あなたは今月、クレジットカードを使いましたか?
実際にお店に行って使った方、ネットショップで使った方、他にも公共料金などのお支払いをクレジットカードで行った方もいるかもしれません。
株式会社ジェーシービー(以下:JCB)の20代から60代の人を対象にした調査によると、クレジットカードの保有率は84.0%となっています。
私たちの生活の身近な存在になっているクレジットカードと賢く付き合っていくには、どうしたらよいのでしょうか。
筆者の体験談から、陥りやすい注意点や賢い管理方法についてお伝えします。
クレジットカードの請求額にビックリ!その理由を検証
クレジットカードの失敗は、振り返ってみると意外とあるもの。請求額に驚いた経験がある方も多いのではないでしょうか。
実際にはどんなケースがあり、何が原因だったのか見てみましょう。
クレジットカードを複数枚所有していた
筆者である私はクレジットカードを使うようになった社会人1年目のある日、クレジットカードの明細を見て驚きました。
予想していた金額より請求額が8万円も多かったのです。
会社の懇親会の幹事をした時に、いつも使っているのとは別のカードで支払っていたことが原因でした。
JCBの調査では、クレジットカードの1人あたりの保有枚数は平均で3.2枚となっています。
指定のお店で使用するとお得な特典がある場合もあり、クレジットカードを複数枚持っているという方も多いのかもしれません。
請求額に驚かないためにも、どのカードでいくら使用したのか、チェックしておく必要があります。
いくら使ったのか覚えていない
家計改善の相談にこられたお客様に、前月にクレジットカードをいくらぐらい使用したか予想してもらったところ、実際の使用金額とは最大で約20万円も認識のズレがありました。
大型連休の特別な支出に加え、浪費が続いたことが原因でした。
いつもよりたくさんお金を使ったのに、なぜ覚えていないのでしょうか。
これは、カード1枚で支払いがすんでしまうため、お金を使った感覚になりにくいことが原因です。
例えば、現金10万円を直接お店に手渡すことで、その枚数や重みを手に感じ、自分のお金がお財布から減るのを目でも確認します。
しかしクレジットカードだといくら使ったのか、手元にいくら残っているのか、わかりにくいのです。
クレジットカードを賢くラクに管理する方法
上記のように請求額に驚くことにならないために、クレジットカードを管理する必要があります。
クレジットカードを管理する上で重要なのは、無理なく続けられる方法であること。家計簿にも言えることですが、続けられないと意味がありません。
そこで、筆者も実践している賢く楽に管理するためのポイントとオススメの方法をお伝えします。
クレジットカードはメインを1枚に決める
メインで使用するクレジットカードを1枚に絞りましょう。
クレジットカードが複数枚あると、それだけで管理が煩雑になります。使用するカードは1枚に絞り、今使っていない不要なカードがある場合はすぐに解約しましょう。
指定のクレジットカード使用で割引があるなど、どうしてもメイン以外のカードを使わなければならない場合を除き、メインのカードを使用しましょう。
メインに使用するカードはどれを選ぶといいのか、ポイントは下記の通りです。
メインカードの選び方
- よく行くお店で使えること
- ポイントが貯まりやすいこと
- 年会費がお得であること
メインカードは、利便性、クレジットカードを使用した際に貯まるポイント、年会費がどのくらいかかるのかに注目して決めてください。
クレジットカードの毎月の予算を決めておく
クレジットカードは支払い時に現金が必要でないため、ついつい使いすぎてしまう傾向があります。
浪費を防ぐにためにも、毎月いくらまでならクレジットカードを使用していいか決めましょう。
人によって、3万円かもしれませんし、5万円あるいは10万円かもしれません。生活パターンや収入とのバランスによって使用できる額が決まります。
まず、何の支払いにクレジットカードを使うのか線引きをし、整理していきます。
