決算書不要のビジネスローンはこの4社!決算がピンチ時の対処法も解説
金子賢司

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武藤 英次

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金融機関で事業資金を調達する場合、法人であれば決算書の提出は「ほぼ必須」と言って良いでしょう。

決算書は法人にとっての「成績表」のようなものですから、金融機関にとって審査に必要不可欠に近いものです。

しかし経営者側からすれば、決算書には事業内容の細かなポイントまで記載されているので、審査担当者に決算書の内容について、あれこれ調べられて質問されるのは避けたいと思われるのも無理はありません。

そのため、「決算書不要で資金調達可能なビジネスローンがあったら利用してみたい」という人もいるでしょう。

結論から言ってしまえば、決算書が不要なビジネスローンはごく一部ですがあります。

こちらの記事では決算書不要のビジネスローン会社にフォーカスしつつ、下記のような項目を解説します。

要チェック!

  • 決算書提出不要のビジネスローンと提出不要の理由&条件
  • 一般的なビジネスローンで決算書提出がマストである理由
  • 決算内容が良くない時に検討できる資金調達方法
  • そもそも決算を迎えてない創業期の資金調達方法

これらを理解していただくことで、決算書を提出したくない事情があっても、適切な方法で資金調達ができるようになります。

金子賢司

CFP(日本FP協会会員)

監修者 金子賢司の一言コメント!

コメント

新規事業を始めたばかり、あるいは一時手金に資金繰りが苦しい。多くの人がこうしたときにビジネスローンを利用したいと考えるでしょう。 ビジネスローンを利用するためには多くの場合、決算書の提出が必要ですが、こうした苦しい時期は得てして赤字決算の時期と重なっており、提出できずビジネスローンが利用できない諦めてしまいがちです。 しかし、かなり選択肢は限られますが、決算書の提出が不要、あるいは赤字決算でも利用できるビジネスローンはあるので知っておくと良いでしょう。

決算書不要のビジネスローンは4社!

決算書不要のビジネスローン4社を紹介するFPとうれしい中高年消費者

決算書提出を不要としているビジネスローンは以下の4つです。

  • オリックスVIPローンカード BUSINESS
  • アルトア「オンライン融資サービス」
  • りそなビジネスローン「活動力」
  • PayPay銀行ビジネスローン(ヤフー出店者・freee会員・USS会員専用)

PayPay銀行のビジネスローンに関しては、ヤフー出店者専用、freee会員専用、USS会員専用といういずれかの条件をクリアした場合のみ、決算書不要になりますので注意してください。

(以降の記事では、※条件ありで記載します)

決算書の提出が不要な4社について、基本的なポイントを表にまとめてみました。

オリックスVIPローンカード BUSINESS アルトア「オンライン融資サービス」 りそなビジネスローン「活動力」 PayPay銀行ビジネスローン(※条件あり)
融資対象 法人代表者
個人事業主
法人
個人事業主
法人
個人事業主
法人
個人事業主
決算書不要の条件 特になし
※経営状況申告書の提出は必要
「弥生会計」1期分以上のデータ 決算期が未到来の創業期のみ決算書の提出不要 各サービスの売上データや会計データの連携承諾
審査時間目安 最短60分~数日 1日~3日 日数を要する 最短翌営業日
融資限度額 50万円~500万円 50万円~300万円 10万円~500万円 500万円
金利 年6.0%~17.8% 年2.8%~17.8% 年6.0%、10.0%、14.0%のいずれか 年1.8%~年13.8%
保証人 不要 不要 原則、法人代表者の連帯保証が必要 原則、代表者の連帯保証が必要
必要書類 ・本人確認書類
・収入証明書類(源泉徴収票、確定申告書、課税証明書のいずれか)
・本人確認書類 ・本人確認書類(原則顔写真付き)
・履歴事項全部証明書(商業登記簿謄本)
※発行日より3カ月以内
・直近2期分の決算書
ビジネスアカウントがあれば特になし。
※法人の印鑑証明、法人番号確認書類が必要になる場合もあり

