病気というのは、誰の身にも急に降りかかる可能性があるものです。
その中には、簡単に治るものもあれば長い治療が必要なものもあり、また検査や薬代などが高額になることもあります。
特に、長期にわたって検査や治療が必要な場合は、一度の費用がそれほどではなくても積み重なった費用はバカにならないものでしょう。
この治療費を支払えない時は、どうしたらいいのでしょうか?
特に、保険が適用されない治療を受けた場合は全額自己負担となってしまうので、支払いも高額になってしまいます。
その際の治療費の支払い方法について、考えてみましょう。
今回は、治療費が高額となってしまったために支払いができず、カードローンで借り入れることで支払った人の体験談を紹介します。
プロフィール
今回の体験者
- 名前:木村 大輔さん(仮名)
- 性別:男性
- 職業:アルバイト(当時)
- 年齢:34歳
- 居住地:石川県金沢市
- 家族構成:独身(当時)
- 年収:160万円(当時)
- 借金合計額:20万円
- 借入先の会社名:アイフル
- 借入件数:消費者金融1件
- 利用時期:2010年5月~2012年8月
体調不良で検査を受けると
大学を卒業してから会社員として働いていた私ですが、そこがブラック企業であったため一度過労で倒れたことを機に退職しました。
その後は転職先を探そうとも思ったのですが、また同じような会社に入社してしまったらどうしようかと悩んでしまい、なかなか決めることができなかったのでとりあえずアルバイトとして働いていました。
貯金などもほとんどなく、とりあえず日々を過ごすのに精いっぱいという生活ではありましたが、時間通りに仕事が終わり、休日は休めるという生活を送れるだけでも幸せを感じていました。
しかし、そんな生活をしていく中で時折体に違和感を覚えることがありました。
しばらくは気のせいだと思っていたのですが、その違和感が1ヵ月以上も続くと段々気になってきたので、病院に行って精密検査をしてみることにしました。
病院に行って精密検査をしてみたところ、やはり病気が見つかりました。
今すぐ命にかかわる病気というわけではないのですが、長期にわたって治療が必要となるだろうということでした。
その際は、定期的な検査も必要となり、薬も多数必要となるので治療費も高額になるということを説明されました。
治療費は痛いのですが、それでも放置しておくと病気はどんどん進行していくことになるので、仕方ありません。
とりあえず、初回の治療費を支払いに行くと、その金額に驚きました。
初回ということもあり、精密検査なども行っていたので3万円を超える金額を請求されたのです。
病院の治療費といえば、高くても数千円だろうというイメージを持っていた私は、財布の中にも1万円くらいしか入っていません。
手持ちが足りないことを説明すると、次回でもいいということだったので安心しましたが、少々恥ずかしい思いをしてしまいました。
しかし、生活に余裕があるわけではないので、治療費に3万円というのはかなり痛いです。
しかも、1回だけではなく今後もかかってくることになるのでしょう。
そうなると、今のアルバイト代では支払うのが難しくなるのですが、病気の治療中に転職しようとしても上手くいくわけがありません。
悩んでしまった私は、とにかく治療を優先することにしました。
治療費はカードローンを利用して支払い、その後転職活動をして給料を増やし、そしてカードローンを完済するという方法をとることにしたのです。
監修者コメント
ファイナンシャルプランナー
監修者 武藤 英次の一言コメント!