予算を決めていても、クレジットカードで不要な臨時出費がついつい増えてしまうという人は、まずは思い切ってクレジットカードの利用限度額を下げるのも良いでしょう。
定めた金額以上のカード利用が不可能になるため、使いすぎを防止できます。
会員専用のWebサービスページやコールセンターに電話をして申請することで、利用限度額を下げることができます。
簡単にお金が見えるように管理する
クレジットカードが管理しにくいのは、後払いのためリアルタイムでいくら使ったのか把握しにくい点にあります。
そこで、クレジットカードの明細を利用してできるだけ簡単にお金が見えるように管理していきましょう。
明細の記録を見るとわかるのが、クレジットカードを使用するときの自分の癖です。
どのお店でたくさん使っているのか、予想より多く使ってしまうのか俯瞰してみることができます。
筆者の場合は、子どもが赤ちゃんのころにネットショッピングの便利さに夢中になり、ついつい買いすぎていたことにクレジットカードの明細を見て気付きました。
クレジットカードがWeb明細書サービスに対応しているならば、インターネットで確認ができます。
しかし、複数のカードを所持している場合はカードごとに確認しなければなりません。
そこでオススメの方法は、クレジットカードと連携しまとめて一括で確認できる家計簿アプリです。
例えば「Money Forward ME(マネーフォワードミー)」アプリなら、それぞれのカードの使用額と銀行口座の残高を把握できるのでお金を「見える化」できます。
アプリを利用してお金の流れを把握することで、クレジットカードの引き落としができなくてヒヤッとすることは無くなりました。
家計簿アプリで自動的に金額を反映させる
前項で少し触れましたが、家計簿アプリの優れた点は、クレジットカード以外にも銀行、携帯会社、証券会社、電子マネーなどと連携し、そのアプリひとつで自分の財政状態をすべて確認できるということです。
アプリで連携の設定を行った後は、カードを使った後に家計簿アプリを開き、内容を確認するだけです。
注意してほしいのは、あらかじめ各銀行やクレジットカードごとにWeb明細書サービスやオンラインバンキングへの登録、アプリでの連携の設定が必要になります。また、インターネットバンキングの登録には、数日かかる場合もあります。
しかし一度連携をし、自動化すると管理がとても楽になるので、自分に合ったアプリを探してみましょう。
アプリを選ぶときは
家計簿アプリには「Money Forward ME」や「Zaim(ザイム)」など、何種類ものアプリがあります。
家計簿アプリを選ぶときに重要なのは長く続けられることです。
クレジットカード・銀行口座との連携の他に、レシートの撮影で家計簿へ反映、毎月の固定費の登録や月の開始を給料日に合わせる設定などの自分にあったカスタマイズができると、続けるほど入力が楽になっていきます。
また、クレジットカードや銀行口座と連携させるため、金融機関にアクセスするための情報の暗号化や、お金の引き出しや決済に必要なパスワードはアプリに入力させないなどのセキュリティ対策を取っているアプリを選ぶと安心です。
機能やセキュリティについては、アプリのホームページなどでしっかり確認しましょう。
便利なアプリで家計上手に
家計簿アプリは自動で家計簿を作ってくれますが、作りっぱなしにせず、しっかり自身の振り返りをしておきましょう。そうすることで無駄をなくし、貯蓄体質にすることもできます。
アプリによって機能が異なりますが、銀行の残高不足を通知してくれるものや、家計や資産状況のグラフを作成してくれるものや、買い物の傾向からアドバイスをくれるものなどもあります。
便利な機能を活用し、上手に楽しみながら管理できるといいですね。
ファイナンシャルプランナー(AFP認定者)
監修者 加藤 葉子の一言コメント!
コメント
ついつい使ってしまうのがクレジットカードでのお買い物ですね。
お金の管理が苦手な方は、できるだけシンプルで無理なくできる管理方法がおススメです。
家計簿アプリはクレジットカードと連携できるので便利です。
家計簿アプリが苦手な方は、クレジットカードのWEB明細を定期的にチェックするところから始めてみましょうね。