※審査時間目安はいずれも公式サイトの案内

表を見ていただくと、決算書がほぼ無条件で不要なビジネスローンは「オリックスVIPローンカード BUSINESS」に限られることがわかります。

上記のビジネスローンが決算書提出不要である理由をまとめると以下の通りです。

商品名 決算書が不要な理由
オリックスVIPローンカード BUSINESS 法人への融資ではなく、法人代表者個人への融資の形であるため
アルトア「オンライン融資サービス」 「弥生会計」1期分のデータを提出することにより、決算書提出と同等もしくはそれ以上のデータが金融機関に渡ることになるため
りそなビジネスローン「活動力」 決算未到来の創業初期にのみ特例として決算書提出なしで審査してもらえるため
PayPay銀行ビジネスローン(※条件あり) ヤフーのデータを提出することにより、決算書提出に準ずる審査データを金融機関に渡すことになるため

表内でも言いましたが、「オリックスVIPローンカード BUSINESS」は、厳密に言えば法人ではなく「法人代表者個人への融資」の形になっています。

そのため、ビジネスローンというよりも、会社経営者が利用できる「カードローン」と考えたほうが正解かもしれません。

また「アルトア」や「PayPay銀行」では、決算書の代わりとなる会計データ等の提出が必要ですから、決算書は不要といっても金融機関に詳細な経営情報が渡る点に注意が必要です。

「りそな銀行」については、本来は2期分の決算書提出が必要ですが、決算を迎えてない創業1年目に限って提出不要となっています。

このように「決算書不要のビジネスローン」といっても、それぞれ何かしらの制約や条件があることがわかります。

金子賢司

CFP(日本FP協会会員)

監修者 金子賢司の一言コメント!

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決算書不要と考えられるビジネスローンはありますが、金融機関も融資をするということは貸し倒れリスクを負うことがないように相応のチェックは行ないます。 決算書なしで利用できるビジネスローンはかなり限られると思って良いでしょう。 実質決算書なしで利用できるビジネスローンはオリックスVIPローンカード BUSINESS一択になります。 審査項目は明らかにされていませんが、個人信用も問われると思われるため、日常の支払いなど滞りなく行なっているか確認しておきましょう。

オリックスVIPローンカード BUSINESSの審査では何をチェックされるのか

純粋に決算書不要で利用できるという、かなり特異な存在である「オリックスVIPローンカード BUSINESS」に魅力を感じる経営者の方は多いかもしれません。

決算書不要で何を審査しているのかは気になるところですが、残念ながら具体的な審査基準は一切明らかにされていません。

以下は銀行員としての経験からの推定ですが、オリックスVIPローンカード BUSINESSの審査で重点的にチェックされそうなポイントについてまとめました。

100%正解とまでは言えないかもしれませんが、かなり近い線ではあるはずですので、ぜひ参考にしてみてください。

審査チェックポイント(推定) ワンポイント解説
代表者個人の信用情報 代表者個人の借入&返済状況やクレジットカードの利用実績等をチェック
経営する会社の信用状況 企業信用調査会社の評点、調査報告書をチェック(帝国データーバンク、東京商工リサーチなどを活用)
経営状況申告書の内容 「主要取引先」の信用状況確認や、企業信用調査会社の調査との一致確認
オリックスグループの信販系データーベースによるスコアリング 大手信販企業として蓄積された膨大な信用情報データーベースを活用