コメント
健康保険が適用される医療費であれば、そこまで自己負担額が大きくなることはめったにありません。
また年齢によっては国民健康保険の無料の健康診断を受けられる制度も利用可能です。
医療に関する公的な制度を利用できないかは、必ずチェックしておきたいところですね。
どこのカードローンを利用するか
カードローンを利用するといっても、色々な会社があります。
無人契約機がある場所も見たことはありますが、複数のカードローン会社が同じ敷地内に契約機を設置しているので、場所の優劣もなく正直どこがいいのかわかりませんでした。
おそらくは契約条件もそう大きな違いがないのだろうと思い、直感で決めたのがアイフルです。
当時CMをよく見たから、というのが大きな理由で、特に金利などは気にしませんでした。
「知名度もあるし、安心だろう」という感じで決めました。
また、返済できる提携ATMを調べたところ、私が良く使っている三菱UFJ銀行からも利用できるということだったので、返済の手間を気にしなくてもいいというのも決め手となりました。
心配なのはアルバイトでもローン申込できるのか
カードローンの利用に不安を覚える理由として、アルバイトでも借りることができるのかという不安があるのですが、実はもう一つ理由がありました。
それは7年前、携帯電話の支払いが滞って強制解約となってしまったことがあるのです。
そういったことがあると信用情報のブラックリストに載せられて、お金を借りることなどできなくなる、という噂を聞いたことがあったのです。
もしも断られたらどうやって生活費を工面しようかと不安に思いながら、無人契約機へと向かいました。
無人契約機の利用は初めてですが、必要なものなどを知るためにあらかじめ調べてきました。
何やら書類に記入したり、端末を操作したりするということだったので、間違えることがないか不安ではあったのですが、とりあえず必要とされていた身分証明書と勤務先の住所や電話番号などのメモを持ち、無人契約機に入っていきました。
中に入ると、イメージとは少しだけ違いがありました。
通常の無人契約機では、端末の操作や情報の入力な度は自分で行うと聞いていたのですが、アイフルの場合は契約するボックスの中にある受話器を取り、オペレーターの質問に答える形で申込情報が埋まっていくという方法でした。
返済日や利率など、いくつかわからないことがあったので質問すると、その場で答えてもらうことができたのでわかりやすかったです。
情報の入力が終わったら審査が行われ、その間に職場への在籍確認の電話もしていたようです。
後日、職場から自分あての電話があったといわれましたが、誰からかはわからなかったようなので一安心でした。
1時間ほどで申し込みは完了し、限度額30万円での契約ができたので、当面の治療費として10万円を借りて帰りました。
心配していた信用状況も、特に問題はなかったようです。
- 申し込み方法について詳しく知りたい方はこちら
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消費者金融のカードローンは「本人に安定継続した収入があること」が利用条件となっています。
これは必ずしも「正社員」でなくても良いことを示しているわけです。
実際に大手消費者金融5社ではいずれもアルバイトでも申込みは可能となっています。
ただしアルバイトであっても、長期アルバイトで、毎月安定して給料を受け取っていることが必要です。
短期や単発アルバイトの繰り返しですと、いくら収入が多くてもカードローン利用は難しいと考えてください。
長引く治療に検査
病院には月3回ほど通うことになり、毎月検査を行うということでした。
毎月の治療費と薬代で、初回ほど高額ではないもののやはり毎月2万円ほどはかかります。
それだけでも生活に余裕がない私としては痛い出費となるため、やはりアイフルから毎月少しずつ借りることになってしまい、半年ほどで借入額は20万円に達してしまいましたが、病気はどうにか治ったといえる状態になりました。
ただ、病気の再発に備えてしばらくは定期的に検査したほうがいい、といわれていたので、半年ごと位に検査を受ける必要はあるようです。
そして、今のアルバイト生活では現状維持が精いっぱいなので、その後はアルバイトの合間に転職活動をする必要が出てきたのです。
返済のために転職活動
転職活動も、なかなかうまくいきませんでした。
ブラック企業はもうこりごりだと思って評判のいい会社にばかり応募していたのですが、そういった会社が求めるスペックには私が達していなかったようです。
転職先が決まらないまま半年が経過して、だんだん疲れてきたところで検査の時期が訪れました。
検査結果は良好で、もう大丈夫だろうとのことでしたのでひと安心です。
これで、転職活動に集中することができます。
カードローンも、「借りては返す」を繰り返している状態なので、元本は減らずに利息が積み重なっていることになるのですが、それも徐々にきつくなってきました。
しかし、病気が治って前向きになれたおかげなのか、これからほどなくして仕事が見つかりました。
給料としてはアルバイトよりもいいものの、平均的と言える会社です。
ただ、雰囲気のいい安心して働ける職場というのが何より魅力的でした。
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治療が長期化したことは不運でしたが、新しい就職先が見つかったことは幸運でした。
