「複数の借入があるけど、どの借金から返済していくのがベストなんだろう。」

いくつかの借入がある人は、優先順位についてきちんと考えるのがおすすめです。「とりあえず返済期限が早そうなものから」と安易に決めてしまうと、返済額が膨らんでしまうことも。

では、どのような借入から優先的に返すべきなのでしょうか?借金を返す順番の決め方について、わかりやすく解説していきます。

この記事を読んでわかること

  • 「金利が高い借金」から優先的に返すべし
  • 「担保付きのもの」「少額の借金」もなるべく早めに返済しよう
  • 「借入状況の把握」と「返済計画」で着実に返済を進められる

借金を返す順番はどう決める?優先順位の決め方

複数の借入がある場合、どの借金から返すのがベストなのか迷ってしまう人も多いでしょう。せっかくなら、返済総額が小さく、なるべく早く完済してしまいたいですよね。

返済時の優先順位は以下のとおりです。

  • 金利が高い借金
  • 担保付きの借金
  • 借入額が少額である借金

上記のような借金をなぜ早めに返済すべきなのか、具体例も交えつつ解説していきます。

1.金利の高いもの

借金が複数ある場合は、金利が高いものから優先的に返済していくのがおすすめです。

金利が高い借金は、返済期間が長いほど利息が大きく膨らみやすいです。そのため、最優先で完済を目指しましょう。金利が高いものを1日でも早く完済すれば、利息負担を最小限に抑えられるでしょう。

たとえば、50万円の借金を1年半で返済するとします。金利が年3%と年15%とでは、返済総額に大きな差ができます。

金利 返済総額
年3% 51万1,959円
年15% 56万1,463円

同じ期間で返済する場合でも、数万円の違いがありますね。もし毎月同じ金額で返済するとしたら、金利が高いほうが返済期間も長くなり、さらに返済総額が増える計算となります。

特に複数の借入金額が似ている場合は、金利の高さを基準に優先順位を決めるのがおすすめです。

2.担保が取られているもの

家や車などの担保が設定されている借金も、優先的に返済するのがおすすめです。担保付きローンとは、返済が滞った際に、担保となっている財産が差し押さえられる可能性のあるローンです。担保には、「物的担保」と「人的担保」があります。

担保 対象となるもの
物的担保 住宅や土地といった不動産、車、貴金属、預貯金、有価証券など
人的担保 保証人、連帯保証人

もし担保付きの借金返済が遅れてしまったらどうなるでしょうか?物的担保の場合、担保として提供したものが差し押さえられるため、生活基盤が崩れるリスクがあります。人的担保においては、保証人が代わりに返済することになるため、人間関係のトラブルに発展しかねません。

返済が遅れた際のリスクが大きいため、担保付きの借金はなるべく早く確実に返済したいですね。

3.借入額が少額なもの

借入額が少額の借金も、早めに完済してしまいましょう。少額の借金を完済すれば、借入先がひとつ減ることで精神的な負担が軽減され、モチベーション維持につながります。返済先が減ることで管理の手間が減るのもうれしいですね。

また一般的に、借入額が少ないほうが金利も高めに設定されやすい傾向があります。借入金額にもよりますが、少額の借金を優先的に返済することで、利息の総額を抑える効果も期待できます。

事例をもとに優先順位をシミュレーションしてみよう

より具体的に考えるために、2つの事例を参考に、最適な返済方法をシミュレーションしてみましょう。ご自身に似たケースがあれば、そちらの内容を参考にして優先順位を決めてみてください。

事例1

まずは以下のケースにおいて、どちらを先に返済すべきかについて考えてみましょう。

借入額 利率
A社 20万円 18.0%
B社 30万円 15.0%

上記において、以下と仮定して毎月6万円返済できる場合をシミュレーションしてみましょう。

  • どちらかの金融機関に優先的に4万円、残りの金融機関に2万円
  • いずれかの返済が完了したら、残りの金融機関に6万円返済
優先順位 返済総額 返済期間
A社から優先的に返済 53万3,063円 9か月
B社から優先的に返済 53万4,436円 9か月

借入額が大きなB社であっても、金利が大きなA社を優先したほうが返済額が少なく済むのがわかりますね。

事例2

次に、さらに1社多いケースを想定して考えていきます。

借入額 利率
A社 20万円 年18.0%
B社 50万円 年15.0%
C社 30万円 年16.5%

上記において、以下と仮定して毎月8万円返済できる場合をシミュレーションしてみましょう。

  • 優先的に返済したい金融機関に4万円、残りの金融機関に2万円ずつ
  • ひとつの返済が完了したら、その分の返済金額を優先順位に則って残りの金融機関どちらかに加算