※筆者の経験からの推定であり、必ずしも一致するとは限りません

代表者個人への融資ですから、個人の信用情報は間違いなく重視されるポイントとなるでしょう。

消費者金融からの借入や、クレジットカードの使いすぎなどは、大きな減点となってしまいます。

またそれらの延滞履歴が残っているような場合、審査通過は厳しくなると考えられます。

そして経営する会社の信用情報も重視されるのは間違いありません。

決算書を提出しないで一体どのように信用を調査するのかと、疑問に感じられる経営者もいらっしゃるかもしれません。

その答えは金融機関が融資審査に利用している「企業信用調査会社」の存在にあると推定されます。

じつは金融機関は全ての企業調査を自社で行うのは限界があり、企業信用調査を専門に行う会社を利用せざるを得ないのです。

実際に筆者の勤務していた銀行でも、こうした企業信用調査会社の情報はフル活用していました。

決算書を見ないということは、こうした調査会社のデータを重視しているであろうことは容易に推定できます。

なお、こうした企業信用調査は全ての会社を網羅できているわけではありません。

そのため信用調査から漏れているような会社の経営者の方は、残念ながら審査通過は厳しいものと予想されます。

オリックスVIPローンカード BUSINESS決算書不要といっても、決して審査が甘いわけではありません。

もちろん、他の決算書が不要なビジネスローン各社に関しての、同様のことが言えます。

一般的なビジネスローンで決算書の提出がマストな3つの理由

ビジネスローンが決算書の提出を必要とする3つの理由を女性行員が紹介FPがチェック

上記で紹介したビジネスローンでは、一部条件付きですが決算書の提出なしでも利用可能でした。

しかし一般的に「無条件で決算書提出不要なビジネスローン」というのはまずありません

実際のところ銀行などの金融機関は、提出された決算書を隅々までチェックするほど重視しています。

元銀行員の筆者としては「決算書を見ないで融資する」というのは想像が難しいくらいです。

決算書なしを希望する経営者の気持ちもわかりますが、こちらではなぜ一般的なビジネルローンの審査に決算書がマストなのかをわかりやすく解説します。

事業実態の確認

決算書には1年間の事業の成果と財務状況がこと細かに記載されています。

ベテランの審査担当者であれば決算書をさらっと確認しただけでも、おおよその事業実態がイメージできるものです。

また金融機関は業種ごとの膨大な決算資料をデーターベース化しており、提出された決算書をデーターベースと比較することで、事業が適正に行われているのかを高精度にチェックできてしまいます。

不自然な点や異常な数字があればアラートが表示されるシステムが構築されている場合すらあるほどです。

また税務署のお墨付きをもらった決算書は、それだけで「事業実態の強力な疎明資料」として機能する面があります。

税務署では時間を掛けて提出された決算書をチェックしている

作成し税務署へ提出した決算書は、経験豊富な署員が時間を掛けてじっくりと精査しています。

そのため決算を重ねるごとに「税務署の厳しいチェックを受けている」という信用が高まるのです。

一般的な民間融資が創業~2期決算完了まで比較的厳しめなのは、信用がまた蓄積されていないためです。

財務内容のチェック

決算書を確認すると、事業の収益性、借入、資産などの財務状況がはっきりとわかります。

以下の項目は重点的にチェック

  • 売上総利益や営業利益などが黒字か→返済能力の確認
  • 資金繰りの状況が適正か→資金調達の妥当性チェック
  • 借入が多すぎないか→他の借入の返済額(返済余力があるか)を確認
  • 土地や建物などの資産を有しているか→返済不能時に処分して現金化できる資産の有無をチェック

