようになる予定です。

転職された方が次の会社の健康保険証を待つ間でも病院を受診できるので便利ですね。

マイナンバーカードのセキュリティは?

個人情報が詰まったマイナンバーカードを持ち歩くことに不安を感じる方もいるでしょう。クレジットカードや運転免許証と同様またはそれ以上に、取り扱いには注意が必要です。

しかし、セキュリティはしっかりしており国際基準の承認を取得しています。

万一誰かの手に渡ったとしても、ICチップには税や年金の情報は記録されておりません。

また、券面は偽造防止のために加工されています。利用するには暗証番号が必要なため、盗難されても使われにくくなっています。

マイナンバーカードの取得方法

申請方法は以下の4種類です。

  1. スマートフォン
  2. パソコン
  3. 証明写真機
  4. 郵送

顔写真が必要ですが、スマホやデジカメで撮ったものでも構いません。

ただし、背景やサイズに規格があるので、証明写真機やプロに撮ってもらう方が安心です。

申請から取得までの所要日数はおよそ1カ月必要です。マイナポイント事業の予約期間(2020年8月まで)に間に合うよう、早めに申請した方がよさそうです。

マイナポイントの予約方法

予約はすでに始まっているため、マイナンバーカードをお持ちの方は今からでも可能です。

受付は2020年8月までですが、定員に達し次第終了するので、早めに予約することをお勧めします。

予約方法は、予約専用のソフトやアプリをパソコンかスマホにダウンロードし、マイナンバーカードを読み取ります。

マイナンバーカードの暗証番号を入力すれば完了です。

ご自身で予約するのが不安でしたら、市役所などの自治体の窓口でもできるのでご安心ください。

マイナポイントを予約するとIDが作成され「自治体ポイント」も利用できるようになります。

クレジットカードのポイントや航空会社のマイルなどを自治体ポイントに交換して、地域の商店やオンラインショップで商品を購入することもできます。

マイナポイントの申込(キャッシュレス決済サービスの選択)

2020年7月より申し込みが始まり、登録されたキャッシュレス決済サービスのなかから利用したいものを1つ選択します。

2020年4月28日時点で72のサービスが登録されており、ご自身やご家族が使いやすいサービスを選ぶとポイントを貯めやすく、貯めたポイントも使いやすいです。

申し込みは事業終了の2021年3月末まで可能です。どのサービスにするかよく考えてから選んでくださいね。

マイナポイントの取得と利用

マイナポイントの取得方法と、その利用方法に関して説明していきます。

チャージや買い物でポイント取得

選択したキャッシュレス決済サービスで、2020年9月から2021年3月末までにチャージや買い物をすると、決済事業者からポイントが付与されます。

付与されるタイミングは決済事業者により異なりますが、ポイント還元率は利用額の25%で、上限はトータルで5,000円分というのは共通です。

例えば、2020年9月1日にキャッシュレス決済サービスで1万5,000円買い物をし、2021年3月31日にキャッシュレス決済サービスで5,000円チャージした場合、15,000円の買い物で3,750円分、5,000円のチャージで1,250円分のポイントを取得できます。

合計20,000円の利用で、5,000円分のポイントを取得することになります。

普段のお買い物などでポイントを利用

貯めたマイナポイントは、申込時に選択したキャッシュレス決済サービスで利用できます。

取得したポイントの有効期限は、そのサービスのポイント有効期限と同じです。

例えば

楽天Edyでマイナポイントを取得した場合、マイナポイントは楽天ポイントになるため、有効期限も楽天ポイントと同じ

など、です。

付与されたマイナポイントは、最低3カ月間有効なポイントということになります。

まとめ

マイナポイント事業は始めるまでに準備が必要で、マイナンバーカードをまだ持っていない方は面倒に感じるかもしれません。

しかし、マイナンバーカードは今後、健康保険証以外にも、お薬手帳やハローワークカード、運転経歴証明書、障害者手帳などとの一体化を検討されており、活用の場が増える予定です。

これを機にマイナンバーカードを取得してみてはいかがでしょうか?

2019年10月から開始した「キャッシュレス消費者還元事業」(2020年6月で終了)により、さまざまなキャッシュレス決済サービスを使い始めた方も多いと思います。

その中で、自分が1番使いやすいと思ったサービスをマイナポイント事業で使ってくださいね。

加藤葉子

ファイナンシャルプランナー(AFP認定者)

監修者 加藤 葉子の一言コメント!

コメント

マイナポイントは、最大で2万円に対して5,000円相当のポイント付与なので、実質25%の還元率は魅力的ですね。
興味のある方は、定員があるため早めにマイナポイントの予約をなさってくださいね。