たとえばA社のみが先に完済したら、次月からはB社とC社のどちらかに、A社に返済していた金額を上乗せして返していくという計算です。

優先順位 返済総額 返済期間
金利が高いものから優先的に返済
(A社→C社→B社)
108万2,801円 14か月
元本が大きいものから返済
(B社→C社→A社)
110万1,363円 12か月

優先順位を変えることで、返済総額は約2万円、返済期間には3か月もの差ができました。この場合も、金利が高いものから返済していくのがベストだとわかりますね。

複数社の借金を返すためにまずやること

複数の借入先を抱えている人は、返済状況の管理も大変でしょう。効率的かつ計画的に返済を進めていきたいですよね。そのためには、以下の2つのステップを踏む必要があります。

  • 現時点での借入状況を把握する
  • 返済計画を立てる

上記ステップを着実に実行することで、借金返済の道筋を明確化し、着実に完済できるようになります。それぞれ詳しく解説していきます。

現時点での借入状況を把握する

借金返済の第一歩は、借入状況を明確にすることです。借入状況を詳細に把握すれば、どの借金をどう返済していくか、計画を立てやすくなるでしょう。また返済し忘れる事態も防げます。

具体的な方法・手順としては、まず借入先との契約書類や明細書をチェックし、以下の情報をリスト化します。

  • 借入先名
  • 借入商品名
  • 借入日
  • 借入額
  • 金利(年利)
  • 毎月の返済額
  • 返済期間
  • 返済方法
  • 現在の借入残高

情報が不足している場合は、各借入先に問い合わせて確認しましょう。また「忘れている借金があるかもしれない」と不安な人は、信用情報機関に情報開示を依頼してみるのもおすすめです。

返済計画を立てる

借入状況が把握できたら、返済計画を立てていきましょう。返済計画とは、収入と支出を考慮しながら「いつまでに」「どの借金を」「どのようなペースで」返済していくかを具体的に定めた計画のことです。計画に沿って返済を進めることで、無駄な利息を減らし、確実に完済できます。

また返済を進めていく中で「どれだけ完済に近づいたか」がわかるため、モチベーションの維持にもつながります。具体的な方法・手順は以下の通りです。

  • 毎月の収入と支出を把握
  • 無理なく借金返済に充てられる金額を計算
  • 返済の優先順位を決め、各借入先への返済額と返済期間を設定
  • 返済シミュレーションを活用し、完済までの期間や利息総額を確認
  • 必要に応じて計画を修正し、無理なく継続できる返済計画を完成させる

返済計画を立てたら、定期的に見直しを行い、状況に合わせて調整していくことも大切です。「生活が厳しいかも……」と感じたら、返済計画を見直すサインです。

借金を早く返すためのコツ

「なるべく早く借金を返したい!」と考えているのであれば、以下の5つを実践してみるのがおすすめです。

  • 借入額の少ないローンから返済していく
  • 副業などで収入を上げて毎月の返済額を増やす
  • 新たな借入をしない
  • カードローンの借り換えをする
  • おまとめローンを活用し借金を一本化する

借金を早く返すには「計画的に返済する」「利息をなるべく小さくする」ことが重要です。上記それぞれの具体的な内容やメリットについて、わかりやすく解説していきます。

借入額の少ないローンから返済していく

借入額の少ないローンから返済していきましょう。借金を確実に返済していくうえで重要なのは、堅実な計画とモチベーションです。特にモチベーションにおいては、なかなか借金が減らないと嫌気がさして返済のモチベーションを維持しにくくなります。

そこで、借入額の少ないローンから返済しすれば、複数社から借入していた場合に1社減るだけでも気持ち的にラクになりますし達成感を得やすいです。成功体験を短期間で得られれば次の返済までモチベーションを維持しやすくなるため、結果的に堅実かつ早い返済が見込めるでしょう。

副業などで収入を上げて毎月の返済額を増やす

少しでも早く借金を完済したいなら、毎月の返済額を増やすのが効果的です。毎月の返済額を増やせば、その分返済期間が短くなり、利息も抑えられます。

返済額を増やすには、副業やWワークをはじめてみることをおすすめします。たとえば、クラウドソーシングサイトには、ライターや翻訳など、自宅でもできる仕事が掲載されていることが多いです。また最近では、空いた時間にできるUber Eats配達員も選択肢のひとつですね。