このようにさまざまな角度からチェックが行われますが、金融機関側からすれば究極的には「貸したお金が確実に返済されるか」の一点に集約されます。

スピード重心のビジネスローンは「数字が命」のラフな審査

銀行などの一般的な融資では決算書の数値登録はもちろんのこと、審査担当者による詳細なチェックも行われます。

これに対してスピード審査のビジネスローンでは、決算書の数字を審査システムに入力することで自動的に評価点数がはじき出されます。

決算書の数字にかなり依存する「ラフな審査」であるため、判定ミスによる回収不能も結構な頻度で起こります。

そのため回収不能リスクも金利に織り込まざるをえないため、どうしても金利が高めになる傾向にあるわけです。

粉飾決済を暴くことができる

企業会計はガチガチに決められたルールではなく、ある程度の解釈の余地を残して柔軟に運用されています。

あまりに厳格なルールで縛ってしまうと多種多様な取引に対応できないため、多少の「あそび」を意図的に設けているのです。

実はこのような「あそび」を利用することで、ある程度は決算数字を「つくる」ことも可能です。

本来は多少の赤字が出ているところを調整して黒字にするようなことは一般的に行われていますし、特別に大きな問題ではありません。

ところが中には確信犯的に数字を大きく操って、大赤字を黒字に見せかけるような粉飾決算が行われることがあります。

黒字が出ているから安心とばかりに安易に融資してしまうと、本当は大赤字で返済不能なんてことになりかねません。

しかし金融機関は決算書を分析することで、粉飾決算をかなりの確度で見破ることができます。

1期分の決算書であればごまかしも効くのですが、2期分3期分と決算がそろうと不自然な粉飾はいとも簡単にあぶり出されてしまうのです。

このように不正な粉飾決算を見破るためにも、2期分以上の決算書の提出が求められるのが基本となっています。

決算書不要にこだわらなければ、選択肢が広がる

ビジネスローンの選択肢を口頭で伝える女性行員

「赤字決算なので決算書を見せたくない」
「銀行で融資を断られたので、こんな決算書ではお金を借りられないのだろう」
「分厚い決算書をコピーして提出するのは面倒だ」

決算書不要でビジネスローンを利用したい理由は、おおむね上記のような点にあるのではないでしょうか。

決算が思わしくない場合は、決算書をしまっておきたい気持ちも十分にわかります。

しかし決算書不要にこだわりすぎると、選択の余地がかなり少なくなってしまうのです。

また決算書を提出しないことは必ずしも審査が甘いというわけではなく、むしろ別の観点から厳しくチェックされる面があります。

そこで次から、決算書を提出したくないような決算状況などの事情があっても、資金調達できる方法について解説します。

赤字決算や税金未納で申込可能なビジネスローンもあり

銀行が赤字決算や税金未納などに厳しいというのは間違いではありません。

銀行は将来的な資金の回収に懸念が生じただけでも「引当処理」をしなければならないので、シビアに審査しないと経営が成り立たないシステムなのです。

また金融庁や日銀にガチガチに監視されているようなものなので、銀行は「不良債権」の発生には神経質になっています。

ですから連続赤字などの状態では、なかなか審査通過はできないのも仕方がありません。

その点、銀行ではないノンバンク系のビジネスローンであれば、銀行よりも柔軟な審査を期待できます。

たとえば「アイフルビジネスファイナンス」では「(赤字決算であっても)過去の財務内容だけでなく現状のご商売に鑑み融資実行の可能性を検討してまいります。営業担当までお気軽にご相談ください。」

と公式サイトの「よくある質問」に明記しています。

アイフルビジネスファイナンスは大手消費者金融のアイフルグループであり、ノンバンク系のビジネスローンとしてはトップクラスの実績を持ちます。また、カードローンの承認率の高さもトップレベルなため、柔軟な審査を期待できます。

ノンバンク系のビジネスローンは金利が比較的高めの設定ではありますが、短期的なつなぎ資金としての利用であれば、金利以外の手数料はほとんどないためコストを抑えることも可能です。

アイフルビジネスファイナンス「事業者ローン」

実質年率 利用限度額 無利息期間
3.1%~18.0% 1,000万円 -
審査時間 融資時間 お試し審査
最短即日※ 最短即日※ ×

おすすめポイント

  • 法人・個人事業主 専用
  • まとまった資金繰りの際に!
  • 無担保・無保証で自由に借り入れ!

※申込時間帯によっては対応できない場合あり

決算不調でも担保力でカバーできる不動産担保ローン

担保に供せる不動産があるのなら、不動産の持つ抜群の担保力を活かして信用を高めることができます。

抵当権は第一順位が望ましいですが、第二順位以下でも担保余力が認められれば融資可能なことも多いです。

ちなみに不動産担保の評価は申込先により基準が異なるので、銀行でNGであったケースでも評価が出る場合もありえます。

ただし不動産担保があるからといって、それだけで融資を受けられるわけではありません。

あくまでも事業収益からの返済が基本であり、不動産担保は信用を補う要素に過ぎないことに留意してください。

また当然ですが返済不能の場合には、最終的には担保を処分されてしまうことを忘れてはいけません。

売掛債権担保融資とABL(動産担保融資)

近年少しずつ「売掛債権担保融資」や「ABL(動産担保融資)の取り扱いが広がりつつあります。

売掛債権担保融資というのは「所持している売掛債権(売掛金を受け取る権利)を担保にして、融資を受けられる制度」のことです。

以前の掛取引は約束手形が一般的だったので手形割引で比較的簡単に資金調達ができましたが、最近は手形取引が激減し、手形割引の利用が難しくなってしまいました。

そこで売掛債権担保融資なら(手形がなくても)売掛金があれば利用可能で、手形割引と同様の資金調達が可能です。

ABL(動産担保融資)は在庫や原材料などの「動産」を担保にするもので、こちらも徐々に制度が整いつつあります。

いずれも国が推奨する資金調達方法ですから、積極的に利用を検討しても良いでしょう。

売掛金を買い取ってもらえるファクタリング

売掛債権担保融資と少し似たサービスに「ファクタリング」というものがあります。

ファクタリングというのは売掛債権を専門業者に買い取ってもらえる、資金調達サービスの一種です。

ファクタリング会社に一定の手数料を支払って売掛債権を売却することで、売掛金の入金期日前に早期現金化できます。

基本的に売掛先の信用が重視されるので、自社の決算が芳しくなくとも優良な売掛先なら審査に通過しやすい面もあります。

ただしファクタリングの利用を検討する際には、以下のような注意ポイントを必ず確認してください。

ファクタリング利用の注意ポイント

・ファクタリングは融資ではないため利息制限法などの法律で十分に守られていない
・ファクタリングには免許や登録制度がなく誰でも自由に営業できるので悪質業者に狙われやすい
・単発利用なら良いが、反復利用すると高コストにより経営を圧迫する要因となる

金子賢司

CFP(日本FP協会会員)

監修者 金子賢司の一言コメント!