20万円程度の借入返済は、通常であればアルバイト生活でも問題なくこなせるレベルでしょう。
しかし上記のケースでは医療費がかさむことで返済が進みにくいという厳しい状況になってしまいました。
借金を背負うにしても、やはり心身ともに「健康第一」ということが身にしみるようなエピソードですね。
前向きで安心できる職場と自身の環境の変化
この会社では、とにかくまじめに働きました。
以前のブラック企業とは違って、仕事量が常識的な範囲だったため、こんなに仕事が少なくて大丈夫なのかと心配になることもあるほどです。
社内レクリエーションなどもあり、社員やその家族も参加して野外でのバーベキューなども行われ、非常に明るい職場だと実感できます。
また、念願だった彼女もできました。
とても落ち着いた女性で、正式に付き合う前に自分のことを話し、病気のせいで借金があるのでそれを返済することを今は優先しなくてはいけないと話したところ、それでも付き合うといってくれたのです。
また、借金を肩代わりしようかといってもくれました。
確かにその方が利息もこれ以上増えず、彼女に返済すればいいのかもしれないのですが、さすがにそれは情けないと思ったので彼女を我慢させることになっても自分で払いたいといい、納得してもらいました。
返済が完了、そして
転職してからは、毎月2万円は返済に回せるようになりました。
また、彼女ができてからはせめてもの手助けにと、頻繁に料理を作りに来てくれるようになったため、外食もあまりすることがなくなり、生活費も節約できたのでその分も5千円ほど返済に回せるようになりました。
そうして借金を始めてから2年3カ月が過ぎて、ようやく全額を返済し終わることができたのです。
- 返済方法について詳しく知りたい方はこちら
彼女にもそのことを報告すると喜んでくれて、2人でささやかなお祝いをしました。
その後は、彼女との結婚資金を貯めることを目標にし、二人で協力しながら節約に励みました。
そうして借金の返済が終わった後、半年ほどで婚約にこぎつけることができ、それから1年半後に入籍しました。
確かに借金をしたことで苦労はしましたが、もしもあの時病気にならず借金もしなかったら、私はまだアルバイトを続けていて今のようにはなっていなかったと思います。
人生は、何がきっかけとなって動き出すかわからないと強く感じた出来事でした。
確かに借金には苦労しましたが、もしも借金ができなければあのまま病気を治すこともできずに倒れていたかもしれないと思うと、それで命が助かったといえるでしょう。
そう思えばカードローンというのは、ありがたいものです。
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監修者 武藤 英次の一言コメント!
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借金があることがわかると、友人や親類などでも疎遠になってしまうのは良くあることです。
裏を返せば「借金があるのに親身になってくれる人」というのは、生涯大切にすべき素晴らしいパートナーと言えます。
上記のケースでは病気がきっかけで借金を背負うことになりましたが、前向きな姿勢で頑張り抜いた結果、最後には幸せを手にすることができました。
やはり、同じ借金でもポジティブに頑張るか、ネガティブに沈み込むかで結果がまったく異なってくるものなのかもしれませんね。
- これからカードローンを利用する人へ
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カードローンというのは、思っているよりも簡単にお金を借りることができ、その使い道についても制限されることはありません。
しかし、借りるのは簡単でも返済することは大変なので、あまり気軽に借りることはお勧めできません。
ただ、どうしても必要だと思った時はためらわずに借りるべきでしょう。
必要な時にカードローンを利用したのなら、きっと後になってから「あのときカードローンがあってよかった」と思えるようになるでしょう。
また、私のようにカードローンを利用することでさまざまな転機となることもあり得ます。
転機が欲しいからとカードローンを利用するのは本末転倒ですが、カードローンを利用したからといって悪いことばかり起こるというわけではないということを覚えておいてほしいと思っています。
ただし、返済できない状態で借りることは悪影響となる可能性も高いので、その点には注意してください。
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監修者 武藤 英次の一言コメント!
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カードローンは正しい使い方をすれば頼もしい味方となりますが、間違った使い方をすれば返済に苦しむことになってしまいます。
カードローンを利用するべきかの判断基準としては「一時的な出費」であり、「短期間で完済できる見込み」であるかが挙げられます。
残念ながらカードローンは打ち出の小槌ではありませんから、返済の見込みがない場合には役に立ちません。
返済シミュレーションを活用するなどして、無理のない返済計画が立てられるのかは、必ずチェックする必要があります。