収入のアップを図るのは難しい場合は、支出を下げるのも一つの方法です。まず支出を見直し、節約できる部分を見つけましょう。たとえば、自炊を増やして食費を抑えたり、スマートフォンを格安SIMに乗り換えて通信費を削減したりできます。

固定費の見直しも効果的です。保険の見直しや、利用頻度の低いサブスクリプションサービスの解約などを検討してみましょう。

新たな借入をしない

借金を早く返すためには、新たな借入をしないのが鉄則です。新たな借入は、借金総額を増やし、利息負担を増大させる原因となります。

借金返済中は、「あと少しだけ借りれば返済できる……」と、つい借入をしたくなってしまいがちです。しかし借金中の借入すれば、返済の負担がさらに増え、結局完済から遠ざかってしまいます。

また、多重債務に陥るリスクも高まります。金利の負担が増え生活を圧迫するだけでなく、精神的な負担も大きくなってしまうでしょう。返済中は、借入の誘惑に負けず、支出をコントロールし、計画的な生活を心がけましょう。

カードローンの借り換えをする

金利の高い借金がある場合は、低金利のカードローンへの借り換えも有効です。カードローンの借り換えとは、現在利用しているカードローンよりも金利の低いカードローンに借入先を切り替えることです。金利が低くなることで、利息負担が減り、返済期間の短縮につながります。

また金利が小さくなるだけでなく、返済計画を見直せる場合もあります。「返済が大変だ」と感じている人も、借り換えによって返済期間や返済方式が変わることで、負担を軽減できるかもしれません。

ただし借り換えをするためには、借り換え先のカードローンの審査をクリアする必要があります。誰でも借り換えができるわけではないため注意しましょう。

借り換えるのにおすすめなカードローンについても、いくつかご紹介していきます。

「アイフル」

アイフルは、審査が最短18分で完了する消費者金融カードローンです。即日で借り換え手続きを完了させたい!と考えている人におすすめです。

アイフルの「かりかえMAX」なら、年3.0%~年17.5%の金利で借り換えが可能。すでに利用している金融機関の金利によっては、借り換えすることで利息額を抑えられます。

また対面でのやり取りを避けたい人には、チャット機能がおすすめ。オペレーターとのやり取りがチャットで完結するため、場所を選ばずお金を借りたい人にとってはうれしいメリットですね。

さらにスマホアプリを使用すれば、カードレスでの返済もできます。わざわざATMまで出向かずに、スマホで返済できる便利な機能です。

アイフルがおすすめな人の特徴
  • 借り換えをスピーディーに進めたい人
  • 場所や時間を問わず返済したい人
  • 対面や電話でのやり取りを避けたい人

アイフル

30日間無利息!最短18分で審査完了

総合評価

  • 3.7点
実質年率 利用限度額 無利息期間
年3.0%~18.0% 最大800万円 30日間
審査時間 融資時間 お試し審査
最短18分※ 最短18分※ -

おすすめポイント

  • 初めてなら最大30日間無利息!
  • 会話ロボット「ぽっぽくん」に24時間相談OK!
  • 「1秒診断」で融資可能か簡易チェック可能!

※申込の状況によっては、希望に沿えない場合があります。

「プロミス」

プロミスなら、審査にかかる時間は業態最速レベルの「最短3分」。「とにかく早く借り換えをして返済を楽にしたい」と考えている人にとっては心強いですね。

また女性専用窓口である「レディースキャッシング」も利用できます。女性オペレーターが対応してくれるため、男性に事情を説明するのが不安な女性でも手続きしやすいですね。

返済日は「5日・15日・25日・末日」の4つから選択できます。選択肢が豊富なため、収入が振り込まれるタイミングやご自身の都合に合わせて選択可能。返済方法も幅広く用意されているため、利用者の状況に合わせて自由に利用できます。

プロミスがおすすめな人の特徴
  • とにかく早く借り換えをしたい人
  • 女性オペレーターに対応してもらいたい人
  • 返済日を自分で選びたい人

プロミス

Web契約で最短3分融資も可能!

総合評価

  • 4.0点
実質年率 利用限度額 無利息期間
年4.5%~17.8% 最大500万円 30日間
審査時間 融資時間 お試し審査
最短3分※ 最短3分※

おすすめポイント

  • 金利が年17.8%でほかの消費者金融より低め!
  • 初回借入れの翌日から30日間は利息0円!
  • カードレスで借入も返済もできる!