コメント

ファクタリングは資金調達という面ではビジネスローンに似ていますが、売上債権を現金化する方法のため貸金業者の融資とは異なります。 そのため法律が整備しておらず、多くの業者が参入しています。中には手数料が極めて高い、あるいは悪質なファクタリング業者が未だに存在していることは事実です。 ファクタリングを利用するときは、ファクタリング業者を紹介しているサイトを複数確認し、各社の評判なども十分比較したうえで利用する業者を選ぶようにしましょう。

一時的な業況悪化にはセーフティネット保証&セーフティネット貸付

取引先の倒産や突発的事故や災害など、何かしらの事情があって業況が一時的に悪化している場合には、セーフティネット制度が利用できる可能性があります。

法人が利用できるセーフティネット制度には以下の2種類があります。

  1. 信用保証協会が保証枠を「別枠化」する「セーフティネット保証制度」(経営安定関連保証および危機関連保証)
  2. 日本政策金融公庫が貸付を行う「セーフティネット貸付」(経営環境変化対応資金)

たとえば日本政策金融公庫のセーフティネット貸付では、以下のような条件に該当する場合に利用可能です。

  • 最近の決算期における売上高が前期または前々期に比し5%以上減少している方
  • 最近3カ月の売上高が前年同期または前々年同期に比し5%以上減少しており、かつ、今後も売上減少が見込まれる方
  • 最近の決算期における純利益額または売上高経常利益率が前期または前々期に比し悪化している方
  • 最近の取引条件が回収条件の長期化または支払条件の短縮化などにより0.1カ月以上悪化している方
  • 社会的な要因による一時的な業況悪化により資金繰りに著しい支障を来たしている方、または来たすおそれのある方
  • 最近の決算期において、赤字幅が縮小したものの税引き前損益または経常損益で損失を生じている方

日本政策金融公庫の公式サイトより一部抜粋

条件はゆるやかに設定されているので、決算が芳しくないと感じられるほどなら該当する可能性が高いのではないでしょうか。

日本政策金融公庫各支店の中小企業事業の窓口で相談&申込可能なので、該当される方はぜひ検討してみてください。

どうしても決算書不要がマストな場合のおすすめビジネスローン

決算書不要で探している中高年消費者に4社を確認するFP

決算書不要のビジネスローンは、冒頭でも解説したとおり選択肢はあまり多くありません。

どうしても事業があって決算書を出せない時には、冒頭で紹介した4つのビジネスローンから選ぶことになるでしょう。

こちらでは決算書不要のビジネスローン4つについてメリット&デメリットと、おすすめできるケースについて一覧表にそれぞれまとめました。

申込むべきビジネスローンが瞬速で判断できるので、ぜひチェックしてみてください。

オリックスVIPローンカード BUSINESS

オリックスVIPローンカード BUSINESS のメリット3
  • 決算書がほぼ無条件で提出不要
  • 代表者個人の借入となり、法人の借入額は決算書上は増えないので銀行融資に不利にならない
  • 最短60分のスピード審査で即日融資にも対応
オリックスVIPローンカード BUSINESS のデメリット
  • 個人信用情報と会社の信用情報が優れていないと審査通過は難しいものと推定される
  • 個人と法人の資金が曖昧になりがち

オリックスVIPローンカード BUSINESS がおすすめの人

  • 会社の決算情報をできる限り渡したくない事情がある
  • 代表者個人の信用情報が良好(クレジットカードを全く延滞していないなど)
  • 企業信用調査会社(帝国データーバンクなど)で一定の評点を得ている

りそなビジネスローン「活動力」

りそなビジネスローン「活動力」のメリット3
  • 大手都市銀行なので信頼度は抜群
  • 決算未到来の創業期ならば決算書提出不要
  • 10万円の小口融資から対応可能
りそなビジネスローン「活動力」のデメリット
  • 審査時間が「日数を要する」とだけ案内されており、時間が読みにくい
  • 決算を迎えたタイミングで決算書の提出を求められる可能性大