※審査時間・融資時間:申込みの時間帯、利用する銀行、曜日、または本人確認書類の提出状況によって、当日中の融資ができない場合があります。
※無利息期間:30日間無利息サービスを利用するには、メールアドレス登録とWeb明細利用の登録が必要です。
※18歳・19歳の申込みについて:申込時の年齢が19歳以下の場合は、収入証明書類の提出が必須となります。高校生(定時制高校生および高等専門学校生も含む)は申し込めません。

おまとめローンを活用し借金を一本化する

複数の借入がある場合、おまとめローンを活用して借金を一本化することも、借金を早く返すための有効な手段です。おまとめローンとは、複数の借金をひとつにまとめて、新たな金融機関から借り入れるローンのことです。

おまとめローンを利用すれば、返済先がひとつになるため、返済の管理がしやすくなります。うっかり返済を忘れてしまうリスクが小さくなりますね。

またすでに利用しているカードローンよりも金利が低い金融機関のおまとめローンを利用すれば、利息負担を軽減できるというメリットもあります。

ただしおまとめローンを組んだ場合、追加の借入ができなくなります。いざというときになっても借入によるお金が用意できないため、計画的に利用しましょう。

借金の返済がきつい場合に注意すべきこと

借金の返済がきつくなってくると、誰しもがその返済から逃げ出したくなるものです。その結果、違法行為への着手や黙って返済を踏み倒すなどの行動を起こしてしまう人も珍しくありません。どちらも自己判断で行動してしまうと、あとから痛い目を見ることになるため、借金の返済がきつくなっても間違ったアクションを起こさないようにしましょう。

特に、違法のヤミ金や闇バイトは利用しないようにしてください。ヤミ金を利用すれば一瞬返済から逃れられたとしても、結果的にさらに借金の負担が大きくなりますし、闇バイトに至っては犯罪の片棒を担がされる可能性もあります。違法行為をして良いことなんて何一つないため、いくら借金がきつくても間違った方法は取らないようにしましょう。

どうしてもきつい場合は、完済までの期間が短いものから返済して、なるべく早く返済負担を下げるなどの方法をとりましょう。また、後述しますが返済の順番を意識するだけではどうしようもない場合には、債務整理も方法の一つとして推奨できます。

借金の返す順番を変更してもきつい状態のままなら債務整理も検討

借金の順番を意識しても返済がきつく、お金をそれ以上工面できない場合は債務整理の検討を推奨します。債務整理とは、法律に基づいて借金の減額や免除を受ける手続きです。

債務整理には、主に以下の4つの種類があります。

種類 内容
任意整理 弁護士や司法書士が債権者と交渉し、将来利息のカットや返済期間の延長などを求める
個人再生 裁判所を通して、借金を大幅に減額してもらう
自己破産 裁判所を通して、借金の支払義務を免除してもらう
特定調停 裁判所の調停委員が間に入り、債権者と返済条件について話し合いをする

債務整理を行えば、借金の減額や免除により、経済的な負担を大きく軽減できます。また債権者からの取り立てがストップするため、精神的な負担からも解放されるでしょう。

一方、債務整理をすると、信用情報機関に債務整理をしたことが登録されてしまうため注意が必要です。

登録された結果、5~7年程度はクレジットカードが作れず、新たなローンも組めません。ローンが組めなくなるのは痛手ですが、そもそも借金の返済に振り回されているなかで、新たなローンを組んでも返済が厳しくなるだけであるため、債務整理でローンを利用できる状態にして「余裕のある返済」をしていくのも選択肢の一つです。

メリットだけでなくデメリットも理解した上で自分にとって適切な方法を選択するため、弁護士や司法書士などの専門家に相談し、アドバイスを受けるようにしましょう。

借金の督促から解放されたいなら「はたの法律事務所」に相談がおすすめ!

はたの法律事務所は、相談実績20万件以上の借金問題のプロです。
司法書士に債務整理を依頼した場合、債権者(消費者金融など)から直接連絡を取ることができなくなるため、借金の督促を止めることが可能です。
また、債権者から直接連絡できないことで、家族や会社にバレる可能性も大幅に抑えることができます。
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まとめ

借金を返す順番は以下のとおりです。

  • 金利が高い借金
  • 担保付きの借金
  • 借入額が少額である借金

借入金額によっては例外もありますが、複数社の借入金額がほぼ同等である場合は上記の優先順位で順番を決めるのがベストでしょう。まずは借入状況を把握した上で、返済計画を立てるのがおすすめです。着実に完済に向かって進んでいきましょう。