りそなビジネスローン「活動力」がおすすめの人

  • 決算が未到来の創業期だが、できるだけ急いで資金調達したい
  • できれば銀行から融資を受けたい
  • 決算を迎えたら、決算書を提出するのは構わない

アルトア「オンライン融資サービス」

アルトア「オンライン融資サービス」 のメリット3
  • 弥生会計1期分のデータ提出で決算書の提出が不要
  • オンラインで申込みが完結、来店不要
  • AIによる会計データ審査なのでスピーディ
アルトア「オンライン融資サービス」 のデメリット
  • 融資限度額が300万円と比較的少額にとどまる
  • 上限金利は年17.8%と高めの設定
  • 最高で12カ月までの短期借入のみ対応

アルトア「オンライン融資サービス」 がおすすめの人

  • 弥生会計をすでに導入していて12カ月分のデータがある
  • 来店せずにオンラインで手軽に申し込みしたい

PayPay銀行ビジネスローン(ヤフー出店者専用、freee会員専用、USS会員専用)

PayPay銀行ビジネスローンのメリット
  • 連携サービス先の取引データもしくは会計データを提出(連携)することで、決算書の提出が不要
  • ネット銀行なのでネット完結取引がスムーズ、来店不要
PayPay銀行ビジネスローンのデメリット
  • 連携サービスを利用していないと申込不可
  • PayPay銀行のビジネスアカウントの解説が必須

PayPay銀行ビジネスローンがおすすめの人

  • いずれかの連携サービスをすでに利用中
  • すでにPayPay銀行のビジネスアカウントを持っている
  • 完全来店不要を希望している

決算を迎えていない創業期の長期資金調達は日本政策金融公庫1択

日本政策金融公庫1択の紹介をするFP

ビジネスローンに限りませんが、民間の金融機関では決算未到来の創業期に利用できる融資は限られてしまいます。

信用保証協会を利用した創業支援融資制度もあるにはあるのですが、3点の懸念があります。

  • 市区町村等の地方自治体、金融機関、信用保証協会が絡むため手続きが手間取る
  • 融資上限額(限度額)が低めに設定されていることが多い
  • 金融機関と親密でないと利用しづらいと感じる場合もある

そのため、まずは政府系金融機関である「日本政策金融公庫(日本公庫)」を検討するのがおすすめです。

日本政策金融公庫では、民間では対応が難しい創業期の資金的援助に力を入れています。

決算を迎える前の創業初期はもちろん、これから事業を始めるという方でも利用可能です。

金利も年2.0%前後と、長期資金としては低く、ほとんど全ての業種が対象となっています。

起業前や創業初期は特に有用ですから、まずは日本政策金融公庫の利用を最優先に検討するのがおすすめです。

金子賢司

CFP(日本FP協会会員)

監修者 金子賢司の一言コメント!

コメント

日本政策金融公庫の融資はかなり提出書類も多く、初めて利用する人は、融資を受けるまでに心が折れてしまうかもしれません。 ただ、新規事業に積極的に融資を検討してくれる金融機関はあまりないので、勉強と思って同公庫の融資にチャレンジしてみましょう。 支店によるかもしれませんが、かなり親身になって書類作成なども指導してもらえるようです。

まとめ

こちらでは決算書が不要なビジネスローンを中心に解説しました。

最後にもう一度、大切なポイントを振り返ります。

  • 決算書不要の主なビジネスローンは「オリックスVIPローンカード BUSINESS」など4つある
  • 決算書不要の中で、無条件で不要と言えるのは「オリックスVIPローンカード BUSINESS」のみ
  • 決算書不要のビジネスローンは必ずしも審査が甘いとは言えない
  • 決算書不要へのこだわりをなくせば、資金調達の選択肢はかなり広がる
  • 一時的な業況悪化にはセーフティネット制度の利用の検討を

結局のところ、よほどの粉飾決算で決算書を出せないというような状況以外では、決算書不要のビジネスローンにこだわるメリットはほとんどありません。

むしろ積極的に決算書を提出することで、多様な資金調達手段を検討できるようになります。

ぜひこの記事を参考に、適切な方法で資金調達できるように検討してみてください。